目次と免責事項

2023年1月3日

1274. 正月企画 JR東日本 新潟変電所 火災発生後のその後 その他新潟駅周辺のいろんな物

  新潟車両センター撮影会の後 時間が余ったので新潟変電所の火災復旧後がとのようになっているか見に行った。

 正月早々 火事に話で申し訳ないが、きれいに復旧していると思った。火事は2019年だしそれから4年も経過している。機器交換中の火災なので交換が順調に進めば直っていると思った。ところがいまだ仮設状態で2組あった変成設備は1組しか動いてない。北陸新幹線の新赤沼き電区分所・長野基地変電所の被災も2019年であったが、記事に示したように、いまだ復旧していない。

追記 2024年4月 整流用変圧器が新幹線高架横の空地に運び込まれたようだ

改良工事前
 整流用変圧器の冷却用オイルに微量PCBが混入している可能性があり、このブロック塀で囲まれたタイプの整流用変圧器は交換される必要があった。(我孫子、柏、黒磯SS等でも交換作業が行われた)

高配用変圧器移動前の2016年時点のgooglestreetview
まだ門の奥には何もない

645. JR東日本 新潟変電所 信越本線・白新線・越後線 直流


 計画では、すでに交換済の高配用変圧器を左下に移動。空いた部分に仮設の変成設備を構築して新しい整流用変圧器を導入し、仮設を取り除いて完成の予定だった。

 高配用変圧器の移動も完了。仮設用変成設備を置く場所に鉄板を引いて補強。建屋はそのまま利用(シリコン整流器、直流高速度遮断器、Z母線断路器が入っている)仮設の変成設備から正極母線を建屋内に引き込み旧来の正極母線に繋ぎこみ、運用を行っていた。
 (この画像は、仮設変成設備が入る前の状態) 上記画像では避雷器が移動している

受電設備 この辺は変わってない


避雷器を移動後 受電母線からの仮設整流用変圧器までが仮設

右 仮設遮断器から左奥 仮設整流用変圧器 手前 仮設シリコン整流器(6000kW)
左 正極、負極断路器 ここから正極母線が建屋内に引き込まれていた。
負極母線は、そのまま建屋外周を周り直列リアクトルに繋ぎこまれていた。


ここにあるシリコン整流器は、移動用の専用シリコン整流器に似ている。
以下松戸変電所の記事から引用
6,000kW シリコン整流器
まさにこの形で設置されている
右 三相交流入力 左 直流出力






東芝製 シリコン整流器 馬込変電所所属 6,000kW
橋本変電所には、同じく馬込変電所所属の整流用変圧器が置いてある

引用終わり


整流用変圧器 二次側交流ケーブルの半導体層は一括で絶縁監視
小さいケーブルは所内変圧器OTに繋がる


拡大 整流用変圧器2次側

高配変圧器は、正式な場所に固定、但し6.6㎸側は仮設配線
太いケーブルが高配母線へ、細いケーブルは、その後ろにある進相コンデンサ盤へ

進相コンデンサ盤



 この状態で運用していたが、建屋内の直流き電ケーブルの夜間引き回し工事の際に、常時通電中であった新潟車両センター用母線(本線は定時停電中)にケーブル末端が接触。アークが発生瞬く間に建屋内の仮設ケーブルに延焼。制御盤、直流高速度遮断器損傷、Z母線断路器系損傷が発生。

879.  JR東日本 新潟変電所 火災事故 号外

以下産経新聞Webより引用
 22日午前2時ごろ、新潟市東区江南6丁目にあるJR東日本新潟支社の新潟変電所から出火していると119番があった。約3時間後に鎮火したが、火災の影響で信越線の新潟-新津間の上下線などで始発から一時運転を見合わせた。
 新潟東署によると、火災によるけが人はいない。出火当時、変電所内では3人が電線の張り替えをしていた。送電を遮断する作業中に火花が出たと話しており、原因を調べている。
引用終わり

産経新聞Webからの引用
画像を見るとき電線の張替えを行っていた様子だがこの部分の火災ではない 建屋内火災
この時点で 線路側き電線と 変電所側 き電線は切り離されている。
切り離し作業が済んで一段落の感じ
一番右の新崎方面上り線(白新線14H)、車両センター(電車基地23H)方が1本に纏まっている。
車両センターを動かさないといけないが、車両センターは、新潟変電所が供給していたので、となりの白新線14と接続とりあえずき電

 新潟変電所直下の変電所間エア―セクションまでは、周辺変電所からの救済き電 
但し 新潟変電所管内は、電車運行に伴い電力消費が上がるため、き電電圧低下 周辺の変電所のエアーセクション部での電圧差が発生するため目視確認し、アーク状況を観察 問題が無いことを確認。
白新線 新崎変電所 直下のエアーセクション(新崎方面)
信越本線 新津変電所 直下のエアーセクション(新津方面)
越後線 白山変電所 直下のエアーセクション(新潟方面)
基地線 区分  直下のFRPセクション

その後
 屋外仮設変成設備は、問題なく稼働できる。建屋内は、ケーブル火災のため使用できない。建屋を仮設(直流高速度遮断器、制御盤等を使えるものは修理、ないものは保存品を収集して立ちあげ。Z母線関係断路器は、建屋内に収容してまた火災が起きると手が付けられないので、他の変電所からのキュービクル型の予備品を集めて屋外設置。

き電線の引出順は変化せず
右 新津方上下11H,12H、新崎(白新線13H)新潟上下14H,13H

右 23H 新潟車両センター 左 新崎(白新線14H)


き電線はケーブルで配線 右方向へ
左奥 直列リアクトル

手前にき電線は集合

白新線新崎SS方13Hだけにに断路器

他は断路器は付いていない

建屋の横を迂回

キュービクル収容断路器 寄せ集め 京浜14Hの表示が残っている

高配関係キュービクル 信号1号新津方面

仮設の建屋

燃えた建屋はそのまま 手前を帰線ケーブルが直列リアクトルまで伸びる

直列リアクトルからの帰線がレタンで集約化(木箱)既存の帰線と接続
木箱はレタン(帰線集約部)既存のトラフ設置帰線と繋がる
帰線関係は、すべて屋外配線だったので被害なし

左 直流高速度遮断器、制御盤等が入った建屋 奥のキュービクルは高配用
奥に仮設整流用変圧器への断路器と遮断器



新潟車両センターH23の行方
この断路器群で構内全体に分配される
一番左断路器番号40 発着線1,2等
断路器番号42 留置線5~9等
断路器番号44 留置線10~14
断路器番号46 留置線15~19
断路器番号48 留置線20~25

裏側は共通化され23Hに繋がる(周辺をぼやかしてある)


 新潟駅高架化工事で、駅構内はき電吊架線となっている。通常の架線とき電吊架線部分は、エア―セクション化されており、駅方構内のき電停止ができるように断路器51H、52Hがちょうどエア―セクション部にある。新潟駅の車両センター側の海側はまだ完全に工事が終了していないので、夜間工事の際断路器を開路にしてき電停止が行えるように設備されている。

上り線側 き電吊架線と架線のエア―セクション部と断路器52
上り線側 電車線区分標とシンプルカテナリーとき電吊架線のエアーセクション部

新潟変電所からの上りき電線が引き止められて断路器へ

断路器は、接地極付きだが接地されてない。単なる断路器として運用

接地極側部はなにも繋がって無い

名称:上沼垂52 3000A

き電吊架線へき電 状態

下り線側 き電吊架線と架線のエア―セクション部と断路器51とタイ断路器
下り線側き電線 ここで分割

右 断路器51 下り線用 開路にするとき電吊架線側がき電停止となる
左 タイき電用断路器 これを閉路とすると新潟駅構内がタイき電状態になる

よく見るとき電吊架線の上り側と左の断路器の上側の線が繋がっている。
この反対側には、先ほどの断路器52があり、上り線側にき電している


上の画像の右側断路器下からのき電線は下り線側のき電吊架線に繋がる

下り線側 き電吊架線とシンプルカテナリーのエア―セクション部

先ほどの断路器 左の下のき電線はさらに伸びて下り線側き電吊架線に繋がる


越後線側

新潟駅 越後線側の電留線へのき電用断路器 その後 セクション標があり
白山SSと新潟SS間のエア―セクションがある

越後線側 き電吊架線とシンプルカテナリーの取り合いは、エアージョイントされている
この部分でき電線が1本 白山変電所方に伸びる

新幹線
直流側に付いている誘導電流をバイパスするコンデンサ
新幹線と平行でき電線が伸びているため

直流側に付いている誘導電流をバイパスするコンデンサ
新幹線と平行でき電線が伸びているため

新潟駅新幹線側RPDC レール電位抑制装置用インピーダンスボンド

階下のRPDC装置に繋がる

新潟駅新幹線ホーム 架線ブラケット 初めて見る形

新潟駅新幹線ホーム 架線ブラケット 初めて見る形

右トロリ線は本線と断路器でつながる。断路器は接地回路付き
この奥によく見ると断路器が2つある。

左断路器2つ 上側には電圧確認用のプローブがある(丸い球体)断路器は開路
一番右の断路器の上部配線を追うとATき電線に繋がっている
左右の断路器は、下部でつながっている。もう片方左側断路器の上部配線を追うと
本線トロリ線に繋がっている。更に断路器部拡大


断路器下部の配線は、PWに繋がっている。これは、ATき電線及びトロリ線をPW側に接地する断路器と思われる。誤投入を避けるため静電検知型プローブが上部にあり、き電停止を確認しない限りは投入できない

これと似たようなものであろう
ATき電線、トロリ線を接地する動力式 接地断路器