IRいしかわ鉄道 津端駅から分岐するJR西日本 飛び地七尾線のデッドセクション
七尾線は当初非電化で運行されていたが1989年電化が検討された。接続する北陸本線(当時)が交流電化であったため交流電化及び直流電化の両者の建設費の比較が行われた。
もともと非電化のため途中のトンネル、跨線橋など交流対応すると空頭が不足する。盤下げに費用が掛かるなどにより直流電化が選択され、津端駅から分岐先過ぎに交直デッドセクション(60m)が設けられている。直流電化でも跨線橋、トンネル通過には特殊な架線吊架法が採用されている。
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交流から直流へ 交直セクション切替の表示あり 単線なので交流→直流の2段デッドセクション構成で固定
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交直セクション通過中 丁度初めのデッドセクションを抜け無電圧区間を進行中 手前 津端駅方(交流)
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由緒正しい電照式架線死区間標識
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別角度 |
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デッドセクション直下の線条絶縁部 両端の線条が絶縁されている。(白色部分) 左 交流側 右 直流側
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交流側の線条からケーブルが伸びてインピーダンスボンドに繋がる
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交流側 小型インピーダンスボンド 中性点にケーブル接続 BT区間なので吸上げ用でNFに繋がる
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交流側インピーダンスボンド中性点に繋がるNF
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交流側なので小型 |
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直流側はケーブルが太い
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直流側インピーダンスボンド 中性点には何も繋がっていない
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直流側 |
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直流き電 き電線硬アルミ撚り線 510㎟×2条 中央にに監視カメラ
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直流→交流 電照式架線死区間標識
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交流→直流 電照式架線死区間標識
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おまけ
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七尾線 直流電化 変電所と供給 北陸電力 送電線 七尾変電所(末端変電所)から和倉温泉駅までは510㎟×3条
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能瀬変電所 77kV 2回線架空送電線受電
免田変電所 66kV 1回線架空送電線受電
羽昨変電所 66kV 1回線地中送電線受電
能登部変電所 66kV 1回線地中送電線受電
七尾変電所 66kV 2回線架空送電線受電 末端方向に3条の510㎟のき電線が伸びる
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直流でも空頭が無いため特殊な架線吊架法を採用
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Google Street Viewから免田駅の跨線橋部 MT3線式
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参考資料
松浦久徳;〔新しいプロジェクト〕 七尾線電化における工事費節減の取り組み
:鉄道と電気技術Vol.3,No.2,pp.69-74,1992