また核融合炉(実験炉)を1国だけで作製するのは無駄があるので各国の共同研空対象としてフランスにITER「International
Thermonuclear Experimental Reactor
(国際熱核融合実験炉)」を建設している。参加国は、欧州・日本・ロシア・米国・韓国・中国・インドとなっている。各国が主要部品を作製しフランスに持ち込んで実験炉を組み立てる手段で計画が進んでいる。但し計画には中国、ロシアも入っているので計画が順当に進むことはには苦難の道のりがある。
その前に日欧でJT-60SAで核融合のパルス運転を実施し核融合に先鞭をつける目的があり、支援研究の名を借りた一番乗り(プラズマ温度・持続時間)が目標となっていると思う
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資料から引用
JT-60本体は核融合実験の結果 本体部分が放射化されたため解体され、敷地内に放射性物質として保管管理されている。JT-60で利用されていたフライホイール発電機、トランス、NBI加熱装置等は再利用されるため、その中で放射化されたものは、建屋内の放射線管理区域内で保管されている。
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資料から引用
全NBI 13基なのは、正イオンNBI
12基(イオン源2台/基)と負イオンNBI 1基(イオン源2台)のため
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総合運転試験は2023年10月下旬1回目が実施された。
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JT-60SAは、予定では2020年には総合運転(水素によるイニシャルプラズマ発生)で稼働するはずであったが2021年超伝導平衡磁場コイルEF1部分の絶縁損傷で超伝導運転が停止され改良工事が行われており、2023年5月改良工事が終了し総合運転試験にむけて全体の調和がとれるよう運転試験を徐々に積み重ねている。
2023年6月に超伝導コイルの冷却が始まり、7月に超伝導状態(トロイダル磁場コイルTF・中心ソレノイドCS)に移行。8月にトロイダル磁場コイルへの通電試験を開始15kAまでの通電試験を実施。最終的には25.7kAの電流を18個のトロイダル磁場コイルに流して試験を続けた。
プラズマの形を整える平衡磁場コイル(EFコイル)6個も超伝導で設備されており、そのうちのEF1に対して電流を流す作業が行われている。このほかに超伝導中心ソレノイドCS4個への通電試験も行われた。
これら超伝導コイルの総合試験が終了後装置全体が調和の取れた状態になったことを確認後、実際に水素ガスを導入しオーミック加熱と1.5 MW の電子サイクロトロン加熱(ECH)のみでファーストプラズマを発生させる。今回の10月の初プラズマはファーストプラズマの前段階と思われる。
ファーストプラズマ(水素のみ)
コイルはトロイダルコイル(TF)18個、平衡磁場コイル(EFコイル)6個、ソレノイド集合体(CSコイル)4個 以上超伝導コイルと電子サイクロトロン加熱(ECH)で達成
電子サイクロトロン加熱(ECH)は、ITERに使用される電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)を日本で開発することになっており、開発は完了して既にITERに向けて出荷されている。この成果を利用しJT-60SAへジャイロトロン 7MW 100秒照射装置が組み立てられている。
その後、原子力規制委員会の許認可が行われ
高速位置相制御コイル(FPPC)2個、誤差磁場補正コイル(EFCC)18個、抵抗性壁モード制御コイル(RWMC)i以上すべて常伝導コイル、NBIの設置等がある。
原子力規制庁の認可後、初めて中性ビーム入射加熱装置及び高速位置相制御コイル(FPPC)2個、誤差磁場補正コイル(EFCC)18個、抵抗性壁モード制御コイル(RWMC)常伝導等が設備されて、水素・重水素導入による実験運転可能となる。
中性ビーム入射加熱装置(NBI)は、JT-60時代の設備を流用し34MWのパルスビームを100秒照射する改良が行われている。ビーム入射加熱装置は2種類あり、それぞれ負イオン中性粒子ビーム N-NBI 10MW、正イオン中性粒子ビーム P-NBI 24MWのパルスビームを入射する。
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実験運転1,2では実際に重水素を導入しプラズマの加熱装置(NBI)で点火。運転が開始される。運転に伴いγ線、中性子線が発生し装置の放射化、および大気の放射化が行われるため放射線発生装置として原子力規制庁への申請許可事項となる。
超伝導コイルの使用により最大プラズマ電流は減少しているがパルス運転時間が10倍になる
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放射線発生装置としての変更点 青がJT-60最終運転時の性能
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核燃料物質として濃縮ウラン、劣化ウラン、放射性同位元素カルホルニュムCf252が貯蔵されている。いずれも測定装置の校正に使用される
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JT-60運転後の真空容器が放射化されているため解体後研究所内で保管されている。 JT-60SA運転時には運転時交換で排出されるものが出て来る。
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前振り終わり
運転に関わる電力は250 MVA(25万kVA)大型水力発電所の発電機1基分(25万kVA=20万kW÷0.8)にもなる。 さて所内撮影は屋外屋内ともに撮影自由とのことなので、核融合実験で重要な電源に関する部分を中心に見学。
見て回ったところ
中央変電所275㎸受電 変電所構内及び制御室 内覧
発電棟(フライホイール発電機が3台収容・外から)
整流器棟(トロイダルコイル、ポロイダルコイル類)と整流用変圧器 外観だけ
JT-60SAのコイルに電流を流すバスライン
N-NBIイオン打ち込み用50万V直流電源(倍電圧整流回路)内覧
ジャイアトロン整備棟(外から)
トカマク型JT-60SA(見学室からの俯瞰)
特殊な避雷針(等電位接地)
まずは中央変電所
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内部公開 |
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六弗化硫黄(SF6)が六仏化硫黄になっているのが残念
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トカマク型核融合炉の実験には電磁石でプラズマを閉じ込める必要があるため電磁石の駆動に大電流が必要になる。そのため短絡容量が大きい275㎸の基幹送電線から直接受電を受けている。
基幹送電線の末端には東海第二原子力発電所(定格出力110万kW)が繋がっているが東海第二発電所は、2011年5月21日(土)をもって運転停止、定期点検に入っていて2023年10月時点で再稼働していない。
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現在は、東海第二発電所は運転停止状態なので那珂変電所からの片送り
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那珂変電所は、常陸那珂火力発電所、常磐共同家禄勿来発電所から275㎸受電さらに新茂木変電所に繋がり、275㎸
から500㎸に昇圧されて福島幹線500㎸に繋がる。那珂研究所は、那珂変電所からの電源を受電している。
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中央変電所制御室に貼ってあった基幹系統図詳細 平成元年時点(1989年)
新野田変電所の単結線図が略されているのが残念
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2023年時点 12-阿武隈線、13-十王線、14-東海原子力線、1-5常陸那珂火力線 那珂研究所は14-東海原子力線からの受電 TEPCO系統図から引用 阿武隈線に繋がる常磐共同家禄勿来発電所は、黒点線で東北電力の275㎸送電網に繋がる
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那珂研究所の275㎸降圧変圧器は全てY-Y-Δ結線で高調波低減、一次及び2次側が中性点接地方式である。最大容量198,000kVAの変圧器は負荷時タップ切替変圧器(一番右・1B)になっている。Δ結線部分は、接地されている。
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見学時の表示受電部分
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この表示盤では東海原子力線2号線から受電している。1号線は送電線電圧がPD(静電誘導電圧計)で0㎸なので加圧されておらず2号線のみの運用となっている。(赤=ON,緑=OFFを示している) 〇は断路器、□は遮断器を表している。LAは避雷器、ESは接地断路器、PDは静電誘導電圧計を示す。MOFは電力量計(電気メーター)TEPCOが設置している計量法で検定された機器。ESは変電所点検時に受電端を接地する断路器を示す。
1号線は主幹の断路器、遮断器ともOFF状態、受電端に繋がるLA及びPDへの断路器はONだがPDの電圧が0㎸となっているで加圧されていない。但し隣接する2号線送電線からの誘導電圧は1号送電線には掛かっている。
2号線で運用しているが研究所自体の使用電力量が僅かなので275㎸の電流計メータのA表示は0表示(最大2,000A)電力計メータのMW表示は0表示(最大1,000MW)である。電圧計は275㎸を表示している。
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275㎸受電 最大受電容量として全変圧器の容量を合計
一番左が198,000kVA、次110,000kVA、右80,000kVA
Total 388,000kVA=275㎸×√3×約814.6A 最大約22万KWの受電設備
横から見た配置
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275㎸降圧変圧器二次側に付いている中性点抵抗器と避雷器(いずれもSF6ガス絶縁)の大きさの違いが判る。
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275㎸受電のY-Y-Δ結線変圧器なので一次側は直接接地、二次側も66㎸降圧と中性点抵抗接地。18㎸降圧も中性点抵抗接地されている。Δ結線部分は3次巻き線として機能し第三高調波電流抑制対応をしておりコイルは接地されている。
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66㎸からさらに降圧されて11㎸及び6.6㎸になる。 30MVAの2台は6.6㎸母線にキュービクル内で並列に繋がっている
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制御室内 表示盤
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中央変電所表示盤
但しJT-60からJT-60SAに改良工事された内容が正確に表示盤に反映されてない。ただの飾り。JT-60時代のまま 正確な表示内容は、制御卓のディスプレイ表示を見る必要がある。各供給先の変更もあり、用途変更になった変圧器もある。
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例として
198,000kVA受電の変圧器は負荷時タップ切替変圧器で275kV
を18㎸に降圧している。198,000kVA=18㎸×√3×約6,340Aの大容量電源であった。
18㎸の電源はJT-60常伝導トロイダルコイルTFの定常運転に使用されが、JT-60SA時は高周波発生ジャイロトロンECRFの電源に転用されている。
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表示盤ではTR1系 常電導トロイダルコイル用となっている JT-60時代のまま
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1号線 受電(無加圧)
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受電端に断路器を介して直結しているPD(静電誘導型電圧計)の表示電圧0㎸なので東海原子力線1号線は、無加圧であるのが判る。但しメータの目盛り幅が大きいので隣接する2号線からの誘導電圧で加圧されている可能性がある。ESP1(接地開閉器)は開極なので少なくとも那珂研究所側では接地されていない。 |
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1号線 275㎸受電端 ガスブッシングでGIS化される 無加圧
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PD部(静電電圧計・コンデンサ型)3相個別 PDS1
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受電端下部のPDは、近接撮影できなかったのでTR1に設備されている同型器で代用 下部の銘板を撮影
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PD部の銘板 増幅器形計測用変圧器(検出部)東芝 コンデンサ分圧部
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一番左 避雷器LAS1、接地断路器ESP1、断路器1、接地断路器付き遮断器01
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避雷器 LAS1 磁鋼片と作動回数カウンターが付いている
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一番左 接地断路器付き遮断器01、CT(変流器)、MOF(電力量計)、断路器は同じものが3相分ある。
バスライン(横方向パイプ)は3相一括収容SF6ガス絶縁
バスラインの後に断路器、遮断器、避雷器が繋がり変圧器(TR2)に入る。これも同じものが3相分ある。
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ガス遮断器 01(SF6絶縁)
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遮断器 01
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遮断器 銘板 受電系は東芝で統一
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CT部 |
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銘板拡大 貫通型変流器と記載 東芝
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VT 接地形計器用変圧器 MOF部2個一組が3相分
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拡大 東芝製 |
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更に拡大 TEPCOの所有物 東京電力パワーグリッドと明記
この部分は計量法で定期的に校正されたものと交換されるので新しい |
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パイプ(1相)上部に出ている部分が断路器操作ノブ パイプ内に断路器が収容されている 1号線からバスラインに繋がる最終断路器
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275㎸三相一体バスライン(ガス絶縁・SF6) 198,000kVA受電の負荷時タップ切替変圧器へバスラインは繋がる
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275㎸降圧変圧器 負荷時タップ切替変圧器 TR1 198,000kVA を例に
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表示盤ではTR1系 常電導トロイダルコイル用となっている JT-60時代のまま 現在は高周波発生ジャイロトロンECRFの電源に転用されている。
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負荷時タップ切替変圧器TR1 全体像
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正面 |
110,000kVA=66㎸×√3×約951A=275㎸×√3×約231A
275㎸×231A=63MW
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表示盤でのTR2 稼働状態であるがほとんどメーターは振れてない 電流計最大目盛り500A、電力計最大目盛り180MWは275㎸側を示している。 一番右は66㎸系の電圧計
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TR2 275㎸降圧66㎸ 110,000kVA Y-Y-Δ結線変圧器 一次側直接接地、二次側中性点抵抗接地、3次直接接地 右側箱型の機器は、二次側接地断路器,避雷器,遮断器,断路器が収容されている 一体型ガス絶縁装置、一次側の構成はTR1と同じ
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TR2及びTR3 275KV降圧66KV変圧器の2次側が並列に繋がる66㎸3相一括バスライン
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TR2及びTR3が並列に繋がる66㎸3相一括バスラインは途中で分離されているTR2側が102、TR3側が103となる。102,103断路器、0100遮断器はOFF状態 66㎸バスラインは系統分離されている
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TR3稼働中 275㎸降圧66㎸
80,000kVA=66㎸×√3×約700A=275㎸×√3×約168A
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TR3系は電流計及び電力計のメータが振れているので稼働中 TR3 275㎸降圧66㎸
80,000kVA=66㎸×√3×約700A=275㎸×√3×約168A
電流計最大目盛り300A、電力計最大目盛り150MWは275㎸側を示している。
現在の指示値は約10A、電力計は4MW位を示していると思う 一番右は66㎸系の電圧計66㎸を示す
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TR2及びTR3 66㎸が繋がる66㎸ 3相一括母線(ガス絶縁ライン) ラインの所々に四角い箱が見えるがその部分から66㎸降圧6.6㎸の変圧器に繋がる
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この四角の箱の設備は、断路器、遮断器、接地断路器が一体型になってガス絶縁されているもの。66㎸一番左は将来的に増設用として残してある部分。右側のフランジになにも繋がって無い。通常は奥にあるように3相一括GISで変圧器に繋がる
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増設部銘板 |
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接地機構付断路器
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同型機種の別の装置の銘板
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一番左 増設部表示盤 断路器(〇)、遮断器(□)、ES 接地断路器
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66㎸降圧11㎸変圧器群 TR22,23,24
JT-60時代は
TR22はトロイダル磁場コイル電動発電機M-MGの運転用
TR23はポロイダル磁場コイル電動発電機P-MGの運転用
TR24は加熱用発電設備電動発電機H-MGの運転用
として使われていた。
このMGが付くものフライホイール発電機を示すものでJT-60の運転時パルス変動電力が商用送電線直結だと基幹送電線に影響を及ぼすので一旦フライホイール発電機に運動量としてエネルギーをため込み商用電源から切離した状態で発電を行い実験に使用した。起動、停止には時間が掛かる。これについては別に記す
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一番手前TR22 31,500kVA=11㎸×√3×約1,653A 二番目TR23 20,000kVA=11㎸×√3×約1,050A 三番目TR24 25,000kVA=11㎸×√3×約1,312A
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TR22の変圧器銘板
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TR22拡大 一次側は3相一括導入 2次側はバスライン接続
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手前から TR22,TR23,TR24 11㎸受電 運転用電源 TR25,TR26 6.6㎸受電 運転用電源、付帯設備電源 TR31,TR32 6.6㎸受電 付帯設備電源 用キュービクル
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66㎸からさらに降圧されて11㎸及び6.6㎸になる。 30MVAの2台は6.6㎸母線にキュービクル内で並列に繋がっている
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6.6㎸受電キュービクル群
手前2列が運転系,6.6㎸バスラインで連結された連続キュービクルが付帯設備用
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受電・変電設備 全景
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高調波フィルター、および進相コンデンサ群 11㎸系、6.6kV系
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塩害予知装置(275㎸受電 GIS部ブッシングの塩分付着監視)
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那珂研は、海に近いので碍子に塩分が付着しフラッシュオーバー(沿面放電)を起こす恐れがあり定期的塩分付着量を測定し積算値に達したら275㎸碍子(ブッシング部)を水で活線洗浄(通電状態のまま)する。
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碍子(ブッシング部)の周りを取り囲んでいるパイプに洗浄用水が流れる。各所に碍子に向けてスプレーがあり水シャワーで塩分、灰塵等の汚れを落とす。
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非常用発電機 ディーゼル発電機
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非常用発電機 2基
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励磁機と同期発電機
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励磁機 |
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同期発電機部分
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同期発電機 6.9㎸ 約544Aの引出母線
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非常用発電機 単結線図 左側に6.6㎸バスラインがある 通常時左下部の細いライン(FT-02)から受電して非常用発電機棟の運用を行っている
主幹275㎸1,2号線とも停電の場合 非常用電源でディーゼル発電機を圧搾空気で2台始動(バルブ開閉に電磁弁使用なので非常用電源はバッテリー接続のUPS)定常運転まで20秒かかる。その後1台を停止。G04の遮断器を投入し、6.6㎸バスラインに繋がるキュービクル内の6.6kV
VCBを順次投入し復電させる。
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ディーゼル機関本体
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水冷式 排気は上部へ
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始動は圧搾空気による始動
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ディーゼルエンジン後部 2つの円盤型の部分は過給機
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ディーゼルエンジン 機関部
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最近のガスタービン発電機より始動時間が掛かる JT-60建設当時からの発電機
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マイクロ波パラボラアンテナ塔
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超高圧変電所間は通常マイクロ波によるデジタル保護リレーが設備されている。 左側は那珂変電所、右側は東海第二発電所にパラボラアンテナが向いている。 これとは別に光ケーブルを用いた伝送方法もバックアップとして行われている。
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JT-60運転時(常伝導)のフライホイール発電機
資料から以下引用
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JT-60電源は、臨界プラズマ試験装置JT-60に大電力を供給しています。実験においては、約130万kVA(瞬時:変電所受電では25万kVA)という電力を瞬間的かつ間欠的に必要とするので、商用系統から全ての電力を受電することができません。そのため、電動発電機にあらかじめ電力を回転エネルギーとして蓄えておき、実験時に商用系統からの電力と電動発電機出力電力を利用します。電動発電機は、トロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)、ポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)、加熱用電動発電機(H-MG)があります。
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引用終わり(かっこ内は筆者記入)
3台のフライホイール発電機T-MG,P-MG,H-MGへの運転用電力は66㎸降圧11kV変圧器TR23,TR22,TR21が使われていた。実験に際し電動発電機を駆動しフライホイールにエネルギーを回転エネルギーの形で蓄え、パルス運転時に回転エネルギーを電力に替え利用していた。
275㎸の受電容量は最大338万kVAだがその約半分の130万kVA(JT-60運転時)をフライホイール発電機に繋がず運転用電力として瞬時に使うと、いくら短絡容量が大きな変電所に繋がっていても系統が脱落(電圧低下、周波数変動等)する。そのため発電所並みの大きな発電容量のフライホイール発電機が設備されている。
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発電機棟全体と付属装置
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JT-60 発電機棟
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3台のフライホイール発電機が並んでいる。まるで水力発電所の発電機室のよう 一番奥が 加熱用電動発電機(H-MG) ポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG) 一番手前がトロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG) となっている。
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資料から引用 |
トロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)
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放出エネルギーは一番大きい 4,020MJ
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フライホイールが6枚 1枚107t
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ポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)
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放出エネルギーは一番小さい 1,300MJ
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フライホイールが駆動部の下 発電機との間にある
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加熱用電動発電機(H-MG)
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放出エネルギーは中間 2,650MJ
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フライホイールは下部に3枚 T-MGと同じ大きさのもの
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JT-60は常伝導トロイダルコイルに大電力が必要となり、またパルス状運転も10秒となっていたため3台のフライホイール発電機から電力を供給していた。
JT-60SAは超伝導トロイダルコイルを使用、また超伝導ポロイダルコイル(CS、ES)のパルス運転等でJT-60時代のフライホイール発電機を組み替えて使用することになった。そのためエネルギー蓄積容量の小さいポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)は使用しないで、2台のT-MG及びH-MGを組み替えて使用することになった。JT-60の時は運転時130万kVA、JA-60SAは運転時25万KVA電力を使用と大分減少している。
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JT-60SA電源単結線図 JT-60用のポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)は使わない
超伝導トロイダルコイル(TF)は、超伝導となったため商用電力
TR23変圧器11kVか ら直接供給
プラズマ加熱加熱装置(P-NBI,N-NBI)はパルス運転(100S)運転するため旧ポロイ
ダル磁場コイル用電動発電機(M-MGと書いてあるがT-MG)からの供給。
超伝導PFコイル(中心ソレノイド・CS,平衡磁場コイル・EF)約220S通電/1,800S周期、P-NBI・パルス運転(100S)旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給
中性イオン入射加熱装置はN-NBIが10MW、P-NBIは24MW 合計34MWのはずであ
るが図1の中ではP-NBIが合計60MW,、H-NBIが40MWになっている。
資料より引用
超伝導ポロイダル磁場コイル(平衡磁場コイル・EF、中心ソレノイドCS)へはパルス運転220S通電/1,800S周期するため電圧電流ともに変化する。
旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給された18㎸を約800Vに降圧してサイリスタ整流器でベース電源を供給する。
ベース電源は両極性を持っておりパルス状態220S通電/1,800S周期で運転される。ベース電源から5kVの点火用高圧電源(スイッチングネットワークユニット・SUN)の発生は、ベース電源の電流を放電抵抗器に分流し電流×抵抗値(V=I×Ω)で作り出す巧妙な方式である。また点火用ブースター電源は旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給された18㎸別途置かれた変圧器で5㎸に降圧してサイリスタ整流器で点火時EF1,EF2,EF5,EF6に5kVを重層する。
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SUN=ベース電源で励磁して置き、点火時5㎸の高圧パルスを放電抵抗器に流したベース電流でV=A×Ω方式で発生させる巧妙な方式である。 ブースター=ベース電源とは別の変圧器で18㎸降圧5㎸をサイリスタ整流器で整流しベース電源に重層している。(DCVRのようなもの) |
まとめ旧新の電源の比較
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JT-60運転時の回路構成
常伝導トロイダルコイルはTR1変圧器275㎸降圧18㎸及びトロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)から供給
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負イオン中性ビーム入射加熱装置’N-NBI)、正イオン中性ビーム入射加熱装置(P-NBI)、電子サイクロトロン加熱(ECH)は加熱用電動発電機(H-MG)から供給
V,P電源は、ポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)から供給
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JT-60SA運転時の回路構成 |
直接受電系
電子サイクロトロン加熱(ECH)TR1 275㎸降圧18㎸から直接受電
超伝導トロイダルコイル(TF)はTR23 66㎸降圧11㎸から直接受電
フライホイール発電機受電系
ポロイダル磁場コイル(平衡磁場コイル・EF,中心ソレノイドCS)正イオン中性ビーム入射加熱装置(P-NBI・20MW)は旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給
負イオン中性ビーム入射加熱装置(N-NBI)、正イオン中性ビーム入射加熱装置(40MW・P-NBI)は旧トロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)から供給
中性イオン入射加熱装置はN-NBIが10MW、P-NBIは24MW 合計34MWのはずであるが図2の中ではP-NBIが合計60MWになっている。
コイル駆動用電源について
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完成模型
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超伝導トロイダルコイル灰色18個、超伝導ポロイダルコイル(センターソレノイド灰色CS・4個、平衡磁場コイル赤茶色EF・6個)が組み上がった状態。実際は内部に真空容器、外部にも真空容器がかぶさる
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超伝導トロイダルコイル(TF)、超伝導ポロイダルコイル(センターソレノイドS1~S4)
超伝導ポロイダルコイル(平衡磁場コイルEF1~EF6)までがファーストプラズマまでに稼働している。総合試験運転で2023年10月ブラズマの初生成まで漕ぎつけた。
総合試験運転をしつつ安定的に水素でのプラズマが生成できることを確認したのち容器内部に高速位置相制御コイル(FPPC)2個、誤差磁場補正コイル(EFCC)18個、抵抗性壁モード制御コイル(RWMC)が設置され負イオン中性ビーム入射加熱装置(N-NBI)、正イオン中性ビーム入射加熱装置が組み込まれて水素、重水素による実験運転が始まる
この一番径の大きいEF1で試験中に端子部で絶縁破壊を起こした。
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各電源の構成
P-NBIについては見てきた資料がないので割愛
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トロイダルコイル用電源と回路構成
超伝導トロイダルコイル(TF)への供給電圧は常用電源TR23変圧器20MVA66㎸降圧11kVから供給さる。1.1MVA
Δ-Δ結線変圧器2台で60Vまで降圧され、サイリスタ整流装置により80V(整流されるため電圧が√2上がる)25.7kAに整流される。超伝導トロイダルコイルの励磁または減磁に約25分を要する。超伝導ため電圧は掛からず定常時には定電流となる。コイルの定格電圧は2.8kVであるが電流がほとんど流れない。
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超伝導トロイダルコイルと電源 QPCとはクエンチが発生した場合コイルに流れている電流を放電抵抗器に流し速やかに電流を0にする装置 超伝導トロイダルコイルは18個ありそれぞれ3つのQPCが繋がっている。資料より引用
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超伝導トロイダルコイル電源と降圧変圧器(右 キュービクル・11kV受電)表示にTR23と明示 TR23は66㎸降圧11㎸変圧器で屋外にあり以前はポロイダル磁場コイル用電動発電機(P-MG)に繋がっていた。しかし配線変更で超伝導トロイダルコイル用の11㎸としてつかわれておりこのキュービクルに配線されている。資料より引用
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上記画像の中央左部分 25.7kA常時通電のため7(厚さ)×94(幅)㎝のアルミ導体が使われている。定格電圧は2.8㎸だが超伝導のため80Vほどが掛かる。 定格電圧2.8kVの理由は、あとでまとめてQPCで説明 資料より引用
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サイリスタ整流装置群 この後側に上記トロイダルコイル用の電源がある 資料より引用
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QPC、極性切替器はJT-60SA室内には置かず、隣の実験棟増設部3Fに置かれている ポロイダルコイル電源及びQPCは、整流器棟に置かれている 資料より引用
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JT-60SAは、放射能管理区域内に置いてあるため建屋に長さ2m800Φの貫通孔を新しく開けて導体を通している。QPCへの行き帰りで合計6本の導体を3本一括プレハブ導体で電力の受け渡しを行っている。導体本体は銅製で水冷されている。引き出された後は7(厚さ)×94(幅)㎝のアルミバスラインとなる。資料より引用
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資料より引用
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超伝導トロイダルコイル(TF)へ繋がる銅製水冷貫通部の施工
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プレハブ導体はJT-60SA建屋内に貫通してアルミバスラインと銅バスライン(水冷)で超伝導トロイダルコイル高温超電導電流端子(50kの冷媒液体ヘリウム冷却)に繋がる。超伝導トロイダルコイル(TF)自体は4.4Kの液体ヘリウムで冷却されている。資料より引用
高伝導電流端子(トロイダルコイルだけでなくポロイダルコイルにも使われる)
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高伝導電流端子の構造と本体(high temperature
superconductor Current Leads) 図2は、構造と本体の位置が逆 25.7kA導入部は水冷で300K(27℃)に保たれている。そこから50K(-223.15℃)の液体ヘリウムで冷却される。さらに電流抵抗はゼロだが熱伝導率が低い高温超電導体
(HTS)
を通じて超伝導トロイダルコイル(TF)のリード線に繋がる。接触抵抗は数ナノΩ。この部分は4K(-269.15℃)に冷却されている。リード線(銅)内部は4K液体ヘリウムが流れている。全体は運転の際に発生する数kVの電圧に耐えられるよう絶縁設計がされている。資料より引用
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高伝導電流端子(HTS CL) 超伝導トロイダルコイルへの接続ライン 資料より引用
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多分 構造的に6端子分あるからトロイダルコイル用の端子と思われる。 1端子に25.7kAが定常的に流れる。上部のゴム管内部に電流リード線(銅)が入っている。
このリード線はアルミバスラインに繋がる。資料より引用
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超伝導トロイダルコイル(TF)用の接続部は上部から接続される。こちら側に実験棟増築部がある。 CTB=コイルターミナルボックス、バルブボックス(VB)=液化Heの出入り
資料より引用
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TF Coilの傍にあるHTS Current
Leadsがトロイダルコイルへの電流端子 CG 資料より引用
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超伝導トロイダルコイル(TF)全体組立CG 18個の超伝導トロイダルコイルが組み合わさっている。超伝導コイルへの電源供給は上部から行われる。(上図参照) 資料より引用
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超伝導PFコイル(CS,EFコイル・220S通電/1,800S周期)電源と回路構成
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ポロイダル磁場コイルは、中心ソレノイド(CS)4個と平衡磁場コイル(EF)6個で構成されていおり、旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給された18㎸電源降圧してベース電源(サイリスタ整流器)で整流して利用する。資料より引用
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英文 資料より引用 CS2と書かれている部分はCS1と思われる
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ポロイダル電源の各国担当部署 こちらの方が詳しい 1コイルにつき2台の旧JT-60用変圧器を利用 合計20台分 資料より引用
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中心ソレノイド(CS)4個は18kVから960Vまで降圧 サイリスタ整流器で±1.3㎸、±20kAの電源が供給される。途中クエンチ保護回路QPCと点火用高圧電源(スイッチングネットワークユニット)を経由している。
平衡磁場コイル(TF)6個は18kVから800Vまで降圧 サイリスタ整流器で±1㎸、±20kAの電源が供給される。途中クエンチ保護回路QPCとブースター電源経由している。
PF(CS,TF)コイルは、全部で10個あり1個あたりサイリスタ整流器4個とDCリアクトル4個が並列に繋がる。資料より引用
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各コイルに供給される電源の電圧と電流 資料より引用 最大でも5㎸、20kA
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ベース電源は両極性を持っておりパルス状態
約220S通電/1,800S周期で運転される。ベース電源から5㎸の点火用高圧電源(スイッチングネットワークユニット・SUN)の発生は、ベース電源の電流を放電抵抗器に分流し電流×抵抗値(V=I×Ω)で作り出す巧妙な方式である。
また点火用ブースター電源は旧加熱用電動発電機(H-MG)から供給された18㎸から別途置かれた変圧器で5㎸に降圧してサイリスタ整流器で点火時、EF1,EF2,EF5,EF6に5kVを重層する。
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資料より引用 超伝導トロイダルコイル(TF)、超伝導ポロイダルコイル(CS,EF)を示す
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ポロイダルコイル(中心ソレノイド・CS、平衡磁場コイル・EF)用の電源及びQPC、スイッチングネットワークユニット(SUN)、ブースター電源整流棟1,2Fに設置されている。
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ポロイダルコイル(中心ソレノイド・CS)電源CS2,3及びQPCが配置 資料より引用
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ベース電源用の変圧器は、外部のトランスヤードに設置されたJT-60用を流用している。
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トランスヤードは、整流器棟の横に置かれている
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27MVA=803.5V×√3×約19.4kA
ポロイダルコイルの最大電流は20㎸Aなので少し足りない
変圧器銘板からの計算 13,500kVA=(650V×√3×12KA)÷2回線分≒6,000A
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図面記号では合っているので、定格C種以上の変圧器で定格出力以上で使用している可能性もある。特に一次側は旧加熱用電動発電機(H-MG)からの18㎸入力なので電圧を上昇させることも可能かと思われる。
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別の変圧器の銘板 内容は上記と同じ
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タップ切替表が出ていたが最高で728Vなの一次側の電圧を少し上げるしか手は無い 運転周波数は50~80Hz 矩形波運転時間38sec
通電周期600sec PFコイルの運転はパルス状態
約220S通電/1,800S周期なのでC種定格以上とすると連続負荷150% 2時間なので過負荷に耐えられるのだろう 今度 不具合が発生するのはトランスヤードの変圧器からかもしれない
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左CS1用 右EF1用 別の英文資料だと13.5MVA=13,500kVA×2/変圧器で合っている
資料より引用
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大型の変圧器群は、ここしかないので多分この変圧器群を使用してベース電源に供給しているのだろう。ポロイダルコイルは10台で各加えるエネルギーは以下のような振り分けになっている。(クエンチの際の放電抵抗器定格エネルギーより)
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消費エネルギーが各コイルで違う EF4は200Jで13.5MVA×4を使用
資料より引用
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変圧器1台で13.5MVA×2の出力として
CS1,CS4は70MJで13.5MVA×1/CS 変圧器1台
CS2,CS3は100MJで13.5MVA×2/CS 変圧器2台
EF1,EF2,EF4,FE6は200MJで13.5MVA×4/EF 変圧器8台
EF3は70MJで13.5MVA×1/CS 変圧器台1/2台
EF5は100MJで13.5MVA×2/CS 変圧器台2台
合計で13.5台の13.5MVA×2の変圧器が必要だが道路側には12台しかないので1.5台分不足する。探したところCS2,CS3は別の変圧器を使用していることが判った。
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JT-60トランスヤードと書かれている下にT-CS2、T-CS3の表示があり整流器棟1FにはCS2,CS3のベース電源、QPCがあるのでCS2,CS3用変圧器は別の所に置かれていた。 資料より引用
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変圧器1台で13.5MVA×2の出力として
CS1,CS4は70MJで13.5MVA×1/CS 変圧器1台
EF1,EF2,EF4,FE6は200MJで13.5MVA×4/EF 変圧器8台
EF3は70MJで13.5MVA×1台/CS 変圧器台1/2台
EF5は100MJで13.5MVA×2/CS 変圧器台2台
合計11.5台 13.5MVA×2の変圧器は12台あるので数は足りる。
このほかにブースター電源用の変圧器が設備されているが画像がないので省略
CS2,CS3は100MJで13.5MVA×2/CS 変圧器2台は別の場所に設備されている
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CS2,3用変圧器 旧JT-60のときに使用した別変圧器を再利用
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配置図から見た位置関係
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トランスヤードには使われていない変圧器もある
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整流用変圧器から伸びる二次側電源ケーブル
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ケーブルは3.3㎸ CVケーブル1,200㎟ 藤倉電線の最大で1,000㎟なので特注品なのであろう。最大で1,000㎟で1,460A流せる。これが6本出ているので8,760A以上は流せる
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ケーブルは3.3㎸ CVケーブル500㎟×2本で1組 500㎟は最大で930A流せる。2本一組で1,860A これが六組あるので11,160Aは流せる
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整流器棟2Fにあるベース電源 トランスヤードからのケーブルが繋がるサイリスタ整流器 両方方向±の電圧・電流を発生
資料より引用
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サイリスタ整流器と直列に繋がるDCリアクトル群
資料より引用
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アルミバスライン 厚さ7㎝×幅33㎝ 資料より引用
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サイリスタ整流装置の裏側にDCリアクトルがあるのが判る
資料より引用
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CS1~CS4及びEF3,4の回路に直列に入るベース電源から5㎸の点火用高圧電源(スイッチングネットワークユニット・SUN)。高電圧の発生は、ベース電源の電流を放電抵抗器に分流し電流×抵抗値(V=I×Ω)で作り出す巧妙な方式である。左右の金属筐体に中に抵抗器が入っており半導体SW(IGCT)で入り切りする。抵抗値の選択は機械式スイッチで選択でき、回路を半導体SWで切ると抵抗器に電流が分流し抵抗値に応じた高電圧が発生する。最大で5kVの高圧をコイルにパルス状で印加できる。資料より引用
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抵抗器が収容されている筐体の据え付け作業中 中央筐体中に抵抗器群が見える
資料より引用
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EF1,2及びEF5,6に直列に入っている。外部変圧器からの電源を重層する装置 使用しない時は半導体SWで外部電源を切り離している。±5㎸を重層
資料より引用
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QPC(クエンチ保護回路) 超伝導コイルがクエンチした際にコイルに溜められたエネルギーを放電抵抗器に流し速やかに減少させる。これについておもしろい装置なので別項で起こす。資料より引用
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整流器棟から超伝導ポロイダルコイル用の電源は20本のアルミバスライン(7×33㎝)でJT-60SA建屋へ運ばれる。資料より引用
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アルミバスライン(7×33㎝)20本 資料より引用
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アルミバスライン
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合計20本のアルミバスラインが立ち上がる CS1~CS4、EF1~EF6の行き帰り
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建屋内に引き込また超伝導ポロイダルコイル電源は4つのCTBに繋がる。右下と左上 各10個の高伝導電流端子本体(high
temperature superconductor Current Leads)と繋がる 右上は超伝導トロイダルコイル用電源で述べた 資料より引用
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超伝導ポロイダルコイル CG 左平衡磁場コイルEF1~EF6 右 中心ソレノイドCS1~CS4
資料より引用
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整流器棟の外側には超伝導ポロイダルコイル用電源の疑似負荷リアクトルが2台設備されている。
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直流リアクトル 4.3mH 2,500V 92,000A 10分間隔で3秒運転
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上部に端子がでている
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2台目の直流リアクトル 多分直流リアクトルの直並列切替運転ができる
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左の建屋は、多分疑似負荷を切り替える母線室だと思う。 TF,CSコイルは全部で10個あるので切り替えて試験するはず
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お楽しみQPC(クエンチ保護回路)
超伝導コイルが何らかの条件でクエンチされた際のコイルに溜められているエネルギーを熱エネルギーに速やかに変換して超伝導コイルの損傷を防ぐ装置
。約30kAの電流をすみやかに熱エネルギーに変える。
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クエンチが発生した際、回路を開き電流を放電抵抗器に流し熱エネルギーに変換する。直流エネルギー遮断スイッチは、この図では1個だが実際は半導体SWと物理的SWが並列に繋がっている。 半導体SWでの切離し失敗の場合は、物理的スイッチで切離しが行われるがこれも失敗した場合は、パイロブレーカー(爆薬で回路を物理的に切り離す)が作動する。 資料より引用
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実際は、もっと複雑な動きをするようだ。通常時
機械式SWが閉極、半導体SWはOFF状態、クエンチ発生で開極司令がでると機械式SWが作動アーク発生と同時に半導体SWがON、アーク消弧。機械的SWの開極間が大きくなった状態で半導体SWが再度OFFとなる。 これらが失敗した場合初めてパイロブレーカーが爆発して開極する。
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QPCは、TF及びPF(CS,EF)用で2種類があり、TFは一方方向、PFは両方向用の半導体SW(IGCT)で切離しが行われる。コイルに溜められるエネルギーによりTF用はPF用より大きい。また放電抵抗器もコイルに溜められるエネルギーにより大きい。 資料より引用
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QPC仕様 EUで制作日本へ運ばれて据え付けられた。全部で13台ある。 資料より引用
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QPCが正常に作動すると半導体SWがONにされ、流れている電流が放電抵抗器に転流する。V=I×Ωの法則で一時的に電圧は2㎸以上になる。このためアルミバスラインの耐電圧は3㎸以下になっている。 この例は超伝導TFコイルの例 25.7kA×0.0075Ω=1.9㎸ これと同じ原理で高電圧を発生される方法が5㎸の点火用高圧電源(スイッチングネットワークユニット・SUN)に利用されている。 資料より引用
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13台のQPCの仕様
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TE用QPC 左側にある放電抵抗器が大きい。機械式スイッチを支える支持物がアルミバスラインの大きさが7×94㎝あるため大きい。 350MJの放電エネルギー対応
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RF(CS,EF)用QPC 機械的SWの大きさはTFと同じ 半導体SWを収めた筐体の大きさは同じ 半導体SWを収めた筐体へのバスラインが細い理由は、ハイブリッドスイッチ動作原理参照 バスライン(7×33㎝)が筐体に入っていない。 点検時使用の一応接地棒が供えてある。
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機械的SWの左にあるのが空冷放電抵抗器 一番右はパイロブレーカー冷却用純水冷却装置
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PFコイルのなかで200MJを放電させるQPCは放電抵抗器が3台(同じ物)が付いている EF1,EF2,EF4,EF6ともに200J
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QPC パイロブレーカー側から見た配置
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EF1,EF2,EF4,EF6ともに200J放電のQPCは放電抵抗器が3台繋がる
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EF1,EF2,EF4,EF6ともに200J放電のQPCは放電抵抗器が3台繋がる
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各部品の内容
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半導体SW部分 IGCT素子を使用
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機械式SW 多分圧搾空気を可動源としている どのように開極するか不明 最大25.7kA遮断
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パイロブレーカー本体 CG
紫色部分がアルミバスラインに繋がる |
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爆発する部分 4.エポキシバレルの内部に銅のパイプが上部、下部導体(銅)はさまれている。中心には爆薬が入ったパイプ。内部は純水が循環冷却されている。
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中心の爆薬が爆発すると円筒形の銅パイプは、爆発成形され突き出ているエポキシリングにリング状に付着すると同時に、裁断されてリング状になった銅リング間でアークが純水中で発生。高抵抗(15MΩ・cm以上)なのでアーク消滅で電流は完全に遮断される。
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爆薬はRDXを使用 爆発のエネルギーは爆発成形された後上部のシリンダーに抜ける。その際にCylinder current lead D2も上部のMain contactを円盤状に破断し Insulation cutting cylinder内に抜けて電路は破断する。すべての爆発エネルギーはパイロブレーカー内に留まるように設計されている。1回限りの使用となる。Upper & Lower Copper Plateがバスラインに繋がる。
パイロブレーカーは電気自動車(蓄電池式)にも簡単な構造のものが設置されているそうだ。(緊急時大容量蓄電池と駆動系の電気回路を不可逆的に切断) |
以上で超伝導コイル部分の電源については終了
電子サイクロトロン加熱(ECH)用電源
電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)
今回の初プラズマ発生には、高周波を導入する方法が取られている。装置は既に開発済で一部はEUのITERへ出荷されて性能テストが行われている。
電子サイクロトロン加熱(ECH)用電源 TR1 275㎸降圧18㎸から直接受電 以前は、
TR1系 常電導トロイダルコイル用電源であった。
電子サイクロトロン加熱(ECH)用の高周波発生用電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)は日本で開発(キャノン電子)されITER用の日本分担分既にEUに出荷されて設置が行われている。
JT-60SAでは合計9基の電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)が設備されるが、現時点では4基が稼働している。
JT-60SAへの高周波入射径路は、既存建屋のRF室(JT-60SAの横通路の右側)を使用し内部に電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)が設備される。
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展示パネル |
高周波加熱の原理は以下資料から引用
プラズマ中の電子は、核融合炉内の磁場強度に比例する周波数で磁力線に巻き付いて回転運動しており、この回転に同期する周波数のマイクロ波を入射すると電子は共鳴して加速され、プラズマが加熱されます。トカマク型核融合炉では、炉の中心軸に近い場所ほど磁場が強く外側は弱いことから、プラズマ中の位置が変わると共鳴周波数も変わります。様々な位置の加熱を行うことで幅広い運転領域を確保するためには、複数の周波数のマイクロ波を発生できるジャイロトロンを用意することが必要です。
引用終わり |
JT-60SAには9基のジャイロトロンが設備されるが現時点では4基が稼働している
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左 RF室から高周波導波管(赤、緑)ラインで3ケ所入射角度を変えてブラズマに照射される。この図では中性イオン入射加熱装置も描かれている。右上の赤色の装置は、原子力規制庁の許可後に本体に接続される負イオン中性ビーム入射加熱装置(N-NBI)を示す。入射加熱装置自体は青と緑の部分であるが制御用の電源が絶縁架台(赤色)に載っている。装置稼働時 架台自体は直流50万Vで加圧される。
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電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)は3種類の波長の高周波(140(138)GHz、110GHz、82GHz)別の資料では170GHz及び137GHzに加えて、104GHz出力1MW300秒連続 を発生させることができる。 |
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多周波数1MW/100秒ジャイロトロン2台の配置図 |
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ジャイロトロンを載せる架台 中心の架台上に多周波数1MW/100秒ジャイロトロン2台が載る予定。この架台の奥にJT60U時代のジャイロトロンが2台ある。
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JT-60U時代のジャイロトロン 5秒発信 |
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上記写真の逆配置の内容 |
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当初4台のジャイロトロンの構成 2基 1MW×5秒照射をそのまま運用 2基は1MW×5秒照射だったものを1MW×100秒に改造 |
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JT-60SA初期のECH装置の性能使用 現在運用中 |
研究の初期段階では、多周波数1MW/100秒ジャイロトロン2台と、JT-60Uで使用されていた110GHz/1MW/5秒ジャイロトロン2台を使用する。最終的に9台のジャイロトロンは多周波数1MW/100秒ジャイロトロンアップグレードされる。
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モードコンバーターと金属ミラーで3種類のJT60SA用の高周波を発生させる |
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拾ってきた画像 |
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多分右が変圧器部で左が多段整流素子が入っている装置 |
定常系電源は、中央変電所より6,600Vにて受電し、RF内の汎用機器に交流(100,200,400,)を供給する。高圧受電盤、高圧配電盤、変圧器収納盤、分電盤で構成される。主に制御系
非定常系電源は、中央変電所より18㎸で受電し、大電力ジャイロトロンへ直流変換して供給する。特高受電盤、VCB盤、限流リアクトル盤、特高配電盤、直流発生器、平滑盤、電源装置表示盤、電源装置制御盤、高性能電流遮断器等で構成される
この18㎸電源はJT-60U運転時は加熱用フライホイール発電機から供給されていたがJT-60SAでは、以前TR1系 常電導トロイダルコイル用電源であった専用電源から供給される。
100秒パルス運転にも耐えられるよう198,000kVA=18㎸×√3×約6,340Aの容量を持つ
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JT-60U運転時のジャイロトロンの主電源(JT-60SAでも同じ電源但し5秒) 加熱用フライホイール発電機から18㎸を受電。多段整流回路(インバーター)で60㎸に昇圧 平滑回路を経て緊急電源遮断スイッチ(IGBT100個直列)で緊急時の電源遮断を行う。実際は―60㎸がカソードとコレクタ間に係り電流は65A流れる。加速電源はフローティング電源で別途設けられており主電源の変動に影響を及ばされない状態でアノード、ボディ間の電圧を制御する。電圧としては100㎸であるが実際は40㎸で電流も0.3A程度で制御されている。 |
JT-60Uの時は、加熱用フライホイール発電機からの供給だったが、JT-60SA運転時は
TR1系 常電導トロイダルコイル用電源であった専用電源から供給される。100秒パルス運転にも耐えられるよう198,000kVA=18㎸×√3×約6,340Aの容量を持つジャイトロン1基で65A必要なので9基では約600A必要となるが全く余裕がある。
ジャイロトロンの実物は見学できなかったが開発していた建屋の内部は、伺い知ることができた。
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ジャイロトロン開発棟 |
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使われていた変圧器? |
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入力18㎸ 出力3,740V×2 |
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ジャイロトロンの開発用電源 -80㎸と‐40㎸で合計-120㎸ 100Aを発生 |
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この断路器が上記回路図のディスコンステップスターター盤に該当すると思う 断路器が3回路開閉 |
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コンデンサと分圧抵抗器 アノード制御用 |
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分圧抵抗器群 |
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組立中のジャイロトロン 2台 100秒運用か? |
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JT-60SA完成時の高周波発生用電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)9基 但し周波数が違う 初期段階の図 |
高周波発生用電子サイクロトロン発生器ECRF(ジャイロトロン)については検索しても、なかなか100秒運転電源の資料にたどり着かない。断片的な資料だけである。
負イオン中性ビーム入射加熱装置(N-NBI)用電源
この装置が運転される際には、原子力規制委員会の許認可が行われてから行われる。現時点の総合試験では使用されていない。
JT-60の時は加熱用電動発電機(H-MG)から、JT-60SAの時はトロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)から供給される。これはビーム入射時間が100Sになったため大電力のパルス稼働が必要になったためである。トロイダル磁場コイル用電動発電機(T-MG)の電圧は18㎸これを加速器用変圧器で降圧する。
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加速電源降圧変圧器 |
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銘板 一次側18㎸ 2,000Aを2次側3,120V 5720A×2に降圧 周波数範囲があるのはフライホイール発電機からの電源だから。最大通電時間10秒 JT-60時代の古物 |
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JT-60時代の電源を改造100秒持続まで コンバターで2×20MW 2,830V、7,050A 直流に整流 更にインバーターで150Hz 2,286V 640Aで交流変換 1.46MW×3台のインバーター 各インバーターの出力を昇圧トランスで4.43MVA 147㎸に昇圧し整流用ダイオード3台直列で1段目147㎸、2段目294㎸、3段目441㎸まで昇圧
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1段目 147㎸ 整流器 上部の板は負極側 表層効果の為板を使用 |
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2段目294㎸、3段目441㎸ 上部タンクが整流器が収容。下部の四角タンクが昇圧トランス |
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2段目から3段目への接続部 上部パイプ |
から |
四角いタンク部が整流用変圧器 交流2,286Vから146.6㎸まで昇圧 150Hzで効率よく整流脈流も少なくなる |
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―電位で加速するため0V(接地)、-163kV、-327㎸、-490kVの加速電圧を生成。 電子打ち出し用電源は別途AC18㎸からAC500㎸の絶縁変圧器で発生させている。JT-60が設置されている建屋までSF6充填のガスダクトで電源が引き回されている。JT-60では建屋内に高電圧テーブルが置かれ、AC50㎸は、そこで直流化されてヒーター電源、初段加速電源等として使われる。。N-NBIは2台の加速イオン源が設けられる。 |
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内部見学できた電源室の機器配置 ソース電源絶縁変圧器がAC500㎸昇圧変圧器 |
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AC 500kV絶縁変圧器 単独運用高電圧ステージで利用 |
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500kV絶縁変圧器 3相18㎸入力 |
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500㎸絶縁変圧器 AC |
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500㎸絶縁変圧器と繋がるACサージ吸収リアクトル
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整流回路からブッシングで引き出される-163kV、-327㎸、-490kV |
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過電圧抑制コンデンサ(平滑回路を兼ねる) |
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表面効果を狙った接地極 |
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DCサージ吸収リアクトル |
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JT-60SA建屋内に引き込むSF6ガスダクト末端の高圧ブッシング部 AC500㎸とDC-490KVが繋がる |
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SF6ガスダクトから引き出される高電圧テーブルAC500㎸とDC-490kV イオンソース右から-327㎸と-163㎸ |
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中性化セルは発生した負イオン源が電荷を持っていると磁場で発散してしまうため電荷を無くす。イオンダンプタンクは不要なイオン源(Cs)を除く |
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フィラメント電源、アーク電源、バイアス電源、PGフィルター電源、引出電源は全て 高電圧テーブル上でAC500㎸から整流して供給される。 |
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既存GTOインバーターでは100S照射ができないため 新しくIEGT素子でインバーターを組んだ(GTO素子が製造中止のため) |
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既存GTOインバーター室の後に建屋を作りIEGT素子でインバーターを収容 後は既存の設備を利用 |
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100S 負イオン源電極間の間隙を最適化して部分放電を起こさないよう工夫 |
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-163kV、-327㎸、-490kVの加速電圧(3段加速器) イオン源としてはセシウム蒸気を使う ここから実験段階に入るとD2,H2ガスを導入する |
総合運転試験時点ではN-NBIは使われない。
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N-NBIは、これが2台で運用される
アーク放電開始はセシウム蒸気を使う。セシウム蒸気が加熱器から負イオン生成部に導入されるが、温度変化で濃度分布変化が起こるため負イオン生成部は、媒体により定温で加熱される。-500㎸はAC500㎸から高電圧テーブル上で発生させたDC-10㎸を DC-490kVに直列接続して発生。前述のFig9 回路図参照 |
さて今回色々な電源を見てきがJT-60時代の古い変圧器とケーブルの流用が多い。JT-60の運転開始が1985年。2006年に運転停止した。この間21年間運転
2007年からJT-60SAへの改良が行われ2020年にはファーストプラズマを実現するはずであったが超伝導コイルの絶縁不良が発生。改良後2023年10月ファーストプラズマ 0.5秒を達成した。この間17年間運転停止(一部機器を使用し超伝導電力貯蔵システムの開発がおこなわれている)
運転停止から通算で38年経過している。その間超伝導コイルへの大電力供給変圧器(大電流)と二次側ケーブル、N-NBIの降圧変圧器の交換も行われてない。JT-60SA 周辺の装置は新しく改良され新品だが、おおもとの電源供給部関係のケーブル交換、変圧器交換が行われえておらず38年経過している。38年も経つとバスタブ曲線の不具合発生時期にはいる。
38年前の変圧器、進相コンデンサ・高調波抑制コンデンサ類には絶縁油が使われているがその中に微量PCBが混入している例が多々ある。絶縁油の酸化劣化も発生しているだろう。
今後のN-NBI・P-NBIの100秒パルス運転、電子サイクロトロン加熱(ECH)の100秒パルス運転、超伝導コイル類の間欠パルス運転 約220S通電/1,800S周期は、今まで行ったことのない未知の領域に入る。電源供給系でのご安全を祈る。
参考資料(順不同)
原子力規制庁面談資料;那珂核融合研究所における放射性同位元素等の許可使用に係わる変更の許可申請について:令和2年4月
鎌田裕ら;超伝導トカマク装置JT-60SA
にみる大型核融合装置の機器製作と装置組立の核心:J. Plasma Fusion Res.
Vol.96, No.7,pp.327―330,2020
内山邦仁;JT-60SA超電導コイル用電源:冷凍工学Vol.53,No.3、pp.130-137
量子科学研究機構Webページ;JT-60電源:
JT-60電源 2018
島田勝弘ら;4.超伝導コイルへ給電するための大型電源設備:J. Plasma Fusion
Res. Vol.96, No.7,pp.341-346,2020
五味健治ら;JT-60SAにおける長パルス通電に向けた電源・制御システムの改造:東芝レビュー,Vol.71,No.1,pp.25-28
佐々木駿一ら;
100秒入射に向けた負イオン中性粒子ビーム入射装置電源改造:平成22年度熊本大学総合技術研究会,2011
第32回プラズマ・核融合学会年会 2015
栗山 正明ら;288.
JT-60用負イオンNBI装置の開発:日本原子力学会誌,Vol.38,No.11,pp.912-922,1996
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構;ITER
ジャイロトロン試験用電源システム構築のための検討 及び検証試験
仕様書 2023年納期
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構;JT-60SA
高周波加熱装置補機の製作・整備 仕様書 2022年納期
野本一宏ら;サテライトトカマク「JT-60SA」の超伝導コイルの作製:三菱電機技報,Vol.93,No.11,pp.50-54,2019
E. Gaiio;Final design of the Quench Protection Circuits for the JT-60SA
superconducting magnets:24th SOFE 26–30 June 2011 Chicago
核融合最前線:Fusion Forefront No.7 2016 Autumn
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構;高周波加熱システムにおける運転委託仕様書
Cunwen Tang et.al; Design and characterization of the high‐current DC breaker
driven by explosive: High Voltage, Vol.8,pp.466–476.2023
島田 勝弘;核融合発電 第13回 JT-60SA高機能電源 高精度で制御
高周波加熱システムにおける運転委託 官公需情報ポータルサイト
JT-60U ECH 装置出力変調技術の開発 JAEA-Technology 2007-053