目次と免責事項

2019年8月28日

903.  JR東海 東海道新幹線停電 8/28  号外(落雷)

JR東海 東海道新幹線 停電


区間 新富士駅⇔小田原駅間 当初の区間  落雷による

この区間は、岩淵変電所⇔鴨宮変電所のき電区分に相当する。
261. JR東海 東海道新幹線給電系統図  ブログリンク


 岩淵変電所から以北は、JR東海の77kV 60Hz送電線で繋がっており
途中 沼津変電所(周波数変換変電所を併設)、西相模周波数変換変電所、綱島周波数変換変電所等の周波数変換変電所がある。
この区間は、過去に何回も停電を起している。

767.  JR東海  東海道新幹線 停電事故 2回目 号外 ブログリンク

 一旦停電すると、この区間は、周波数変換変電所等の協調運転を行わなくてはならないので、停電原因調査確認後の即時投入は、できない。

 時間的にも、この区間に在線している新幹線が多く存在しているので、セクション部分に止まっている新幹線の確認を行い、鳥飼でやらかした架線切断を発生しないよう対応する必要がある。当座 セクション付近の新幹線は、パンタを下ろしたまま。その他は順次系統を立ち上げ通電を行い、補機を生かし空調を始動させてあと、運行開始となるであろう。

549. JR東海 新幹線 新大阪・京都 6月22日 架線 切断トラブル 考察 鳥飼SSP  ブログリンク


2019年8月27日

902. 伊豆箱根鉄道 原木変電所新設 異聞

原木変電所新設 異聞

Google Analyticsの検索結果を分析すると最近 伊豆箱根鉄道 横山変電所が良く検索されている。

伊豆箱根鉄道の安全報告書には、66kV受の横山変電所を廃止し、原木に新しく原木変電所を6.6kV受電で設備を行うとある。

2019 安全報告書 伊豆箱根鉄道 pdf注意 リンク 削除されている
伊豆箱根鉄道 安全報告書 2019で画像検索するとTiwitter記事に当該ページをみることができる。

 この原木変電所 一部Webでは回生吸収の設備がされているとの事だが、Webからの情報を総合すると6.6kV受電のキュービクルに受電盤、所内変圧器盤、受電遮断器盤、進相コンデンサ盤、信号高圧盤の表示があり、この部分はあくまで6.6kV配電線からの受電を担当する部分であり、回生吸収もしくは、回生インバーターが設備されてはいない。

以下は変成設備
大きな変圧器は6.6kV降圧整流用電圧約1180VACの整流用変圧器(ケーブル受電)
シリコン整流器ACからDCへの整流器
直流高速度遮断器が入った直流遮断器盤(たぶん正極母線断路器も収納)
負極盤
の2台のキュービクルがあるだけである。

 アルミプレハブ建屋は、空調が設備されており原木変電所の制御装置が収納されている。さらにアルミプレハブの建屋に、き電線が立ち上がっているが正極母線断路器だった

 最初は、このアルミプレハブが抵抗を利用した回生電力の消費装置とみたが、密閉されており抵抗が発する熱を放散できないと判断した。

総合して見て、とても回生に対応する設備があるとは、考えられない。
回生失効に対する対応は簡単に言うと
回生された電力(DC)分を
1.抵抗に流しで熱として放散
2.インバーターで交流にして信号高圧線線や駅舎電力に戻す。
3.蓄電池に溜め込み、必要に応じて放出する
4.上下タイき電線で回生分を力行分で相殺する(電気車の運用で対応)
等の仕組みが必要であるが、この原木変電所の設備内容をみると、とてもそんな高級なことは行っておらず、単なる直流変成設備である。

長野電鉄は、回生車導入にあたり中野変電所に回生電力を消費する設備を設けている。
回生対応するならば、長野電鉄のように鉄道安全報告書内で説明があるべきであるが、無い
もし、回生対応の設備を設けるとしたら、廃止なる横山変電所跡に、新規に作られるだろう。
理由は、この辺から、勾配路線となるためである。調べるとそんな勾配路線ではなか
た。

現調
994. 伊豆箱根登山鉄道 原木変電所(直流) 駿豆線 ブログリンク


2019年8月24日

901. 東北巡検その二 JR東日本 男鹿変電所 男鹿線  EV-E801(ACCUM)用 AC20kV

男鹿変電所
 
#き電、#交流、#変電所、#AC20kV、#蓄電池車、#EV-E801
#不等辺スコット結線変圧器、#剛体架線、#ACCUM



新しく充電設備を増設するそうだ。
東日本旅客鉄道労働組合 東北三地本
秋田地本情報(NO81「中編成ワンマン運転の実施について」提案交渉①).pdf
秋田地本情報(NO82「中編成ワンマン運転の実施について」提案交渉② ).pdf

引用

・今回導入するEⅤ-E801系には全ての車両に車載ホームモニタシステムを搭載する。 ※既に運用している車両も改造工事を実施する。
・車内に運賃箱は設置しない。※既存車両に設置されている運賃箱は取り外す。 
・男鹿駅上1番線に充電設備を増設する。 
・簡易券売機を増設する考えはない。 
・運賃ほ脱対策として強固な運賃箱と駅防犯カメラを土崎駅
・男鹿駅以外の駅に整備する。 
・男鹿線内のホーム高上工事を実施し停止位置目標も移設する。 
・ホームミラーを取り外すかは検討中。 
・今年度ハンドル訓練はDC免許保有者を対象に実施する予定。
充電時間は2両で20分、4両で40分必要になるので男鹿駅での折り返し時間は確保する。
引用終わり





男鹿変電所 全景

アプローチ:男鹿駅 容易 観光案内所2F屋上から変電所が俯瞰できる

蓄電池車ACCUM・JR東日本EV-E801系電車への交流供給変電所20kVき電

6.6kV 2回線受電 6.6kV1回線(1号線)は、通常の配電線もう1回線(2号線)は、風力発電からの6.6kVが連携されている。 男鹿線は風力発電機の電気で充電されているとの記事があるが、FIT電気での運用なので、100%の地産地消ではない

男鹿駅「エコステ」モデル駅概要. 新設する男鹿駅は「創エネ」・「省エネ」・「エコ実感」・「環境調和」の4つを柱として掲げ、「エコ. ステ」モデル駅として整備します。JR東日本発表 pdf注意

駅舎キュービクルと兼ねる変電所受電盤 受電1,2号が読み取れる

常用 受電1号線 6.6kV配電線受電
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駅 海側にある風力発電機群
 JR男鹿駅の新駅舎、小型風車9基と蓄電池の自家消費システム 日経BP 記事リンク
風力発電機群 建屋は電力変換器とリチウムイオン電池が設備

6.6kV 受電2号線

キュービクルから変圧器に向かう6.6kVケーブル収納トラフ

 変圧器は、不等辺スコット結線変圧器(スコット角45度)でリアクトルとコンデンサの補償回路がないもの 通常三相から単相を取り出せない(理由は相間不整合が起きるから)そのため電鉄系でスコット結線変圧器で三相から単相2回線分を取り出し、方面別き電を行っている。

 男鹿線は、単線運転なので通常のスコット結線変圧器を使用すると片方の相が余る。そのため3相側に不整合がおきる。これを防止するため三相から単相を安定的に取り出す不等辺スコット結線変圧器が設備されている。

888. 交流き電変電所の変圧器 百態(き電方法、変圧器結線) ブログリンク

6.6kV受電20kV出力ステップアップ不等辺スコット結線変圧器(昇圧)

step‐up transformer =Su.Tr

スコット角45度 不等辺スコット結線変圧器 二次出力がt,o,m

一次側6.6kV受電 150A入力

二次側 20kV(22kV)出力
高々50Aの出力

 東北電力一般6.6kV配電線から受電するためと、男鹿半島には、強力な電源が存在しないので需要家に影響を及ぼさないよう、不等辺スコット結線変圧器で単相出力を得ている。
 男鹿の石油備蓄基地等は船川変電所から33kVの専用線で引っ張ってきているが、男鹿変電所は充電用の交流き電(高々50A・20kV換算 6.6kV換算だと150A)を行うため配電線からの供給である。
 急速充電を行う設備ではない。強力(短絡容量が大きい)電源であれば、三相から単相を取り出しても一次側三相に影響を及ぼさない。しかしこの場所で強力な電源を新たに確保することはできない。


変圧器からの出力T(トロリ線)は、断路器、遮断器、計器用変圧器、断路器、避雷器を通りき電線で20kVの剛体架線に繋がる。
変電設備 全体


トロリ線側、断路器、遮断器、断路器、避雷器、計器用変圧器

全体の流れ

左 T トロリ線 右 R レール側
駅舎 剛体架線に向かうき電線
何やら充電設備を増設するようだ。こちら側が空いているし、既き電線も脇にあるので
この部分に剛体架線の充電設備をもうけるのだろうか?
現状のホーム側にもう一連の充電用剛体架線を敷設してある。


 変圧器からのもう片方の出力R(レール)は、Tと平行に張られており、剛体架線を支えるブラケット長幹碍子の中間部にせん絡保護地線として繋がる。さらに追うと、インピーダンスボンド中性点につながる。

剛体架線とき電線の取り合い
架線柱からR(レール)側がインピーダンスボンド中性点へ(白色合成樹脂製可とう電線管)
架線柱からR(レール)側がインピーダンスボンド中性点へ(白色合成樹脂製可とう電線管)
せん絡保護地線の設備状況

架線柱のR側 白色の合成樹脂製可とう電線管内のケーブルが繋がる



新たに充電設備は、この車両の前方付近に設けられている。


剛体架線とき電線の接続は、網入り銅線 多分直流用の流用 交流は最大50Aしか流さないので過大設備

剛体架線の構造は、アルミ筐体が通常のトロリ線を挟み込む工法

秋田駅では、パンタを上げてトロリ線から電力を利用。
秋田車両センターから回送出庫中のACCUM

秋田駅で停車中

追分駅でパンタを下げて蓄電池に切替。

架線電圧0kV 蓄電池電圧1650V
男鹿駅到着後パンタグラフを上げて出発まで充電を行うパターンである。
男鹿駅到着直後 パンタ下がったまま

秋田駅停車中の蓄電池車のパンタ位置のトロリ線は、強化されておらず普通のトロリ線であった。充電を行わないかもしくは、充電電流が小さいので剛体架線の必要がない
秋田駅でのパンタとトロリ線

直流機のACUMMが停車する宝積寺駅は、トロリ線が強化されていたが、交流機のACUMMは充電電流が小さいので、強化の必要が無いのだろう。

直流ACCUM
335. JR東日本 烏山変電所(直流) ACCUM用変電所 ブログリンク
烏山駅では、急速充電を行うため剛体架線を取り入れ放熱効果を最大限に利用、その他駅部では、急速受電を行わないが、トロリ線部分を強化したものを使用している。


ACCUM@宝積寺駅専用線 架線が太い


宝積寺駅で通常充電中 架線が太い 直流ACCUM


それならば、なぜ男鹿駅が剛体架線?かは、架線を張るよりメンテがし易いためと考える。

JR東日本の交流剛体架線は、この場所以外に仙山線のトンネル部に存在する。
672. JR東日本 仙山線 作並トンネル 20kV剛体架線 BTき電 ブログリンク



剛体架線の両脇にトロリ線 徐々に剛体架線に移行 仙山線


おまけ ACCUM車内表示

この上にパンタがある

蓄電池 力行中

回生中

秋田駅停車中


2019年8月23日

900. アマゾン データセンター AWS障害 号外

                アマゾンデータセンター AWS障害 号外

 2019年8月23日 13時頃からAmazon AWS 東京リージョン でシステム障害が発生し、EC2インスタンスに接続できない等の影響が発生していました。

AWS障害、大部分の復旧完了 原因は「サーバの過熱」 [井上輝一,ITmedia] リンク


 原因は、一部EC2サーバーのオーバーヒートによる停止、制御システム障害により冷却システムが故障したことに起因とのこと

東京近郊には、Amazon Dara Cenretは、5か所存在している模様

以下のMy Mapに記載済

電鉄系変電所 開閉所 き電区分所  補助き電区分所 グーグル マイマップリンク

Amazon Dara Cenret(Canon IT Nishi Tokyo Data Center)
NRT55 (Canon/Colt)
Address: Canon IT Nishi Tokyo Data Center
3-5-33 Mukodai-cho
Nishi Tokyo-city, Tokyo, Japan 188-0013
・35.71728, 139.53478
 
Amazon Daea Center(KDDI 4th Tama Network Center Bldg)
NRT12 (KDDI)
Address: KDDI 4th Tama Network Center Bldg
3-2 Karakida
Tama, Tokyo, 206-0035
Atte: ADSJ
・35.61063, 139.40265
 
Amazon Data Center(Equinix Systems KK, TY2 IBX Center)
NRT4 (Equinix TY2)
Address: Equinix Systems KK, TY2 IBX Center
3-8-21 Higashi Shinagawa, Shinagawa-ku
Tokyo, Japan 104-002
・35.61748, 139.74809
 
Amazon Data Center(Equinix TY3-IBX Data Center)
NRT53 (Equinix TY3)
Address: Equinix TY3-IBX Data Center
1-9-20 Edagawa
Koto-ku, Tokyo, Japan 135-0051
・35.65681, 139.80334
 
Amazon Data Center(Inzai Technology Building)
NRT20 (Amazon)
Address: Inzai Technology Building,
2-101-14 Izumino, Inzai,
Chiba 270-1360, JAPAN
・35.80712, 140.12496

2019年8月22日

899. 東北巡検その一 JR東日本 秋田総合車両センター 変電所 直流き電調査


秋田総合車両センター 変電所
#デッドセクション、#き電、#AT、#直流、#交流、#変電所、#AC20kV
#秋田総合車両センター、#単巻き変圧器

前置き
これから始まる、東北巡検の内容は、現地取材第一主義をモットーに自家用車・レンタカーを使わず行った。
Googleのストリートビューで現地に出向かなくても安易に目的画像を得ることは可能だ。しかし、詳細は判明しない。
 仙台・村上ライン以南JR東日本在来線変電所は、全てクリアした。だが残っているのが交流変電所で、かつその多くは村上仙台・村上ライン以北なので、おいそれとは取材できない。特に今年度は、特別に出費が多い状態が続いている。

今回の巡検も1回で多くの設備を巡検できるようプランを立てたが、いのと夜明けから日没まで、歩く距離が半端でないので途中熱中症で倒れかけた。
JR東日本全334箇所(2018年度有価証券報告書記載)変電所中(新幹線も含む交流及び直流変電所)残り22箇所まで減らした。閑話休題

秋田総合車両センター公開に参加するみなさんは、車両を目的とする人が大多数だと思う。「変電き電通信のもろもろ」としては、AC 20kVの供給地にある直流機を扱う秋田総合車両センターの電源がどのような仕組みか確認するのが目的である。秋田総合車両センターは略号ATであるがどうしても ATき電を連想してしまう。

まずはじっくり事前調査。

  Webで調査しても秋田総合車両センターの変電所の情報は皆無である。若干センター内の車両を撮影した中に、き電線や接地回路付き断路器が写りこんでいたり、画像のキャプションに変電所の文字が散見できるだけである。

さて秋田総合車両センターの変電所は、敷地外に別棟で設備されており、地中送電線受電であった。送電元はどこであろうか?

近隣の東北電力変電所は、土崎変電所であり設備を調べると
66kV 2回線架空送電線(333C・土崎支線)
66kV降圧6.6kVの配電用変圧器(LT)が3台
66kV降圧33kVの変圧器(専用線)1台
66kV地中送電線2回線(333D・八橋北線)
が設備されている。33kVは、該当する架空送電線が送出されていないので地中送電線(333E・専用線)での送出である。66kV地中送電線2回線(333D・八橋北線)の先は、八橋変電所が有り他社発電所が繋がっている。


東北電力 土崎変電所周辺の系統図
東北電力の系統図中にあるくねくね線は地中送電線を表す。 上記資料から部分引用



東北電力 土崎変電所 配置
つまり66kV降圧33kVの専用線(333E)が、秋田総合車両センターへの供給ルートである。

現場確認
東北電力 土崎変電所 正面から見ると奥のケーブルヘッドにJRの文字 やはりこの変電所から秋田総合車両センターへ供給されている。
東北電力 土崎変電所 銘板

結界が張られていて近づけず

JR土崎線 33kV 1回線 秋田総合車両センターへ
33kV変圧部分 上部鉄構に表示あり

33kV E線と読める

裏側 左 八橋変電所へ繋がる八橋北線 66kV 2回線 333D
右にかすかに見えるケーブルヘッドは、配変66kV降圧6.6kV変圧器へのケーブルヘッド

八橋変電所へ繋がる八橋北線 333D 66kV 2回線 ポリマー碍子 奥のケーブルヘッドは変わった形
土橋支線 66kV 2回線受電 333C
秋田車両センター

事前に目星をつけた、単巻き変圧器とデッドセクションがある部分に移動。通常ATき電区間は、AT(単巻き変圧器)が約10km置きに設置されている。単巻き変圧器(AT)は、AFライン(秋田SS)から単巻変圧器でTF(トロリ線)を取り出すのだが、TFの出力先は2分岐され断路器を経て複線のトロリ線に繋がっており、秋田総合車両センターへは分岐してなかった。

ATき電設備 単巻変圧器

ATき電線から分岐 デッドセクションマーク あり

ATのTF側 出力は断路器で2分される

断路器で2分されたTFは、奥羽本線 複線部 上下線に分配される

AT部 全体 俯瞰


デッドセクションは通常のセクションタイプであり特殊な構成ではない。
左方 秋田総合車両センター方面
秋田車両総合センターへの入口にあるデッドセクション


秋田駅から土崎駅を経て追分駅までは、複線である。しかし秋田SSからのき電(AF)は、1回線のみなので1回線を上下線でシェアする同一電源分離き電方式のようだ。追分駅秋田方手前のエアーセクションでき電が区切られる構造を有している。

デッドセクションは、秋田総合車両センターへの入口にあり、この地点から秋田駅寄り踏切部分までが試験線としてのAC・DC印加が可能な構造である。DCは1500VなのでAC20kVの絶縁等級であれば楽々クリアできる。また踏切部分から秋田総合車両センターの各工場棟に向かう架線もAC/DC印加可能な構造である。


土崎駅方 交流側デッドセクションの手前に、デッドセクションのセンター方のき電が交流or直流のどちらかであるかを示す表示器がある。中央架線柱 四角い箱
 デッドセクションの長さからすると、走行しながらの交直切替は、行えないので、単にトロリ線加圧状態が、直流であるか交流であるかを表示し、直流加圧時には、進行ができないことの明示・確認と、そばの信号機での進行・停止が行えるようになっている。



秋田総合車両センターにおいては、工場棟の中の展示なので、特段 AC/DC電源に関する発見事項は見当たらない。特高機器の工場の中に、VCBや電気機関車の断路器の部品があった。


電気機関車用断路器

交流電車の要 VCB







電動機回転中 接触子部分

定電圧供給装置

インバーター



調べるべきものが無いので、踏み切り側の秋田総合車両センターへの導入部へ移動。

秋田総合車両センター変電所
アプローチ:土崎駅 容易
33kV1回線受電(333E回線東北電力 土崎変電所経由)
33kV降圧6.6kV変圧器1台
DC1500V変成設備 たぶん1500kWシリコン整流器1台が設備されている。
工場内変台へ6.6kV配電
変電所からの引出は大型ブッシングであり、AC20kVは優に耐えられる構造である。
秋田総合車両センター 変電所  奥 東北電力 土橋変電所からの33kV 1回線受電ケーブルヘッド
手前にMOFが見える

拡大 JR土橋と読める







秋田車両総合センター 変電所

変電所前の通路上の標識 き電線が横切る
奥 高配6.6kV 配電線 鉄塔

変電所 き電線 引き出し部
碍子が4連なのは、海に近いための塩害対策



検修庫方面と読める ブッシング部
色々調査ができた。試験線は直流電気機関車も試験するので、き電線が太線化(径から察するとDC800Aが流すことができそう)されて、変電所から2回線導出されている。片方には検修庫の文字が見える。

かつては、大宮にも試験線があったが廃止されて、今は碍子にAC20kV加圧時代の片鱗が見られる。

大成ビル方面に伸びる20,000V対応試験線跡 大宮総合車両センター
過去に交流20,000Vを印加した架線とき電線 大宮総合車両センター


そして、この変電所建屋の中には、直流の変成設備があるはずである。DCはこの変電所から出力されるがACは、どこから拾ってきているかを調べると、踏切付近の上り線のトロリ線から導出されており、こちらは大電流が必要とされないので、通常の径のき電線である。
赤のライン 変電所に向かうAC20kV き電線
変電所に向かうAC20kV き電線 赤ライン

変電所に向かうAC20kV き電線 赤ライン 右に変電所がある
この線を辿っていくと、変電所からのき電線と交わる部分があり、ここで向きを替え変電所の正面右のブッシングに繋がっていた。

この架線柱で変電所に方向を変える AC20kVき電線 赤ライン 手前 変電所
この部分で通常の交流き電線が太線化される

別角度 この電柱で向きを変える AC20kVき電線 この部分から太線化する
既に太線化されているき電線は、AC/DC き電線となる

右 踏切付近の奥羽本線 上り線から繋がるAC20kV供給き電線
左 建屋内の遮断器でAC/DCが加圧できるようになる検修庫方面 き電線

変電所建屋内でAC加圧・DC加圧を切り替えている。直流機は大電力を利用するので、き電線は、途中でトロリ線に並列に分岐する箇所がある。

試験線に分岐するAC/DC加圧 き電線

試験線に分岐するAC/DC加圧 き電線
右 断路器が試験線にAC/DCを加圧す最終断路器 接地型

上 通常のAC20kV き電線の太さの比較
下 秋田車両総合センター内 AC/DC加圧き電線 太さが違う 但しこの下の太いき電線の先は、碍子引き止めで
どこにも繋がっていない


この奥の断路器が試験線側にき電する断路器 現在投入中
左 踏切側ポイントを経て試験線(デッドセクションがある部分) 右 各種検修庫へ繋がる
中央上 途中碍子で引き止まられているき電線 変電所 AC/DC 左ブッシングに繋がる

検修庫へ向かうき電線は、途中色々な箇所に分岐されている。


左 検修庫に引き入れられるAC/DC加圧き電線


検修庫内にはEF81 141が鎮座


各工場棟に向かうき電線は、棟手前でセクションインシュレーター(交流用)により分離されているトロリ線に繋がり、セクションインシュレーター間は、接地回路付き交流断路器がかましてある。

この部分のトロリ線は、セクションインシュレーターが2重に咬ましてある

拡大 パンオーバー対策が取られている 2重セクション部
ブッシングを使わず検修庫内へき電
現在 二重のACセクションインシュレーターに挟まれた部分は、接地中 パンオーバー対策済
この部分のACセクションインシュレーターの奥側は、AC/DC側で常時加圧のようだ
加圧状態は、変電所で切り替える

当日は、台風後だったので潮風で運ばれた塩分で、一部20kV碍子は、チリチリと音を立てていた。