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2021年12月25日

1178. 東北・北海道巡検14 JR貨物 五稜郭EL機関区 20kV→25kV昇圧設備

 五稜郭EL機関区 20kV→25kV昇圧設備

 
アプローチ:五稜郭駅 JR敷地内にあるので近接困難 
EH800電気機関車の25kV加圧試験を行うため2017年検修庫 検修4番線(庫内)用に設けられた25㎸トロリ線に加圧する、JR貨物所有の昇圧設備。
受電:五稜郭変電所 EL専用線20kV
き電:検修4番線 25kV 検修庫内き電

検修庫前のセクションインシュレーター 
1EH800車両長は、完全に確保 一番下が4番検修線

左 五稜郭変電所からEL基地専用TFから分岐 左電柱に向かう 
電柱には断路器

右電柱 断路器が昇圧設備への入口 現在断路器は閉路
道路標識の後ろが昇圧設備群

入口の断路器の後ろにOTを経て接地回路付き断路器 現在断路器は接地側に閉路

左電柱 別角度 昇圧設備入口の断路器は閉路

昇圧設備は、日本貨物鉄道株式会社が保有

昇圧設備 全景 別角度
OT(所内変圧器)
断路器(接地回路付き)
変流器(電流測定)
縦型VCB
昇圧変圧器(20→25㎸)昇圧変圧器の後ろにはGP装置
断路器(接地回路付き)

送出される25㎸き電線 碍子5連

途中中継 25㎸ 碍子5連 20㎸は4連(通常は3連)海風対応


検修1号線入り口セクションインシュレーター
EL基地入口と検修1号線区分の第一関門
断路器は接地回路付き 通常は20㎸しか印下されないが安全をみて碍子5連で対応
断路器は20㎸加圧側に閉路


検修1番線 第二の関門 20/25㎸区分
第一関門の断路器を加圧側に閉路すると左部分が20㎸加圧
安全を考えて碍子は5連

別角度

丁度EH800が出庫中
セクションインシュレーターの両側は20㎸加圧中
EH800は片パンで通過 
 両パンは本線運用時に行なう(走行中は、ESG・保護接地SWを2個有効に働かせるため・新幹線は万が一 ESGが働かない場合に備えてESGを2基動作させるのでEH800でも同じ運用を行う)
 集電的にはパンタグラフ1基で十分集電をすることができるので本線走行時は2位側のパンタグラフを使用し、もう片方はVCBで切の状態にしてある。

20㎸走行 青森駅構内 2パン

25㎸走行 中小国き電区分所付近 2パン



セクションインシュレーター部でアーク発生

EH800  セクションインシュレーター部通過


左 25㎸昇圧設備から来るき電線 20/25㎸切替断路器に繋がる
碍子5連


25/20㎸を切替える断路器 上25㎸ 下20㎸
現在は第一関門、第二関門、検修庫内は20㎸加圧中

断路器下側のき電線が第一関門、第二関門間のトロリ線に繋がる


20/25㎸区分 セクションインシュレーター

全体の構図 一番右の断路器が最終的な検修4番線車庫内加圧の要
この部分は20/25kV両電圧が掛ると同時に、車庫内を接地側に切替えることができる



奥に見えるのは検修2,3番線の車庫内加圧セクションインシュレーター

検修2,3番線のセクションインシュレーター 断路器(接地回路付き)で区分
現在20㎸加圧中

鉄道ジャーナルより引用
DL機関区 1号車庫(検修6番線)のみ20㎸加圧がある。DL機関区は無架線
EL機関区 検修庫 検修4番線 20/25㎸加圧設備がある
検修1番線は、分岐直後にセクションインシュレーターで区分(接地回路付き)
検修2,3番線は検修庫入口にセクションインシュレーターで区分(接地回路付き)
専属線の境界は、セクションインシュレーター区分ではなくエアーセクション区分
資料上 車輪旋盤庫にも25㎸加圧ができる旨記載があったが実際は検修4番線のみ25㎸加圧
  

 
EH800は大宮で全検を行うことになっているので、現在の20kV加圧施設を改修する必要がある。単なる昇圧変圧器のタップ切替で25kV加圧にするのか設備を全面的に改修するのか注視していく必要がある。試験線は、現在20kV交流仕様(全体は直流1500V加圧)に一部がなっているがここも注視していく必要がある。


参考資料
松沼 猛;津軽海峡線を跨ぐEH800と道内幹線物流を担うDF200の基地 五稜郭:鉄道ジャーナル,Vol.51,No.18,pp.22-32,2017