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2021年12月1日

1173. 東北・北海道巡検9 JR東日本 奥羽本線のAVCR(架線電圧補償装置)北常盤き電区分所(奥羽本線 Complete)

 北常盤き電区分所

 

 アプローチ:北常盤駅 容易 
両方向性タイプ(状態は、突合せ)
 仁賀保き電区分所の直線配置が上下2段になり省スペース化されている。またHMCR装置が無い。
 今回の北常盤き電区分所で、JR東日本の羽越本線、奥羽本線のすべてのACVRをクリアしたことになる。
ACVRの動作については以下を参照

1140. AT電化事始めと鹿児島本線ACVRの位置 (幻の佐敷ATPとL-R形力行セクション) その他

計画時のき電系統 奥羽本線最後のき電区分所となる。
 この図では、青森変電所が終端だが、東北新幹線が開通したため、JR東日本では新しく青森西変電所を設置して、青い森鉄道の管轄の青森変電所を切り離した。そのため青森地区のき電系統は、とても興味ある構成になっており、この北常盤き電区分所が延長き電(大館変電所から)を行う状況が判る。

956. JR東日本 青森西変電所(AT,BTき電20kV)  津軽線 complete

参考

955. 青い森鉄道 青森変電所(BTき電20kV) 


ACVRの両方向動作(北金岡・北常盤き電区分所にはHMCR装置の設備は無い) 
ACVRには方向性があるので昇圧方向を替える際は断路器で切替を実施する。
ACVRTr端子配列


突合せ状態(普通のき電区分所の状態)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


左から右に昇圧(ACVR作動)

AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


右から左に昇圧(ACVR作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


左から右の延長き電(ACVR不作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある



右から左の延長き電(ACVR不作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


北常盤き電区分所(突合せ状態)
 
今回4か所のき電区分所を巡ったが、温海き電区分所を除き昇圧動作はすべて見られず、単なるき電区分所として機能していた。(温海き電区分所は全屋内式なので断路器の状態が不明)
 青森西変電所が落ちた場合 大館変電所からの延長き電を行う。その際ACVRが運用されるようだ。青森駅構内では奥羽本線の最終ATからデッドセクションを挟んでBTへのき電が行われるように設備されている。


き電区分所建屋

奥 青森方 手前 大館方 TF,AFがき電区分所内に引き込まれる


仁賀保き電区分所の一列状態の断路器群が上下2段に分離した形で運用


大館方 ATとOT(所内変圧器)

大館方 OT(所内変圧器)

ACVRTr サイリスタスイッチ側
サイリスタスイッチ側のケーブル端子部分


青森方に置かれているサイリスタスイッチ盤 気中操作空冷

青森方に置かれているサイリスタスイッチ盤 気中操作空冷


ACVRTr 手前ブッシング 1U,1V 右にVCB(遮断器)

ACVRTr 2U,2V側の電圧測定用VT 44㎸仕様


ACVRTr 1U,1Vに繋がるVCB(遮断器)右 青森方


青森方 2段の断路器

青森方 AT 秋田泉き電区分所から数えて23台目

電圧測定VT 青森方

AT 中点に繋がるインピーダンスボンド中性点

全体の構成
左 大館方  右 青森方

青森方に引き出されるAF,TFき電線 TFはトロリ線に繋がる

デッドセクション

デッドセクションを通過する701系