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2016年11月27日

460. JR東日本 六日町交流変電所(交流)

460. JR東日本 六日町交流変電所
グーグルマップで表示名が出ない
アプローチ:塩沢駅もしくは六日町駅
受電:154kV  千手→岡部1号線(途中 桃野開閉所経由)から分岐。154kVの最終端は、武蔵境交流変電所まで
送電:塩沢変電所、湯沢変電所、土樽変電所方面1回線
浦佐変電所、越後川口変電所方面1回線
設置理由:
越後川口変電所、浦佐変電所、塩沢変電所、湯沢変電所、土樽変電所は、小千谷発電所で発電された154kVを発電所内で66kVに降圧して供給されていた。これら変電所群は、上越北線に電力を供給していた。

 上越北線は、東京と新潟を結ぶ大動脈であり、また途中に清水越えの急峻な勾配が控えていた。そのため事故等に備えて越後湯沢変電所で東電からの予備電力を供給する構成になっていた。しかし常用電力がJR東日本の自営系であるので東電との契約が予備電力としての契約ができず、常用、電力契約となっていたため年間の電力料金が高額になっていた。その後電力の振替送電の契約がなされるようになった。しかしながら振替送電の契約がされたのは、ずいぶん後になってからである。それまでは、電力供給の見直しによって154kV の送電線と66kV送電線の交点に交流変電所を設けことにより対費用効果が顕著であるとの判断で六日町交流変電所が設備された。

 既存の浦佐・塩沢変電所間に割り入れる形でπ分岐で送電設備が設けられた。通常時は、越後川口変電所・小出変電所(き電区分所に変更)・浦佐変電所は、小千谷発電所が定位であり、六日町交流変電所は、予備電源としての機能を持つ。現在の湯沢変電所の東電接続系は、断路器開放状態で振替送電はされていない。これは省エネタイプの電車・機関車の運用や回生電力の有効利用、き電区分所の積極的設置で電力の余力ができてきたためである。


六日町交流変電所 全景 154kV1号線から1回線だけ分岐

管轄は、JR 信濃川発電所

変電所銘板

手前 66kV六塩線
奥 154kV 千手発電所・武蔵境交流電所送電線



 154kV 千手発電所・武蔵境交流電所送電線

 154kV 千手発電所・武蔵境交流電所送電線 結界

千手ー上長崎と書かれているが、これは上長崎に開閉所があった際の
名残。現在は上長崎開閉所は設備が取り払われており桃野開閉所まで
がつながっている。

上長崎開閉所跡
 
六日町交流変電所に続く道路 脇のケーブルは上越線まで伸びる制御線


154kV降圧66kV 設備 カラフルな三角帽子は避雷器

154kV側 コンデンサ型電圧計とブロッキングコイル その後ろに断路器

避雷器の後ろに三次巻き線を持った降圧変圧器
一次側154kV 二次側66kV 三次側6.6kV所内電源用

一次側154kV 二次側66kV 三次側6.6kV所内電源用

避雷器の後ろに三次巻き線を持った降圧変圧器

降圧変圧器 一次側中性点に遮断器を経て消弧リアクトル

降圧変圧器 一次側中性点に遮断器を経て中性点抵抗器

一次側中性点に遮断器を経て中性点抵抗器群 別角度
66kV側 母線

一次側中性点に遮断器を経て中性点抵抗器と消弧リアクトル

66kV母線に繋がる断路器と遮断器
浦佐方面 塩沢方面

右浦佐方面 左塩沢方面 66kV 送電端

浦佐方面66kV 1回線


奥 浦佐方面 手前 塩沢方面 66kV 送電線

塩沢方面 66kVコンクリ柱


六日町交流変電所から延びるJR変電所制御線

六日町交流変電所から延びるJR変電所制御線

六日町交流変電所から延びるJR変電所制御線 町道杉ノ島線沿いに敷設

六日町交流変電所から延びるJR変電所制御線 上越線手前で地中化


 

参考文献
寺崎博;六日町交流変電所新設について:電気鉄道;1984.Vol.38.No.1.pp15-17