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2018年2月9日

739. JR東日本 我孫子変電所 再訪 微量PCB含有油浸機器の全交換中

グーグルアースの画像より
左がSR No.2系 右が 老取 SR No.1系
 我孫子変電所の微量PCB含有油浸機器の撤去は、かなり難題だと思う。重負荷路線の常磐線を抱えての機器交換。とりあえずSRNo.2は、PCBは使われていないが、SRNo.2につながる    SRNo. 2Tr(整流用変圧器)は、ブロック建屋の構造から考えると富士電機のPCB含有整流用変圧器に該当する。
 SR No.1はシリコン整流器であるが、油浸であるがために微量PCBが冷却油に含有されている。この整流器につながる整流用変圧器も同様に微量PCBが含有されている。今回は、このSRNo.1系の変成設備の老取を行うようである。
 まずは、放熱器と整流器、変圧器本体からの絶縁油の抜き取り、縁切。ブッシングの取り外しと閉止板の挿入。その後 放熱器を架台から取り外し、続いて整流器と変圧器の取り外しを行い、空いた部分に新しい変圧器と沸騰水型シリコン整流器(ヒートパイプ型)縦型を設置。
 
 この間我孫子変電所は片肺状況となるが、き電線の引き回しなどを準備しておけば3日くらいの工程で交換はできるだろう。既に表側にある直列リアクトルのSR1側には、仮設の負極断路器と母線が準備されている。
 
 我孫子変電所は、駅の中心部に位置し周辺をビルで囲まれており、騒音(励磁音)は、極力ださないような低騒音形の変圧器が導入されるであろうが、敷地面積が狭いので、旧設備を残置したままの新設備の導入は難しい。
 将来的には、移転が必要な変電所となると考える。場所としては、松戸車両センター我孫子派出所が無難であろう。駅のコンコースの改良も同時期に行えば一石二鳥である。

138. JR東日本 我孫子変電所(直流)ブログリンク 2014年
 
一番 右に仮設ケーブルヘッド 2017年12月
この部分にはGPTがある。

右の仮設ケーブルヘッドは撤去 2018年2月


左の放熱器が、奥整流用変圧器と手前 シリコン整流器の放熱器 微量PCB含有油浸機器


柏変電所と同型機 奥 放熱器


建屋からバスダクトで繋がるシリコン整流器 こちらはPFC使用

この建屋に収納されている変圧器本体もPCB入り ブッシングがでている

 
 某所のPCB含有整流用変圧器の切替対応
ブッシングを外しケーブルヘッドを立てて別の整流用変圧器とつなげる大工事が必要


直列 リアクトル SL 2014年時点
直列リアクトル2回路対応 2017年12月

左のケーブルがつながった 2018年2月 SRNo.2系

右側は、直列リアクトル直付で負極母線断路器がブスバーで直列リアクトルの端子につながる
2018年2月


負極母線断路器SR.NO.1系統
SRNo.1系統  老取

 JR東日本管内の微量PCB含有油浸機器は、縦型のシリコン整流器と円筒形の筐体に放射状の放熱器が付いた整流用変圧器、及びブロック積の建屋がある整流用変圧器、直列リアクトル、新幹線用のAT及び主変の一部、インピーダンスボンド等が該当する。
 
 特に千葉県には、微量BCP含有油浸機器類が、野積みで保管されている例が多数ある。(千葉変電所構内、佐倉変電所構内、長浦変電所構内、京葉線沿線南船橋変電所等)
 変電所構内が広い場合は、保管用倉庫を設けている例がある。高崎線 神保原変電所構内、信越線、安中き電区分所には、大きな保管庫がある。

 ISO14001取得でCSRにも力をいれているJR東日本としては、今後発生する設備入れ替えに伴う微量PCB含有油浸機器類の特別産業廃棄物としての取り扱い(廃棄)が急務となるはずである。