JR北海道の2014年1月現在 在来線電化区間はすべて交流20,000VでBTき電方式とATき電方式が混在している。
今回ATき電方式の室蘭本線、千歳線そしてBTき方式の函館本線を探訪した。
ATき電方式の在来線は、初めての訪問である。ATき電は、新幹線のATき電方式と同様にATき電線がトロリ線と組になって敷設されている。
JR北海道の在来線電化区間は
1.室蘭本線 室蘭駅⇔沼ノ端駅間 ATき電
2.千歳線 沼ノ端駅⇔白石駅間 ATき電
3.函館本線 函館駅⇔五稜郭駅間 ATき電
小樽駅⇔旭川駅間 BTき電
4.海峡線(江差線) ATき電
5.学園都市線 BTき電
となっている。
交流電化区間の在来線は、BTき電方式で変電所間隔は30~50Km ATき電方式では60~100Km間隔となりATき電方式のほうが変電所間隔は長くなっている。
新幹線は、同軸き電とATき電方式があるが、同軸き電方式は都市部等で用いられている。新幹線の変電所間隔は概ね50Kmとなっている。
白老き電区分所
場所:室蘭本線 白老駅
アプローチ:容易
交交デッドセクションが、き電区分所直下ではなく室蘭寄りある。
AT4個と高調波抑制装置(HMCR)8個 延長き電用遮断器の組合せである。
新幹線の場合原則力行を行うため、中セクションを切替て電源の途絶がない状況で運行させるが、在来線の場合惰行状態で通過するので中セクションは無い。(例外がありJR東日本で1箇所 在来線で中セクションがある路線があり、それも下り線だけ中セクションがあるき電区分所がある。上り線はデッドセクションとなっている:赤岩き電区分所)
ATの中点は、分岐して放電器、レールにつながっている。ATの中点にはCTが噛ませてあり、故障時の短絡電流を測定している。新幹線のようなGP装置は、在来線ATき電区分き電所には存在しない。
惰行標 |
デッドセクション |
デッドセクション拡大 |
デッドセクション |
き電区分所からのFき電線が繋がる |
デッドセクション 架線の固定方式がJR東日本と違いクサビ を使用していないので抜ける可能性がある旧方式 アークホーン付き |
力行標 |
銘板が無い 白老き電区分所 |
白老 き電区分所 架線接続部 |
き電区分所側 |
ATが4台 設置 |
AT部分 |
AT部分 中性点がレールと左にある放電器に繋がる |
延長き電用遮断器左と断路器右 |
延長き電用遮断器 |
高調波抑制装置 HMCR装置 左コンデンサ 右 リアクトル |
高調波抑制装置接続状況 |
高調波抑制装置 HMCR装置 FとT 合計8個 4組
次 変電所 鷲別変電所
次変電所 沼ノ端変電所
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河野寿男:負荷断路器設備について;1980:電気鉄道,Vol.34,No.10,pp.27-28
漢人幸夫:千歳線.室蘭本線・池ノ端間送変電設備について;1980:電気鉄道,Vol.34,No.10,pp.19-19