桜新町変電所
当初は青線が予定されていたため変電所予定地としては弦巻地区が選択されていたが、実路線はそれよりも246号国道寄りに変更されたため新たな用地を取得している。 |
新玉川線全線9.4 キロメートルとして変電所は3ヶ所が安全係数を掛けた数であった。しかし二子玉川園で合流する大井町線の高津変電所との並列き電を考えれば2ヶ所まで減らせるということで大橋変電所と桜新町変電所を設けることになった。
将来的に輸送量増大時には中間の三軒茶屋附近,および瀬田開口部附近に新変電所またはき電区分所を増設することで建設が始まった。
駅構内B1Fと変電所は換気風洞で繋がっている 駅構内からの出入りができる構造 |
大きな吸排気ダクトのガラリがある |
新桜町変電所の単結線図(大橋変電所と同じ) 66kVを一旦6.6kVに降圧して配電用とき電用で分割利用。このようにすることで配変66kV降圧6.6kVを整流用としても利用及び6.6kV降圧1.2kVの変圧器の大きさを小さくできる。受電設備は開放型のアルミパイプ母線式。き電方法はデッドセクションを挟む72D方式をとる |
工事用の幕で覆われている |
全体像 |
このような変電所 排気用ガラリが目立つ Google Street Viewから |
工事が行われている |
防音壁新設工事 |
工事内容 |
裏側の変圧器搬入口は防音のため閉鎖されている 1F部は特高受電部 |
桜新町駅 変電所側機械室入口 桜新町変電所まで風洞がある |
変電所側下り線 左壁に帰線の束がクリートで支えられているのが見える |
受電:TEPCO世田谷変電所 66kV 2回線受電
き電:変成設備 当初は4,000kWシリコン整流器2台だったが、さらに3,000kW一台された
S種定格150%2時間 12パルス整流器
上下線別き電(分割き電)停電時隣接の変電所からの延長送電を行なう二重系を取る
のが基本(桜新町変電所の場合 三軒茶屋変電所、玉川第二変電所からの延長き電)
三軒茶屋変電所から2.9㎞ 玉川第二変電所から3.2㎞ 新大橋変電所より距離が長い
直流デッドセクションをエアーセクションで挟んだ方式 72D方式上下線別き電のため72Dのデッドセクションが上下線別になっている |
参考資料
松原優平;鉄道事業者の変電設備(17):鉄道と電気技術Vol.35,No.2,pp.82-85,2024
金澤克美;特集:東京急行電鉄 電気設備の概要:鉄道ピクトリアル:Vol.57,No.749,pp63-65,2004