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2020年12月20日

1016. 国鉄 横軽 給電系統 熊ー軽線(19-1号) 横ー熊線(35-27号)を歩く(高崎電力區)シリーズ1

  熊ー軽線 横―熊線(高崎電力區)を歩く

正式名称は熊ノ平ー軽井沢線、横川―熊ノ平線と言う

 昭和28~29年(1952~1953) 老朽化した丸山変電所―熊ノ平変電所―矢ヶ崎変電所間を結んでいた11kV地中送電線を廃止し架空送電線として 丸山変電所―熊ノ平変電所―矢ヶ崎変電所間を11kV 1回線で結んでいた。国鉄 専用線。 

  丸山変電所は、東電(東京電燈)碓氷線から66kV受電を屋外施設で行い11kVへ降圧して供給していた。また矢ヶ崎変電所は、東電 軽井沢変電所から11kVの架空送電線で受電していた。

その後 横軽間の新線建設に伴い66kVに昇圧された。 横軽間 信越本線廃止に伴いその運用を終えた。 
 66kV昇圧時 受電点は東電 軽磯線No.61鉄塔に変更され丸山変電所はパス、熊ノ平変電所、矢ヶ崎変電所パス、軽井沢変電所の経路に 変更された。

 今回 横軽(碓氷線)の調査を行っている過程で、ある程度の調査結果がまとまったのでUpすることにした。

注意
熊の糞が、いたるところにある。その他 野生動物(日本カモシカ、イノシシ)注意  山慣れ(踏み跡、獣道歩き、廃道歩き)していないと無理。急斜面、ザレ道 注意
挫けない心。遭難を考慮した準備(登山計画書を自宅に残しておくこと)体力が必要。

熊ふん 人間の糞に似ている

日本カモシカ
めがね橋付近を縄張りとしている個体


時期等
冬枯れ、雪の降る前 軽井沢方面からの飛雪を考慮する必要あり
紅葉時期は、まだ樹木が茂っているので不可。
軽井沢から下っていく方向が吉
25000図の送電線径路は一部現状と違っている。特に熊ノ平ーめがね橋間

資料
25000図 軽井沢
今昔マップ
関東森林管理局 国有林の図面
【群馬森林管理署】西毛
西毛森林計画図8-7 以下リンク
西毛8-7 全般
No.53 個別
No.54 個別

群馬県の県有林のデータは以下のサイトで森林基本図を参照
検索は、安中市

このデータがスクロールし見える



今昔マップから加工
軽井沢駅左下方の変電所が現中電 軽井沢変電所・TEPCO軽井沢開閉所
送電線が矢ヶ崎山を経由して碓氷峠まで伸びる
この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。


軽井沢から
碓氷峠の送電線鉄塔 軽井沢電力区 軽井沢側は撤去されているが、GoogleのStreet Viewで確認できる。

軽井沢側 Street View

現中電 軽井沢変電所の場所は、もとは東京電燈 軽井沢変電所だった。 その当時の鉄構が現在の中電軽井沢変電所の奥にある。 この項は別稿で述べる。
中電 軽井沢変電所のうしろ TEPCO軽井沢開閉所から66kV送出50Hz
国鉄軽井沢線 1回線(軽井沢変電所へ)
右 奥の鉄塔は軽磯線1号鉄塔
大正時代は、碓氷線の名称である。
碓氷線⇒軽磯線⇒九十九線と名を替えている



国鉄軽井沢線66kV 50Hzは、この鉄塔で捻転
右鉄塔は、中電77kV 60Hz


TEPCO 軽磯線の上部を越える 国鉄軽井沢線 66kV 1回線
プリンスホテルスキー場を横断
左の鉄塔は軽磯線2号鉄塔


現状 右鉄塔 TEPCO 軽磯線No.2 中心奥 北軽線、北佐久線 ともに66kV 50Hz
左鉄塔 中部電力 小諸軽井沢線(5185)60Hz 77kV
中電軽井沢変電所は60Hz、その後ろにTEPCO軽井沢開閉所50Hz



碓氷峠 左 奥に 国鉄 熊ー軽線の鉄塔が見える
国鉄軽井沢線と熊ー軽線は、共架されていた


碓氷峠 奥の鉄塔が国鉄 軽井沢線 TEPCO軽井沢開閉所から
プリンスホテルスキー場を横断

国鉄軽井沢線と熊ー軽線が共架だった。 2回線鉄塔 奥 軽井沢 手前 碓氷峠
熊ー軽線側は撤去

廃止された軽井沢変電所に繋がる 国鉄軽井沢線66kV 1回線
国鉄 熊-軽線もここから送出されていた。


碓氷峠


冬枯れ時

この鉄塔は軽井沢電力区の管轄のようだ

碓氷峠の象徴的な鉄塔

鉄塔に付いてる国有林 林班図は以下の座標上に位置する
森林基本図から加工
碓氷湖から右部分は国有林から外れるので記載がない

森林基本図の送電線径路を赤で示す。
白抜きは鉄道設備
中央 熊ノ平から右 送電線は、鉄道から離れた場所を通過する


熊ー軽線(No.19-1)
19号

途中にある電信用コン柱

19号




18-17号



冬枯れ時




18号


18号に向かう途中で表示

途中 横軽(碓氷線)が見える

17号



次に向かう16号
16号






16号




15号



電信柱


15号






14号
R18号沿い

番号は判読できないが、順番から14号


碍子は持ち去られている

14号



13号


13号





12号



12号



11号




11号



10号

10号




9号


かろうじて9号と読める

9号




8号

判読 不能


8号



8号からの別方面 下り方で発見

方向から8号確定

7号

7号へ向かう


7号



6号

6号



電信柱
5号


5号はコン柱





電信柱

電信柱

5号から垣間見た熊ノ平変電所

4号
正面 コン柱 2本 5号
正面 左に電信用のコン柱 2本







国有林 林班図の標識は無い 4号

3号


3号

国有林 林班図の標識は無い

碍子は飛散

2号を望む

熊ノ平変電所

柵がアプト式のラックレール
2号
判読不能
2号は方向転換
向かう先は1号



2号より1号を望む
1号

冬枯れ前


道路側からアプローチ

2回路 共架 1号
熊₋軽線、横ー熊線?



横―熊線 35号?


横ー熊線(No.35-27)

横ー熊線全般
今昔マップから加工(原本は国土地理院25000図)
熊ノ平からの横ー熊線66kVは鉄道に沿った位置にあると図示されるが
実際は鉄道より離れた北側に位置する。これは電信線の位置を送電線と誤認している。
この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。
国土地理院 空中写真 KT624YZ-C1-28

国土地理院 空中写真 KT624YZ-C1-28から加工
緑点が実際の横ー熊線 66kV送電線
赤点は電信線の位置 鉄道上を切り開いて電信線は敷設されていた


35号




34号


熊ー軽線 2号を望む

左 熊ー軽線1号と横ー熊線35号

横ー熊線34号は中尾山への登山ルートにあたる

国有林 林班図の標識は無い

碍子は飛散

碍子は飛散

34号




33号


電信柱

電信柱





33号





32号




32号






31号





31号





30号を望む

30号
30号は一番高い



30号



旧線 めがね橋を上から俯瞰


29号


29号







28号
29号から望む28号


28号


奥(No.27)に道型が伸びている






27号


27号




26号以降は樹林帯に入る


標高561mの地点から上がっている林道 どうやら めがね構築の際の作業道路のようだ
上画像の「26号から樹林帯に入る」を見るとうっすら道型が残っている
めがね橋から辿ると簡単に斜面を横断し林道終点まで辿れる。


碓氷峠の旧鉄道施設 pp.122 より
松井田町横川 武井直二氏所蔵
左に第五隧道出口 右下 国道18号 隧道出口に作業用道路が奥に伸びているのが見て判る。 やはり道型は作業用道路であった。



26号以降
Google Mapから加工
赤の点が27号コン柱
送電線のルートが切り開かれている
この植林帯は国有林から離れるので国有林 林班図には記載されない。
県有林 森林基本図に径路は出ている
ほとんど撤去されていると思われる。



樹林帯で見つけた標識 コン柱もしくは鉄塔は見つけられない


TEPCO軽磯線からの分岐(横-熊線)はNo.61から行われている。
軽磯線 No.61鉄塔 2分岐の痕跡
但し建て替えられている
2500図では、もっと碓氷川寄り

今昔マップから加工
横-熊線(碓氷湖から南下)が軽磯線と交差する部分が軽磯線No.61鉄塔
横ー熊線 No.27鉄塔から数えるとNo.9となる。
さらに南下して反転し横川変電所に繋がる。この部分がNo.8からNo.1となる。
横―熊線No.1,2は横川変電所付近にあるはず。
一端軽磯線から横川変電所へ分岐し変電所内母線から国鉄横熊線が分岐し
熊ノ平変電所に向かっていたとみるのが妥当
この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。


群馬県 森林基本図から加工
丸山変電所へ分岐する送電線がまだ載っている No.62分岐(西中学校裏分岐)
送電線の〇記号は鉄塔もしくはコン柱の建植された場所を示す
今昔マップと比較すると径路変更が行われているようだ。
横-熊線はNo.61から分岐


No.62鉄塔から分岐するのは、丸山変電所への66kV送電線 色付け無し

軽磯線の過去画像(Google  Street view)と現在の姿

現在 軽磯線 No.64 稔架

頭頂部に64の番号


過去 軽磯線 No.64

現在の軽磯線 No.63

軽磯線 No.63

現在の軽磯線 左 No.63 右 No.64


現在の軽磯線 No.62 学校裏




軽磯線 No.62  昔はこの鉄塔で左に分岐していた?
丸山変電所分岐?


軽磯線 No.61 建替え済


おまけ
第三軌条を支えていた碍子

日本ガイシ製


昭和7年製(1932)「松風」国産 京都

68‰の箇所 第二隧道 手前が68‰ 全路線でこの箇所のみ
区間としては、約200m(碓氷峠の旧鉄道施設 平田一夫著 1995年発行 自費出版)





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参考資料
碓氷峠の旧鉄道施設;平田一夫:自費出版,1975