2021年6月30日

1076. 京浜急行電鉄 久里浜線 野比変電所

 野比変電所

  

アプローチ:YRP野比駅 容易 
受電:TEPCO大矢部線No.8鉄塔引き下し 地中送電ケーブル 66㎸2回線
き電:久里浜線上下
変成設備 1組 古い情報ではシリコン整流器4,000kW×1 



地中送電線受電部 2回路 66㎸2回線

大矢部線No.8鉄塔から引き下し
京急野比変電所まで
送り方と受け方が調べられれば受電鉄塔が割り出る

大矢部線No.8鉄塔 66㎸2回線引き下し


GIS化 2回線受電部 左
断路器、母線遮断器一体型

中央MOF部分、右 遮断器断路器一体型

整流用変圧器GIS三相一括母線
バスダクトで整流用変圧器4,000kWへ

全体の構成 GIS化された設備

インピーダンスボンド中性点に繋がるCV500㎟帰線ケーブル2条
1本細いのが繋がっているのは選択的排流器用のケーブル

選択的排流器

電気防食用抵抗器
防食の干渉を軽減するため抵抗器が挿入されている
電 気 防 食 施 設 の 干 渉 に つ い て* 星 野 九 平** - J-Stage
ガス管と地中送電線の管路間の干渉を緩和させているものと思われる

電気防食用選択的排流器

き電線引き出し部 三戸方2条 久里浜方2条


き電線引き出し部 三戸方2条 久里浜方2条 途中で1条にクランプされる
三戸方からはエアーセクション(久里浜方)までのき電延長き電線が引き出されている

三戸方からはエアーセクション(久里浜方)までの
き電延長き電線が引き出されている(ケーブル化されている)

YRP野比駅構内のき電線分岐状態 き電吊架線を兼ねる

奥 YRP野比駅方 き電吊架線も併用

奥YRP野比駅 2条のき電線が1条にまとまり駅方に延びる
久里浜方にエアーセクションがあるためセクション標が付いている

ケーブル化したき電線からT分岐でき電吊架線に繋がる


久里浜方 エアーセクション
京急の架線は特殊な合成電車線を使っているので
エアーセクションでの溶断事故は起こりにくくなっている
参考資料(順不同)
桐生 政次郎;京急特集 電力・変電設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.48,No.7臨時増刊,pp.53-57,1998
鈴木 満善;京急の新しい電力指令システム:鉄道と電気技術,Vol.7,No.6,pp.66-70,1996
内山 亮;特集:京浜急行電鉄 電力・変電設備の概要:鉄道ピクトリアル ,Vol67,N0.8臨時増刊,pp55-57,2017

2021年6月27日

1075. 京浜急行電鉄 久里浜線 三戸変電所

 久里浜線 三戸変電所

 

アプローチ:三崎口駅 容易 国道134号を潜る形で線路が伸びている
受電:TEPCO三崎線No.鉄塔引き下し 66㎸2回線 C-GIS化
き電:久里浜線末端き電回路は2回路分だが単線のため上下一括き電、き電線は上下分ある。
変成設備 整流用変圧器 4,300kVA×2 シリコン整流器4,000㎾×2
次変電所 野比変電所まで6.5㎞ 一部複線区間あり 京急内で一番変電所間隔がある部分
二番目は、逗子線5.3㎞ 但し逗子線はフライホールポスト
高配設備あり


66㎸2回線引き下し



高配設備

変成設備2組

整流用変圧器の容量は、シリコン整流器の1割増しが普通なので
シリコン整流器は4,000㎾ 1,500V×2,667A

き電回路はキュービクル収容

変電所から引き下される
高配6.6㎸、負き電線(帰線)、き電線本線(上り方)


油壷延長部は草に埋もれている

架線終端標識と車止め標識
中央部 き電線が2条ケーブルで駅側に向かう

負き電線もトラフ収容で帰線用インピーダンスボンドに向かう

全体の構成

下り側 帰線用インピーダンスボンド
帰線CV500㎟がインピーダンスボンド中性点に繋がる

上り側 帰線用インピーダンスボンド
帰線CV500㎟がインピーダンスボンド中性点に繋がる


駅構内のき電線分岐装置部
京急は、構内電線類は極力被覆ケーブルを多用している

次変電所 野比方


き電線2回路分がボンド 2回線で次変電所に向う
参考資料(順不同)
桐生 政次郎;京急特集 電力・変電設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.48,No.7臨時増刊,pp.53-57,1998
鈴木 満善;京急の新しい電力指令システム:鉄道と電気技術,Vol.7,No.6,pp.66-70,1996
内山 亮;特集:京浜急行電鉄 電力・変電設備の概要:鉄道ピクトリアル ,Vol67,N0.8臨時増刊,pp55-57,2017

2021年6月25日

1074. JR東日本 有価証券報告書 2020年度 有価証券報告書よりデータ加工 JR東日本 全変電所名と線区 2021年度3月

 JR東日本 有価証券報告書よりデータ加工 JR東日本 全変電所名と線区


毎年 6月の株主総会後に発表される有価証券報告書の設備の項を分析(2015年度から毎年)
2005年版からの修正箇所 黄色表示

駅数が変化した路線 第三セクター化
大船渡線(一ノ関)~気仙沼 営業キロ105.7→62㎞  駅数24→13
気仙沼線(前谷地)~柳津  営業キロ72.8~17.5㎞ 駅数21→5

その他変化無し 変電所数も変化無し
PDFデータ

JR東日本 2021年3月期 有価証券報告書 pdf注意 JR東日本リンク

以下過去分



2021年6月24日

1073. 京浜急行電鉄 逗子線 逗子フライホイールポスト(F/P)とその前身 瀬戸 フライホイール・flywheel(F/W)

              逗子 フライホイールポスト

設備廃止が確認された。

1359. 京浜急行電鉄 逗子線 ご苦労さまでした逗子フライホイールポスト(F/P)


アプローチ:逗子・葉山駅 容易 建屋だけの遠望
受電:なし
き電:逗子線 上下一括き電
 フライホイールで回生電力を貯蔵、力行時に放出する。変電所が無い末端に設けられている.逗子線は、短い盲腸線にあたるため末端まで、変電所が設備されていない。

 フライホイールポストを有効利用するため、上下一括き電を行っている。
上下一括き電は、金沢八景駅から逗子・葉山駅間で行われていた。




建屋屋上の冷却用クーリングタワー 重要


フライホイールポストにはT分岐で繋がっている 上下き電線繋ぐ上下一括き電がを実施

 京急におけるフライホイール利用の回生車 制動時に瞬時に発生する回生電力を有効利用するためのフライホイール(機械的エネルギー蓄勢)は1981年(S56)11月に試験機として旧瀬戸変電所に設置された直流式のものが1号機となる。その後1号機の実績を踏まえ、運転効率・保守を考えた第2号機が1988年 逗子線の末端に逗子フライホイールポストして設置された。


逗子型2号機(横型)33年前 運用中 瀬戸型1号機(縦型)40年前 廃止


瀬戸型(直流型)を踏まえ逗子型(交流)を開発


逗子型と瀬戸型
逗子型は交流型(かご形誘導電動機・ブラシレス)交流誘導発電機は電圧936V3相周波数35~50Hz 冷却媒体 Heガス 制御0~35Hz 可変電圧周波数方式35~50Hz 一定電圧可変周波数方式 変換装置並列12相インバーターおよび両方構成昇降圧チョッパ

瀬戸型は直流(他励式安定巻き線付き・界磁制御)直流電動発電機(MG)瀬戸型1号機(縦型) 廃止され現在は無い。旧瀬戸変電所は建屋のみで中身は無い。旧瀬戸変電所に有ったもので現在でも利用されているものは、き電線の受電鉄構とTEPCO66㎸の最終受電鉄構、き電線、および66㎸は旧瀬戸変電所から地中送電ケーブルで新瀬戸変電所に送られている。

逗子型


 装置全体の冷却がHeガス方式 Heガスは水で冷却、軸受けは、潤滑油循環(冷却は水)
弱点 Heガスは、分子が小さいので漏れる、補機電源が必要で非常用ディーゼル発電機を運転、補機電源喪失から非常用発電機起動までの10秒間で軸受け給油が途絶すると焼き付くのでアキュムレーターで蓄圧して潤滑油を発電機起動まで廻す必要がある。
 冷却が必要なので建屋屋上にクーリングタワーを設置等

 設置後33年経過しているので、インバーター、チョッパ部をIGBT化して改善するか装置自体を廃止して、末端に蓄電池型の回生運用設備に替える必要があると思う。


逗子のフライホイール見学記


 JR東日本では、中央線穴山変電所に超電導フライホイール装置の実証試験装置を2018年から設置し試験を開始している。
鉄道用超電導フライホイール蓄電システムの開発について JR東日本プレスリリース

鉄道用超電導フライホイール蓄電システム東洋電機技報 第141号 2020年 pdf注意


逗子・葉山駅近傍の踏切で見かけた、感電事故防止装置

逗子・葉山駅近くのき電線から分岐 左方向 ケーブルを追う

ケーブルの先は、高圧カットアウトスイッチが2段直列に繋がる

高圧カットアウトスイッチが2段直列に繋がる
工事を行う際にき電停止後に接地線を付けて、パンオーバー、誤投入等の事故を未然に防ぐ
安全装置のようだ、同様な機構を持ったものは東武線、西武線、野岩鉄道でも見られた。


上下一括き電の状況


駅手前で上下き電線は、合流しケーブル化される

ケーブル化されたき電線からき電線分岐装置で上下トロリ線にき電している

金沢八景駅まで上下一括き電は続く

六浦駅構内は、き電線はケーブル化されるが、その手前で上下一括き電

神武寺駅付近の上下一括き電

神武寺駅付近の上下一括き電


金沢八景駅手前の上下一括き電

金沢八景駅手前まで逗子線のき電線は上下一括き電されている
奥に旧瀬戸変電所のき電引込鉄塔が見える。

参考資料
島津登志成ら;京浜急行電鉄(株)納め電車線用フライホイール発電電動機:三菱電機技報,Vol.63,No.8,pp.662-665,1989
桐生 政次郎;京急特集 電力・変電設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.47,No.7臨増,pp.53-57,1998
内山 亮;電力・変電設備の概要 (特集 京浜急行電鉄):鉄道ピクトリアル,Vol.67,No.8臨増,pp.55-57,2017

JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生

1394. JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生 2024/11/10 随時記載

 NHKによると以下引用 JR瀬戸大橋線で列車が立往生 架線断線 車内に乗客約150人  11/10  以下引用  10日午前、JR瀬戸大橋線で架線が断線し、高松発岡山行きの快速列車が瀬戸大橋の上で立往生し、5時間あまりにわたって乗客およそ150人が列車内に残さ...

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