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2019年12月29日

953. 神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線)き電系統

神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線)き電系統

11月終わりに開通したので文献上の記載と実際の状況がどうであるか観察してきた。
変電所の新設等記事がでていたのでJR東日本の変電所であるかの確認も行った。
神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線)の部分

き電配電の系統図
今回 西谷き電開閉所と羽沢変電所(仮称)、JR羽沢変電所を取材

 このき電系統図から判ることは、JR羽沢変電所からの き電が行われないと、相鉄及び東急側から羽沢横浜国大駅には、入れないことである。羽沢横浜国大駅は、JR東日本 羽沢変電所からのみき電されており、相鉄側及び東急側からは、き電する延長き電設備がない。
 将来的に見て、羽沢横浜国大駅部分を、JR側、相鉄側、東急側から相互延長き電できる設備が必要となる。相鉄⇔東急 直通運転の際、必ずJRき電系統を通過するのが現状のき電系統となる。
  西谷トンネル、羽沢トンネル内の各社エアーセクション部き電吊架線のき電線を相互に繋げる動力式断路器を設ければ相互利用可能となる。


例示 国分寺駅 中央線 立川方 き電線部分の動力式断路器
インテグレート架線のき電吊架線部分を、動力式断路器で繋がげている
右下に動力式断路器駆動部
例示 秋葉原駅 総武線 き電線部分の動力式断路器
インテグレート架線のき電吊架線部分を、動力式断路器で繋がげている
右下に動力式断路器駆動部



西谷き電開閉所 西谷駅起点 180m上星川方に設備されている。

 上星川、西谷変電所間のき電線からT分岐でき電開閉所に引き込まれ、西谷トンネル内のJR線とのエーアーセクション間をき電切替 西谷トンネル 西谷側は、相鉄本線き電
上星川・西谷変電所間のき電線からT分岐 
右に西谷き電開閉所
左下に伸びるのは、き電開閉所経由の西谷トンネル上り方にき電するケーブル
この後西谷駅起点西谷トンネル内 410m付近羽沢横浜国大方でトロリ線に繋がる(相模鉄道側)

左下に伸びるのは、き電開閉所経由の西谷トンネル上り方にき電するケーブル



き電開閉所経由の西谷トンネル上り方にき電するケーブルこの後西谷駅起点西谷トンネル内 410m付近羽沢横浜国大方でトロリ線に繋がる

この西谷トンネル 導入部分の連絡線は、相鉄本線き電

き電ケーブルが引き込まれるき電開閉所と
西谷トンネル内 下り方にき電するケーブル

相鉄内では新横浜下りとして呼称
その後西谷駅起点西谷トンネル内 410m付近羽沢横浜国大方でトロリ線に繋がる(相鉄部分)

左 西谷き電開閉所
線路上を跨ぐき電ケーブル 西谷・上星川変電所間のき電線からT分岐

左 西谷き電開閉所
線路上を跨ぐき電ケーブル 西谷・上星川変電所間のき電線からT分岐

西谷き電開閉所
西谷き電開閉所 駅側から俯瞰
線路を跨ぐ6600V高配ケーブル

西谷トンネル入り口 西谷駅起点260mにある高配分岐A線、B線より分岐し
羽沢横浜国大駅 配電所へ送電

SJ線=相模鉄道・JR東日本
相模鉄道では高配をA,B線と呼ぶようだ






西谷駅の設備

接地装置(JR東日本の検電接地装置のようなもの) 小田急と酷似
接地装置 1500Vき電系と6600V高配系の接地
上星川(カミ)と西谷(ニシ)B線を接地する



き電線に接地回路をボンド コルゲート管部分
高配6600Vに接地回路をボンド(ケーブルヘッド部分)

別角度 き電線接地回路
コルゲート管部分
参考 小田急の同様な設備

小田急線の同様な設備



西谷変電所の特高受電ライン 
特高ケーブル 西谷受電開閉所と西谷変電所間の特高受電ケーブル トリプレックス仕様

特高ケーブル接続部
線路を跨ぐ特高ケーブル トリプレックス仕様
西谷受電所と西谷変電所間のAC特高受電ケーブル

羽沢横浜国大駅付近

工事中 羽沢横浜国大駅下り方分岐 JR東海道貨物線
ポイントが割り込み

工事中 羽沢横浜国大駅上り方分岐 上方部分 JR東海道貨物線
ポイントが割り込み

羽沢横浜国大駅 JR東日本側分岐 左右
中心は、東急線への直進ルート
電車線区分標がJR仕様

電車線区分標がJR仕様

東海道貨物線へのアプローチ部分 き電吊架線からシンプルカテナリーへの移行
エアーセクション部分

エアーセクション部分

シンプルカテナリーからき電吊架線への移行部分
エアーセクションを形成

JR東日本 羽沢変変電所からのき電線 上り方
き電吊架線にき電

別角度 JR東日本 羽沢変変電所からのき電線 上り方
き電吊架線にき電

直進部分 東急線 新横浜方にき電吊架線が延びる 羽沢トンネル
駅名は、羽沢横浜国大駅だがJR東日本側トンネルの名前が横浜羽沢駅とJR東海道貨物線の駅名

架線終端 架線死区間標識 羽沢トンネル内

画像調整 トンネル入口までき電されている。
当座 引き上げ線として利用するかも?
西谷トンネル 西谷き電開閉所からのき電線は、この渡り線の奥
JR線とのエアーセクション部の西谷側に繋がっている

東急 羽沢変電所(仮称)の状況

JR東日本 羽沢変電所のき電範囲は、西谷トンネル内のエーアセクションからJR連絡線部部のみのき電を担当する。東急側はエアーセクションで区切られ、建設中の羽沢変電所(仮称)からき電される。

羽沢横浜国大駅 直上の変電所は東急管轄の変電所となる

現状では羽沢変電所(仮称)

東急 き電用のき電線 下り方 この右上に羽沢変電所(仮称)は位置する

東急側羽沢トンネル 入口に引き止まれているき電線上下
この部分で き電吊架線にき電される

東急側線路は、錆止め塗料が塗られている

東急側 羽沢トンネル内まで、現状はJR東日のき電吊架線(インテグレート架線)から
ジャンパ線でき電吊架線同士を繋いで一応き電されている
上部通過しているき電は、どこにも繋がっていない

東急側 羽沢変変電所前の道路下には、TEPCOの電力洞道があるので
東急側変電所はこの電力洞道から分岐受電するかも?

TEPCO電力洞道上部の入口 通気ガラリ

JR東日本 羽沢変電所

過去記事引用
186. JR東日本 羽沢変電所(直流) ブログリンク
JR東日本 羽沢変電所は6,000kW級×2の変成設備があるので、設備増強は、き電線の増設だけで対応した模様 貨物用に増強されて当初から設備されているので余裕がある

JR東日本 羽沢変電所のき電範囲は、西谷トンネル内のエーアセクションからJR連絡線部部のみのき電を担当する。東急側はエアーセクションで区切られ、建設中の羽沢変電所(仮称)からき電される。


シリコン整流器SR2 その後ろに整流用変圧器1台 変成設備は2組あるようだ。
シリコン整流器は6,000kW級

羽沢変電所 き電線引き出し部 左下に羽沢変電所
東海道貨物線 上下 既存設備


東海道貨物線 き電
次変電所 戸塚と鶴見(新鶴見)

新しく増設された連絡線方のき電設備 表示は相鉄14H,13H
まだ き電線が繋がっていないころの引き出し口

この部分で左から引き出され 手前 羽沢横浜方へ分岐

別角度 変電所側から俯瞰 右 羽沢横浜国大方
両脇に 、既存き電線、中心に2回路 羽沢横浜国大駅方 き電線

変電所入口から見たき電線引き出し 羽沢横浜国大方
新しく電柱が建植されている

帰線部分は、変化無し

その他 JR側と相模鉄道側の電車線区分標が違う


羽沢横浜国大駅 西谷側 渡り線上部にある電車線区分標

羽沢横浜国大駅 JR連絡線側 渡り線上部にある電車線区分標

参考文献
今岡真二ら;神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線)の電気設備(工事)計画について:鉄道と電気技術,Vol.29,No.5,pp.46-53,2018
小林宏;相模鉄道二俣川変電所における教育訓練:鉄道と電気技術,Vol.19,No.5,pp.24-27,2008