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2020年9月26日

1005. 野岩鉄道・東武鉄道 新藤原 区分開閉キュービクル(野岩⇔東武)並列き電

新藤原 区分開閉キュービクル(野岩⇔東武)並列き電

会津高原の区分開閉所とは違いキュービクルタイプ

中央のキュービクルが区分開閉部分
アプローチ:新藤原
東武 立石変電所と野岩 川治変電所 常時並列き電 電力融通あり 指令所SWで常時対応
会津鉄道 七ヶ岳登山口変電所と野岩鉄道 男鹿高原変電所は、非通常時 電力融通(電話対応)
電力量計が2台 順方向と逆方向性 設備、

野岩鉄道 2019年度 安全報告書からの引用 機器更新前
一番 左 男鹿高原変電所、次 三依変電所 順に 川治変電所
三依変電所から男鹿高原変電所まで連絡送電線があることが判る
男鹿高原変電所の直流出力部 延長き電用断路器(動力式)起動SWがある
三依、川治の延長き電用断路器は、手動式(この盤では表示されていないので投入できない)
川治変電所 一番右 の次に 東武 立石変電所との並列き電用のSWがある


野岩鉄道 2019年度 安全報告書からの引用 機器更新後
機器は、男鹿高原動力式断路器(延長用)を除き作動中 画面一番左

川治変電所と立石変電所は並列き電中


新藤原駅構内のき電系統

 鬼怒川温泉駅方
き電系統 東武 立石変電所方

き電線は510㎟×2条

野岩鉄道 運行管理所
左に電留線用 接地極付き断路器
手前1線だけを区分

右に電留線用 接地極付き断路器
き電線は、左から右へ断路器を経てトロリ線へ

野岩鉄道左と東武右のき電区分 セクションインシュレーター

野岩鉄道左と東武右のき電区分 セクションインシュレーター 
新藤原 東武側 立石SS方にあるもの スライダーの向きに注目

野岩鉄道左と東武右のき電区分 セクションインシュレーター 
新藤原 川治SS方にあるもの スライダーの向きに注目


川治SS方 奥野岩鉄道 手前 東武側のセクションインシュレーター




き電吊架線 510㎟×1条で通過

区分開閉キュービクル部分
東武側と野岩側で並列き電を行うための積算電力量の計測、き電区分を行うキュービクルが設備されている
野岩 川治SS方、東武 立石SS方 き電線引き込み部

野岩 川治SS方510㎟×1東武 立石SS方510㎟×2 き電線引き込み部
もう1条は、野岩方から分岐した電留線へ向かうき電線

区分開閉キュービクル=開閉器
左 直流遮断器盤 右 断路器盤

裏側下部 き電線導入部

インピーダンスボンド 中性点に区分開閉キュービクルのDCPT側が繋がる
説明は後述

左 直流遮断器盤 右 断路器盤


直流電力量計2台と記録計1台
電力量計は津田電機計器製

東武から野岩方へ流れた電力量と野岩から東武方へ流れた電力量を積算
正方向(順)、負方向(逆)
現時点で
東武から野岩 18,801×10 kWh
 野岩から東武 15,330×10 kWh
東武側は、立石変電所 2000kW×2の設備容量なので
野岩 川治変電所1500kW×1の方が電圧降下が起こりやすく
東武側から野岩側に流れている量が多い


記録電力計 昭和電子工業製 R113-P01記録電力量計

電力量計のデータをSDカードに書き込み保存する装置
他社の開閉所の単結線図であるが、この内容と同じ機器が、この区分開閉キュービクルに
収容されていると思われる(渋谷開閉所・単結線図)
WH=電力量計 正、逆 DC WH 
プリンター4要素と書かれたものがR113記録電力計の機能と同じ
DS=断路器、72T=遮断器
DCCT(A)とDCPT(V)で電力量を計算



参考文献
新玉川線建設史
東京急行電鉄株式会社編
東京急行電鉄, 1980.8


2020年9月25日

1004. 野岩鉄道 川治変電所(直流)とその周辺(TEPCO川治変電所、栃木県企業局川治第一発電所)

川治変電所とその周辺(TEPCO川治変電所、栃木県企業局川治第一発電所)

左から順に栃木県企業局川治第一発電所、TEPCO川治変電所、野岩鉄道 川治変電所

アプローチ:川治湯元駅 容易
受電:近傍の川治第一変電所からの送電線は繋がっていない。川治2号線として一端 TEPCO鬼怒川発電所から戻ってきた送電線に繋がる
鬼怒川発電所は周辺の発電所から電力を集め、昇圧して首都圏に送出する役目を持つ
野岩川治変電所と野岩三依変電所は系統事故の際に分離できるよう
系統が違う送電線に繋がっている


会津鉄道、野岩鉄道 変電設備 位置関係
会津鉄道、野岩鉄道、東武までの変電所間隔 大体10㎞ SS=変電所
会津田島から会津高原までは、登り勾配
同じく 東武立石から男鹿高原までは登り勾配
会津高原⇔男鹿高原間に頂点がある(分水稜)

変成設備(会津鉄道 会津田島、七ヶ岳登山口、野岩鉄道 男鹿高原、三依、川治SSとも同様な設備容量を持つ)
整流用変圧器 1,700kVA=1,200V×818A×√3、66kV降圧1,200V    
シリコン整流器 1,500kW 1,500V 1,000A
共に定格D種 100%連続 150% 2時間 300% 1分

500系リバティ入線時には、VVVFの出力を抑えて入線する。
新型特急車両 500 系リバティ (Revaty) の概要について 鉄道車両工業 482 引用


整流用変圧器の定格から約900Aまでは電流を取れる。瞬時だったら1,000Aは大丈夫



川治線28号鉄塔から分岐 川治線2号


川治線28号鉄塔 右へ27号鉄塔
手前 TEPCO 川治変電所2回線分岐
左 野岩鉄道 川治変電所分岐

三依線分岐 送電線の口径が三依側は小さい T分岐部

右 断路器、遮断器、オレンジキャップMOFの順

MOFの次が、避雷器、整流用変圧器 66kV降圧1200V

電力沪波器FLと直列リアクトルSL

シリコン整流器用変圧器銘板
整流用変圧器 1,700kVA=1,200V×818A×√3、66kV降圧1,200V 

シリコン整流器 1500kW 1500V 1000A 定格D種

き電線引き出し部
左 新藤原 右 三依SS

延長き電用断路器は手動
駅 き電部まで引き出される き電線

駅 き電部に延びるき電線


帰線部は、ケーブル化されてレール部分に引き入れられる

き電線 新藤原方 510㎟×2条
三依方 1条

スパンパイプ振止め き電線吊架方式に移行
三依SS方

き電線吊架方式 1条 三依SSから北 会津高原までは2条 敷設 510㎟
三依SS方

変電所 直下のエアーセクション 電車線区分標

帰線が繋がる吸上と書かれた接続箱
多分ダイオードが入っている

帰線が吸上と書かれた接続箱に入り、線路側に引き出される
男鹿高原変電所と同じ構成

TEPCO川治変電所(配電用変電所)

28号鉄塔から分岐

66kV降圧6.6kV 2バンクの典型的な配電用変電所

左に野岩鉄道 川治変電所
手前 TEPCO川治変電所 2回線受電
左上に野岩鉄道 三依変電所へ向かう三依線 T分岐
28号鉄塔
 栃木県企業局川治第一発電所
発電所諸元 認可最大出力:15,300kW 立軸三相交流同期発電機×2台
栃木県 川治第一発電所紹介 Web

発電所建屋 発電機 2台


交換された昇圧変圧器 2基 中性点はリアクトル接地
二次側昇圧電圧66kV 一次側3.3or6.6kV

左 オレンジキャップ 中性点接地リアクトル(消弧リアクトル)

昇圧後 遮断器を経る

MOF 送り出しの電力量を計測

所内母線を経て1回線 送出 オレンジキャップMOFの左は変流器

奥 発電機建屋

避雷器に繋がる断路器 最終鉄構

最終鉄構下の避雷器RST表示


27号鉄塔から鬼怒川変電所へ送出

川治線 27号鉄塔 環境調和碍子使用 川治1号線(右)に発電機出力は繋がる
川治2号線(左)とは繋がらない
川治線28号鉄塔(最終鉄塔)と分岐する三依線1号鉄塔 三依線は、野岩鉄道三依変電所に繋がる66kV 1回線