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2017年6月6日

532. JR東日本 上戸変電所(交流)とその周辺 磐越西線

上戸変電所(交流) 磐越西線
 


グーグルマップで表示名が出ない
アプローチ:上戸駅 容易
受電:東北電力 上戸線66kV 2回線
単純明快 これがJR BTき電の変電所だといえるくらいに、敷地を大きく使い判り易い配置。
特に、電圧補正用のNFの直列コンデンサと力率改善用のき電線に繋がる並列コンデンサの配置が判り易い。
単線であるがためも理由となる。高配用変圧器も判り易い配電配置である。
スコット結線変圧器で会津若松方翁島き電区分所方M座 郡山変電所 デッドセクション方T座き電 

上戸変電所 脱落時 郡山変電所から翁島き電区分所までM座の延長き電、会津若松変電所と
郡山変電所の間を並列き電できるようになっているためか 通常交流は、並列き電ができないが
位相と横流が制御できれば可能となるのか?

電化計画当初から郡山・上戸変電所間は、き電区分所を設けない設計であった。
理由は、上戸変電所まで登り勾配の連続であるからき電区分所が設けられなかった。
上りは力行だがデッドセクションが入ると手前で惰行運転(ノッチオフ)にしなければならないため
同様な理由で、狭軌時代の福島変電所・米沢変電所間には、き電区分所が設けられなかった。
現在は、赤岩き電区分所が設けられ切替セクション方式(新幹線)がとられている。

三相二相変換のスコット結線変圧器は、T座、M座に同等の電力消費が行われた場合平衡化するので、上戸変電所の直下にあるデッドセクションは、郡山方T座き電が上戸変電所の定位となる。また、磐越西線 上戸変電所と郡山変電所の間は、約23kmあり、通常ならき電区分所で区分されているのだが、次き電設備は、郡山変電所となる。郡山変電所は、三相二相変換のスコット結線変圧器が二台並列に設備されている。そして上戸変電所脱落時には、郡山変電所からの延長き電で救済できるようになっている。郡山変電所付近にある磐越西線のデッドセクションの猪苗代方には、郡山変電所からのき電線が繋がっているが、定位は郡山変電所からのき電は行われない。また上戸・郡山変電所間には、エアーセクションで区分された箇所は数箇所あり断路器を開放することで区分できるようになっている。
付近には、沼上信号所及び旧沼上トンネル(電化前)が存在する。

上戸変電所 全景


JR上戸線 磐梯熱海まで送電線が延びている 66kV 2回線


受電端 最終鉄構 断路器 遮断器 MOFで構成

所内母線より
遮断器を経て3相2相変換スコット結線変圧器につながる

スコット結線変圧器からのM座NFT座、NFM座M座がき電用母線に断路器を経て繋がる
緑の装置は帰線電流を測るロケーター
 

T座及びM座用直列コンデンサ
直列コンデンサ バイパス用断路器が母線直下にある

T座及びM座用直列コンデンサ 右T座 左M座
NF用なので絶縁が簡便


T座



左 M座

直列コンデンサの制御部分(保護・放電回路)には、おどおどろしい表示

変圧器からのM座手前 T座奥は断路器を経てCTに繋がる

CT(変流器)の次は、遮断器 VCBに繋がる

VCBからでたき電線は断路器及び上下タイ断路器(開)を経てVTに繋がる

郡山方T座 及び会津若松方M座き電線は、き電用避雷器が繋がる

会津若松方M座き電線は架線に繋がる(会津若松方)
郡山方T座き電線は、デッドセクションまで延びる

T座及びM座き電線から力率改善用並列コンデンサにき電線が伸びる

断路器、遮断器を経て並列コンデンサ群に繋がる

並列コンデンサ末端はNFに繋がる

高配用変圧器66kV降圧6.6kV

上戸変電所 デットセクション 奥郡山方T座 手前 会津若松方M座

上戸変電所 郡山変電所間にあるエヤーセクション 奥断路器で区分可能
3箇所郡山と上戸間にあった
 おまけ 新しく開業した郡山富田駅 入線
 
沼上信号所
 
会津若松方

ポイント

信号所内の配線はかなり長い


信号所中心

郡山方

列車交換

ポイント融雪温風器用燃料タンク

燃料は灯油

温風発生用ボイラ

温風供給用ダクト

沼上トンネル(新線)


20,000V架線吊下用 特殊ずい道用架線支持金具

長幹碍子を利用
この形を採用することにより限られた空間で絶縁離隔をとりパンタ通過の
支障なくトロリ線高4750mmを確保

 

 
 

参考文献
戸石泰司ら;磐越西線 郡山・喜多方間 電化 電車線路設備について
電気鉄道:1967、Vol.21,No.8,pp.2-7