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2023年11月9日

1332. JR東日本 盛岡変電所移転更新状況(受電、変圧器一次側まで)

 盛岡変電所は日本電設工業の資料から更新が行われることが判ったので注視していた。

日本電設工業2023年3月期 盛岡変電所変電設備新設他2

日本電設工業2022年3月期第二四半期 盛岡変電所変電設備新設工事 

 なぜ更新が行われるかは、田沢湖線電化(1982年11/15)時に45MVA変圧器2台を新設から41年経過しており更新時期を迎えている。そしてハザードマップにより高浸水地区であることが判明していた。(蕨変電所の燃えた主変2号も設置から42年経過していた) 

 更新先は、浸水水位が小さく広い面積が取れる場所として盛岡駅南地区が選択されている。ここなら近傍に き電線の径路もあり引き回す状況も最小限で済む。

1313. JR東日本 盛岡変電所移転 新設工事の背景

続き記事作成

1334. JR東日本 盛岡変電所 複電圧スコット結線変圧器と変電所移設先の変圧器と単結線図(予想)

 今回 日帰りの公用外出があったので盛岡変電所の状況を観察してきた。まずは新変電所の受電点は現盛岡変電所脇

 現在の最終鉄塔 西盛岡線1.2号 手前がJR東日本盛岡変電所 奥が東北電力盛岡変電所
東北電力 盛岡変電所からの専用線0536(西盛岡線)154kV 2回線受電 但し東北電力の情報では1回線受電だが現地確認では2回線受電
最終鉄塔と新しく建植された受電最終鉄塔の位置関係 昔は駐車場だった。
 ここにケーブルヘッドが設けられ新盛岡変電所までは、地中送電線(CVT)で送られる。
歩道側に地中送電線収容ピットが伸びる

引き込み鉄塔には番号と名前が記載されている

まだケーブルヘッド(CH)は設備されていない。

歩道側に地中送電線のピットは向いている


別角度

歩道に不自然感ある張り直しの跡

歩道から変電所脇の遊歩道この下にCVTケーブルが収容される管路が通っている


歩道から盛岡変電所脇の遊歩道の下を地中送電線(管路内CVTケーブル)は経由する

拡大 人孔の位置 多分ここから道路下を推進工法

真新しい人孔 この下に空間がありCVTケーブルが収容される

 変電所前の道路下を推進工法で地中送電線収容管路を敷設し、丘を上がった駐車場入り口でまた人孔で受ける。

東北電力の銘がある人孔




人孔は右上 カーブして駐車場内を通過

転車台の脇の駐車場内を掘り返し再舗装した跡
この下に地中送電線管路(CVTケーブル収容)が通る

変電所近くまで再舗装の跡は続く 奥に盛岡変電所(新)が見える

左下に工事の看板 受電系統の設備はほとんど完成 
東北電力のMOF(CTとVT)が未設置。配線はまだ 変圧器へはGIS化スイッチギアで繋ぐ

拡大

青 154㎸2回線収容地中送電線管路(CVTケーブル収容)径路
盛岡変電所(新)はケーブルヘッド受電2回線

変電所近くにある建屋は 盛岡変電所配盤室2号 建築は日本電設ではない
配盤室1号は多分新幹線高架下にある。
今年中に完成予定


さて変電所機器類

 現盛岡変電所の受電部と構成は変化ない。但し機器が新しい(当然)
盛南大橋から俯瞰
 まだケーブルヘッドが建ってない。下には地中送電線管路からのCVTケーブル収容ピット
多分受電鉄塔からケーブルヘッドまでが東北電力の負担で設備され、責任分界点がケーブルヘッドに繋がる配線からとなるはず。
こちら側は、まだ変圧器が運ばれてきていない

 まだケーブルヘッドが建ってない。下には地中送電線管路からのCVTケーブル収容ピット
次は、避雷器、コンデンサ型VT(電圧測定)、VCB(遮断器)、東北電力のMOF(CTとVT)が設置される架台、GIS管路のケーブルヘッドここで2つの変圧器に電路は分割される。
一つはき電用スコット結線変圧器、もう一つは配電用(154㎸降圧6.6㎸)変圧器。設置されるスコット結線変圧器については別項で考察する。

東北電力のMOF(CTとVT)が設置される架台 
これは計量法で検定された電力量を測るので東北電力が設置する。


3つのケーブルヘッドで受電した電力は3相一括収容のGIS管路に入る

変圧器に繋がる三相一括母線 黄色の部分は導線保護キャップ 現在加圧試験中

R,S,Tのケーブルヘッドから三相一括母線に繋がり避雷器、接地開閉器をへて2方向に分岐、ガス絶縁開閉器、真空遮断器をへて各変圧器に三相一括母線で繋がる。
手間の変圧器はスコット結線変圧器、奥は高配用変圧器

10/26(木)在来線盛岡変電所更新に伴い、約10tの大型機器の搬入を実施しました。日中帯では公道を走行できない重量物運搬用低床トレーラーなどを使用するため、搬入経路や安全対策について検討を重ねました。また搬入状況をドローンで空撮し、類似作業の検討に活かせるようDX推進にも取り組んでいます。

 この記事の右上の10t機材は配電用変圧器に繋がる三相一括母線でCTが2個、ガス絶縁タンク形避雷器、接地開閉器がついている装置。右下の10t機材は、154㎸用VCB(遮断器)の碍管がついてないもの。但し碍管が付いてないので10t以下 
 これより重い74.8tのき電用スコット結線変圧器と高配変圧器44.1tの運び込みが終わってない(2023/10/26現在)主変、配変が2台ずつとなる構成。現盛岡変電所と同じ

 手前スコット結線変圧器に繋がる三相一括母線でCTが2個、ガス絶縁タンク形避雷器、接地開閉器がついている装置が、JR東日本 電気SIO広報(公式)に記載され10tとなっていた物。これが右のガス絶縁開閉器、真空遮断器、接地開閉器に結合されたとなっている状態。黄色の3つの角が三相のR,S,T。ここが変圧器側のGIS管路と繋がる。左にSF6ボンベが見えるので加圧試験中 黄色の角は密封カバー、


以下は車内から高速連写している。

左架台 154㎸ケーブルヘッドが載る。次避雷器(明電舎)、
その次コンデンサ形計器用変圧器形式PDB-14(日新電機)


左 コンデンサ形計器用変圧器形式PDB-14(日新電機)、断路器 形THB8 式LG 東光高岳
真空遮断器(VCB)VBO-146740B(明電舎)

断路器 形THB8 式LG 東光高岳
真空遮断器(VCB)VBO-146740B(明電舎)

東北電力のMOF(CTとVT)が設置される架台 これは計量法で検定された電力量を測るので東北電力が設置する。VTはR,S,Tで3台 CTはR,Tで2台搭載される

現盛岡変電所の同部分(盛岡変電所・新では向きは逆)
 左 コンデンサ形計器用変圧器 右 変流器

変流器 東北電力の銘がある 下部に封印部

東北電力の銘がある コンデンサ形計器用変圧器

3相一括母線化される箇所、接地開閉器とガス絶縁タンク形避雷器が繋がる 明電舎


 3相一括母線が2分され左のガス絶縁開閉器(窓が付いている装置)に繋がる。内部は接地開閉器、遮断器(VCB)で構成、その後、接地開閉器、CT2台、ガス絶縁タンク形避雷器から変圧器に繋がる。明電舎


手前 高配変圧器154㎸降圧6.9㎸ 形式NORSD-GA 明電舎
一次側154㎸ 56.2A 二次側 6.9㎸ 1,260A Y-Δ結線 15,000kVA 
後 スコット結線変圧器(別項で述べる)明電舎

 き電側は、直列コンデンサと保護装置があるだけ まだM座,T座母線 き電遮断器が設備されてない。また設備されるか分からない力率補償装置など不明な点が多くある。
 近傍に現盛岡変電所からの き電線があるので、そこにつなげるだけ。東北本線(BTき電)デッドセクションは、もともと仙北町駅の仙台寄りにあるので移動はしない。最初の電化時 盛岡変電所は仙北町にあった。