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2023年8月2日

1314. 阿武隈急行 保原変電所 過負荷により停電 2023/08/2

 以下 テレビビュー福島からの引用

 阿武隈急行は、停電の原因について「列車の走り出しが重なり、電流値が想定を上回ったため、福島県伊達市にある保原変電所の保護装置が自動で作動した」と発表しました。  当時列車は通常通りのダイヤで運行していて、なぜ今回電流値が上回ったのか、さらに詳しい状況を分析するとしています。

引用終わり

北陸新幹線でも同様な同時列車加速で停電事故が以前あった

北陸新幹線で3本の列車が同時に加速して電気の使用量が上限を超えたため安全装置が作動し送電ストップ 2015年


615. 阿武隈急行 保原変電所 (ATき電・交流)l

保原変電所の単結線図は以下の通り

GCB(ガス遮断器)の碍管にBCTが付いており電流値を測定している
44F(距離継電器)は、き電回路の短絡及び地絡を検出する継電器(き電電圧と電流からインピーダンスを計算し負荷電流か事故電流を判別しする
50F(ΔI形故障選択装置)は、き電回路の短絡及び地絡を検出する継電器(き電電流の変化が一定値以上の時及び電流に含まれる高調波の量から負荷電流か事故電流を判別する)

右のGCB(ガス遮断器)の碍管下の円筒形の部分がCT(電流検出部)

 おそらく、44F、および50Fが整定値を越えたため自動的にGCBが遮断(開路)となった模様。44F及び50Fの保護リレーが作動しき電電流を遮断するが、再度 遮断器を再投入(無電圧時間0.5秒)しても再度保護リレーが作動したため停電が長引いたと判断できる。

 このGCBの電流検出のCT以外に、福島方もしくは櫛木方への電流を測定している機器が変電所脇にある。
保原変電所は左方向にある 架線柱上部に電流検出装置(CT)がATき電線用とエア―セクション間の電流検出装置(CT)がある。


この部分で福島方か槻木方での事故電流の検出を行い、事故地点の判別を行っている模様


CTの銘板






参考文献
八巻 和政;阿武隈急行線の電気設備:1990,Vol.44,No.5,pp.39~46