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2024年7月4日

1373. JR東日本 磐越西線 一部 非電化に伴うき電・変電設備の状況 上戸変電所

 3/28付けの福島民報朝刊で2024年7月以降に会津若松-喜多方間の非電化が随時行われるニュースがあった。以下参照

磐越西線・会津若松~喜多方で7月以降に架線撤去の方針 Web 4号車の5号寄り 2024/04/13 11:05記事

 当方としては、2021年に以下の記事を書いている。そのためで2024年7月になったので少し早いが状況を確認しに現地を訪問した。

1088. JR東日本 磐越西線 喜多方ー会津若松 非電化化 変電所位置から見た考察 2021/08/04記事

 
 まず初めにキーとなる上戸変電所がどのようになってるかを確認した。結果から話すと設備は何も変わっていない。

 電化は1967年6月15日郡山駅 - 喜多方駅が電化された。電化当時の上戸変電所のスコット結線変圧器はさすがに交換されている。しかし会津若松変電所運用停止よる非電化に伴うき電範囲拡大に対応した電力量増大の大容量化はされていない。(1990年代の代物)最近は省エネの車両が普及したためと貨物輸送を取り止めたので変更しなくて大丈夫のようだ。

532. JR東日本 上戸変電所(交流)とその周辺 磐越西線 217/6/6記事 この記事と内容は重複する。

受電:東北電力 671D線 66㎸1回線 

  辿るとTEPCO竹之内(竹ノ内)発電所に繋がる。TEPCO竹之内(竹ノ内)発電所にはTEPCO沼上発電所からの送電線が合流する。更に途中TEPCO丸森発電所を合わせ辿ると東北電力熱海(磐梯熱海)変電所に繋がる。これらの発電所は、安積疏水を利用した発電所となっている。TEPCO・東北電力間で電力振替が行われているのだろう。発電所直の送電線なので短絡容量的には大きい。

き電範囲:会津若松-郡山間 郡山駅近傍にデッドセクション 郡山変電所との区分

     上戸変電所を起点に郡山方24.5㎞、会津若松方38.5㎞き電

郡山-喜多方間の高低差 
上戸変電所と翁島き電区分所を境に両端に25‰の勾配
資料より引用



車窓から見た上戸変電所 変化が無い



東北電力 671D線 66㎸1回線 受電
遮断器の手前にMOF

受電用遮断器 右に見えるのはMOF(東北電力所有 取引計量器)



もちろん「入」

き電用スコット結線変圧器
8,000kVA≒66,000×70×√3
二次側 電圧 (22,000V・182A)×2

1996年製 28年経過


M、T座NFに繋がる直列コンデンサと保安装置

右端 T座とNF間の電圧を測るVT
真ん中 鉄構 NFと方面別地絡保護用保安器
方面別断路器 手前M座 会津若松 奥T座 郡山
変流器(CT)と真空遮断器(VCB)

方面別断路器 手前M座 会津若松方 奥T座 郡山方
変流器(CT)と真空遮断器(VCB)
断路器と延長き電用断路器 M,T座の電圧測定(VT)
避雷器

手前M座 会津若松方 真空遮断器「入」

奥T座 郡山方 真空遮断器「入」




最終 断路器(閉路)と延長き電用断路器(開路)

延長き電用断路器(開路)
両側にあるのは電圧を測るVT



方面別き電 T座 郡山方 M座 会津若松方
下にあるのは避雷器
NFも方面別に分かれている


高配系 
今まで高配系は余り取り上げていなかったが理由があり取り上げた。
高配用変圧器 66㎸降圧6.6㎸

高配用変圧器と500㎸A 単相変圧器
O相は避雷器と断路器経由でNGRに繋がる
u、o 、vはGPTに繋がる


信号用高配は翁島駅と郡山駅方面に給電 一部はOT所内変圧器で利用


デッドセクション 機能している 右 郡山方T座 左 会津若松方M座

踏切から遠望 奥 中山トンネル方


其の他
上戸駅のレール瘢痕 空転傷

上戸駅のレール瘢痕 空転傷

上戸駅のレール瘢痕 空転傷

上戸駅のレール瘢痕 空転傷

上戸駅のレール瘢痕 空転傷 結構 数が多い

郡山駅 デッドセクション 通過前 上戸方末端電圧約22.2㎸
電圧低下は見られない 上戸変電所 1箇所でき電対応可能

郡山変電所ー上戸変電所間のデッドセクション 車中から
奥 郡山駅


郡山変電所ー上戸変電所間のデッドセクション 

郡山停車時の郡山駅構内 約22.6㎸

以前あった断路器 デッドセクション上戸方のトロリ線から引き出されたき電線

断路器は撤去されている

参考資料
 戸石泰司ら;磐越西線郡山・喜多方間電化電車線路設備について:電気鉄道,Vol.21,No.8,pp. 2~7,1967
NDLのデジタルコレクションで個人送信データで内容が読める。https://dl.ndl.go.jp/pid/2313711/1/8