2025年2月28日

1429. JR東日本・鉄道総合技術研究所 超電導き電システムの営業線における実証試験を開始

JR東日本・鉄道総合技術研究所 リリース

中央本線において超電導送電で営業列車に電力を供給します -超電導き電の実証試験-pdf注意

以下引用
公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)では、これまで超電導き電システムの研究開発を進めてまいりました。このたび、東日本旅客鉄道株式会社の中央本線日野駅・豊田駅間において、本システムの適用による営業線における実証試験を開始します。
引用終わり

 とうとう日野実験場の超電導き電線の実証実験が始まるので現場を見てきた。過去の実験の際の外観は変わらない。超電導き電線も過去に設置されたものの再利用。

構成は大仁の実験設備と同じものと思われる

以前の同所での同実験の時の設備



今回の超電導き電線が敷設されている実験所

 屋外に放置された超電導き電ケーブルは液体窒素を抜かれ、乾燥窒素ガスで置換されていたはず。同心円に配置されている内部導体にスペーサーは入っているものと思えるが重力で偏心を起こしている可能性もある。外部からの熱で常温状態の超電導き電ケーブルの内部コアと外部断熱管の摩擦も発生しているはず。(膨張率は同じではない)




下りき電線13FからT分岐

左に断路器 現在開放

超電導き電線末端が収容されている建屋

右 枕木の上から超電導き電線が引き込まれる

実証実験で内部に直流高速度遮断器があるので開閉所設備に該当
64Pも整備されているはず

建屋反対側からの画像 超電導き電ケーブルが引き込まれている
ガス放出のステンレスパイプが引き出さている

下りき電線13FからT分岐 

日野変電所の下り方エアーセクションは約500m 豊田方にある
黄色が今回の実験で13Fが繋がる日野変電所の八王子方架線
緑色は日野変電所の立川方架線 11Fが繋がる
豊田方から観察

日野変電所の下り方エアーセクションは約500m 豊田方にある
黄色が今回の実験で13Fが繋がる日野変電所の八王子方架線
緑色は日野変電所の立川方架線 11Fが繋がる
日野方から観察 架線柱にセクション標識


下り方き電線13FからT分岐する超電導き電線接続部へのケーブル


断路器が噛ましてある


液体窒素容器 通称エルフ 1本 約150Lの液体窒素が真空断熱ボンベの中に入っている
全部で13本あるから1950L
超電導き電ケーブル右の黒いパイプ状のものが建屋内に引き込まれている

 超電導き電ケーブルを予冷しているものと思われる。自転車があるのは終端と約500m離れているための移動用


空冷のチラーユニットとその奥 リザーバータンクが見える

クーリングタワーがあるが使われていない



超電導き電ケーブル右の黒いパイプ状のものが建屋内に引き込まれている


ターミナルに超電導き電ケーブルが繋がっている



ターミナルは大仁にあったものより大きい 碍管が太い
この碍管の上部に端子があり通常のき電ケーブルが繋がっている
電源端子部 外気温16度前後と過冷却液体窒素温度沸点-197℃ 温度差約213℃
超電導き電線と銅ケーブルの接続点
銅ケーブルが接続される銅ブスバーは循環液体窒素で予備冷却されていることだろう


大仁実験施設にあったターミナル部 小さい

日野実験場の超電導き電線接続部

大仁にあった同部分 日野の方が碍管が大きいし全体も大きい





実証実験で内部に直流高速度遮断器があるので開閉所設備に該当
64Pも整備されているはず

実証実験での配線

1.超電導き電ケーブルが繋がる直流高速度遮断器 解放 断路器開放
2.超電導き電ケーブルが十分冷却されて電気抵抗が0になったことを確認
3.日野変電所の13F 直流高速度遮断器 八王子11F 直流高速度遮断器 解放
4.実験場の両断路器投入
5.日野変電所の13F 直流高速度遮断器 八王子11F 直流高速度遮断器 投入
6.超電導き電ケーブルが繋がる直流高速度遮断器 投入

 まずは通電無負荷状態でケーブル全体の検査を行うだろう。夜間実験でケーブルの状態を確認。徐々に電流を流すことはできないので、通勤時間帯を避けた閑散時間帯に直流高速度遮断器を投入して実用試験が始まるのだろう。

 き電線の電流は電気抵抗0の超電導き電ケーブルに流れる。き電線側にもごく少量分流するが無視できる状態。
 き電線を途中でぶった切ることはしない。
電車走行 超電導き電線を通じて日野変電所の13Fが流れる

 超電導き電ケーブルの直流高速度遮断器を開放すると通常のき電線に電流は流れる。

日野変電所の13F方を定電流源として3000A流せるとして仮定
超電導き電線の長さ408mの抵抗値は0Ω 終端部に3000A消費の電車が在線するとして
超電導き電線が並列に入っているき電線の長さ408mとして抵抗値を求めて電圧低下を計算
0.0172μΩ×408m/325㎟=0.0215Ω 2本並列接続なので 0.0215/2=0.01075Ω
3000Aの電流を流すとV=IRなので3000A×0.01075Ω≒32Vの電圧低下
超電導き電ケーブル採用で約32Vの電圧低下が帳消しできる。

 しかし八王子変電所と並列き電なので八王子変電所からも電車位置に対して電流の供給がある。また立川変電所からの横流もある。(日野変電所内の直流母線で繋がっているため)力行、回生も一様ではないのでこの32Vの電圧低下はき電線の電圧変動の波に隠されてしまい正確には測定できないのではないかと思う。

 この実証実験は、ただの超電導き電ケーブルへの通電試験で通電時の温度変化、液窒の消費度、電流の流れの方向等の簡単なデータ取得に終わるだろう。

JR東日本、総研のプレスリリースから引用

一番簡単な対策は、JR東日本が忌避している上下一括き電を行なえばよろしい

 超電導き電ケーブル運用に際して250mおきのき電分岐装置への対応。地絡時の線路対地電圧の上昇(もろに大電流がながれるので対地電圧が急上昇)変電所に戻る帰線電流がレール抵抗値のまま等々いろいろ課題がある。

 超電導技術の応用は、電力貯蔵、超電導電磁石等が望ましい。エントロピーの法則から考えても き電線への応用は課題が多い。但しドライアイス温度での超電導線が開発されれば大いに利用すべきだと思う。

2025年2月17日

1428. お前はもう死んでいる TEPCO市ヶ尾線 200万View 記念

 前書き TEPCO市ヶ尾線は、東急電鉄のために設備された言わば専用の送電線であった。

 田園都市線の市ヶ尾変電所建設時 近くに東電の送電線が無いために溝の口付近の送電線(旧向ヶ丘線・廃止)から分岐して鉄道線路上約7.5㎞に渡り主にガントリー鉄塔で66kV2回線を最初に東急電鉄市が尾変電所に引き込んでいた。(送電元:南武変電所)
 将来的には隣のTEPCO変電所(市ヶ尾変電所)への供給。また輸送力増強時の高津ー市ヶ尾間に新設を予定している東急電鉄の変電所にも供給するような構成をしていた。その後、この 間には市ヶ尾線を利用して鷲沼変電所と宮崎台変電所ができた。鷺沼にできた大型ショッピングセンター鷺沼ストアにも給電している。またたまプラーザにも供給している。
 そのため東急のための送電線と言える。しかしガントリー鉄塔は、TEPCO、東急側での保守点検に手間が掛かるため拠点変電所以外の市ヶ尾線(名称は変更されている)は分断されており撤去される運命にある。

2024年12月から2025年1月の現状  

東急宮崎台線No.4鉄塔 2024年12月時点
老番側にはジャンパ線が無い
更に若番側を辿るとすべて東急宮崎台線となっている。

  
市ヶ尾線No.14鉄塔 ジャンパ線が無い

横から 見る 架空地線もない

市ヶ尾線(東急宮崎台線)No.4~No.14までは繋がっているがNo.14で分断(無加圧)


本来なら市ヶ尾線No.21鉄塔 若番側にジャンパ線が無い
鷺沼ストアに供給している鷺沼ストア線No.21鉄塔
市ヶ尾線No.14~No.21までは繋がっていたがNo.21で分断(無加圧)


事故区間検知装置の名称は市ヶ尾線No.21が残っている
地中送電線には事故区間検知装置が必須(流通設備計画ルール)

鷺沼ストアにケーブルヘッドから引き下ろされている

この鉄塔で鷺沼ストア線は東急鷺沼線No.25に名前が替わり東急電鉄 鷺沼変電所にT分岐
鷺沼変電所、及び鷺沼ストアは市ヶ尾線No.14,No.21で分断されているので老番側から給電





東急鷺沼線No.26鉄塔 2008年建て替え
老番側の供給元


この東急鷺沼線No.26鉄塔は少し特殊な構造をしている

鉄塔下部にYジョイントで2分割されている。つまり分岐している
通常 架空送電線の引込部で分岐する場合は、ケーブルヘッドを立てて気中で分岐させている
 この場合鉄塔にステージを付ける加工が必要で場所をとるので鉄塔下部にYジョイントを挿入


分岐が入ったのが2021年
このY分岐 YJとの名称で人孔内部での分岐に多くつかわれる。

1355. JR東日本 大宮変電所ー戸田開閉所間 特高ケーブル大宮線1号運用停止 Y分岐完工(通電はまだ) JR東日本の66kV分岐でも使われている。


市ヶ尾線No.26鉄塔の事故区間検知装置では市ヶ尾線No.26~No.34
東急プラザ線1,2番


もう一つの事故区間検知装置は架空線1,2番送電線の名称がついている


地中送電線に付いている札には東急鷺沼線No.26~青葉2P


 市ヶ尾線No.26~No.34は過去の情報を探ると2000年~2008年たまプラーザ再開発の際に架空送電線で、ガントリー鉄塔の経由していたものをNo.26鉄塔とNo.34鉄塔間で地中送電線化されたものであることが判明した。2009年時点で たまプラーザではなく東急ショッピングセンターだった。
 地中送電線化されたものなら人孔がNo.26~No.34の間にあるはずとの見解から付近の道路を探したらそれらしき人孔があり、辿るとNo.34に着いた。






緑線がNo.26とNo.34間を結ぶ地中送電線路
ピンの部分が人孔2つがある場所 屈曲部は人孔が多い。一番近い経路で道路を掘ればよい

調べたら工事跡の画像がGoogle Street Viewに残っていた。

工事は2009年7月に行われて10月には再舗装されている
No.34鉄塔付近の地中送電線路工事跡 2009年7月
No.34のケーブルヘッドにはジャンパ線があり送電線と接続済

地中送電線路工事跡 2009年7月 人孔有り

地中送電線路工事跡 2009年7月 工事期間は2009年11月まで


東名高速の下を潜りカーブ 地中送電線路工事跡 2009年7月

更にカーブ 地中送電線路工事跡 2009年7月

地中送電線路工事跡 2009年7月 人孔有り
これより先はGoogle Street Viewから画像が
削除されているのでこの近辺の住人が削除させた模様
この後No.26鉄塔に繋がる

つまり 2009年9月にはNo.34~No.26鉄塔間で送電が行われていたことになる。

No.26鉄塔 送電線引留め 地中送電線管路工事は終了 2009年7月
ケーブルヘッドからの引き下ろし送電線はまだない
市ヶ尾線は分断されてNo.61鉄塔~No.34鉄塔間は荏田変電所からの送電を受けていた
若番側からNo.26鉄塔まで送電 (宮崎台変電所、鷺沼ストア、鷺沼変電所まで送電)


2009年7月 No.26鉄塔下部 地中送電線管路工事は終了。ケーブルの引込は行われてない


その他気が付いたこと

2009年7月 ジャンパ線がケーブルヘッドに繋がっているがケーブルヘッドが擬宝珠形

2014年3月ジャンパ線は切り離されているがケーブルヘッドがポリマ碍子に変更されている
使われていないのにケーブルヘッドが交換?


 2009年7月までは若番市ヶ尾線No.4からNo.26への送電が行われていたことになる 検証をした

2009年7月 No.21鉄塔 ジャンパ線有り


2009年7月 No.4鉄塔ジャンパ線あり

2009年9月 市ヶ尾線No.4鉄塔からNo.26鉄塔までは若番側から電力を供給していた。


東急鷺沼線No.34鉄塔 2024年12月


送電線は引き下ろされているが地中送電線のケーブルヘッドに繋がっていない
2024年12月


地中送電線埋設標があるが延長すると人孔方向に向いている


事故区間検知装置では市ヶ尾線No.26~No.34 2025年1月
東急プラザ線1,2番






特徴的なのは事故区間検知装置からの光ケーブルが引き出されて2方向に分岐している
通常は地中送電線管路を利用しているはず 2025年1月

東急鷺沼線No.50鉄塔 ジャンパ線が無い 2025年1月


ジャンパ線は繋がっていないが東急鷺沼線に名称は変更
2025年1月


別角度 ジャンパ線が無い 2025年1月
No.34で分断そしてNo.50で分断 No.34~No.50は繋がっていたが名称は東急鷺沼線

 市ヶ尾線は当初1966年に運開したが1988年世田谷変電所からの国道246号沿いの地中送電線275kV (世田谷線)と港北線275kVがクロスする部分に荏田変電所が出来て245kV降圧66kVの変圧器が置かれGIS化されて66kV回線が多く送出された際に市ヶ尾線が荏田変電所から引き出され鴨志田線と従来からあった市ヶ尾線と十字クロスで繋がっている。少なくとも2009年から2025年1月までは十字クロス状態。但し若番のNo.50鉄塔で2015年5月で分断
 市ヶ尾線No.50~No.34が荏田変電所から供給を受けていたのは2009年から2014年の短い間だったと思われる。

市ヶ尾線No.51鉄塔 十字クロス


1979年には鉄塔は出来上がっていた

TEPCOの系統図で市ヶ尾線が表示されるのはこの荏田変電所からNo.51鉄塔間のみである

次の老番鉄塔 市ヶ尾線No.52では1回線のみジャンパ線が無い
2025年1月




市ヶ尾線 No.52 別角度 1回線ジャンパ線がない2025年1月


最終のTEPCO市ヶ尾変電所では1,2番とも変電所内に繋がっていない2025年1月

最終のTEPCO市ヶ尾変電所では1,2番とも変電所内に繋がっていない2025年1月


TEPCO市ヶ尾変電所2023年(受電が架空送電線から地中送電線へ変更)


それでは旧市ヶ尾線として運用されている部分は若番から見ると
1.東急宮崎台線No.1~No.4(旧市ヶ尾線No.1~No.4) 接続元 南武変電所
2.鷺沼ストア線No.21~No.24(旧市ヶ尾線No.21~No.24)接続元 東急鷺沼線No.25から
3.東急鷺沼線No.25~No.26(旧市ヶ尾線No.25~No.26)接続元 不明
となる。

調べるとTEPCO分類上の市ヶ尾線は約174mしかない
神奈川県 66kV 送電線番号23市ヶ尾線66kV 荏田変電所→鴨志田線分岐No.51鉄塔間 
潮流は荏田→鴨志田線分岐方向のみ

東急宮崎台線は、送電線番号18需要家線として南武変電所から菅生線で供給

荏田変電所・生田線送電線番号27⇔南武変電所・菅生線番号18間を繋いでいた送電線は途中で分割、荏田系と南武系に分割されている。
場所はTEPCO生田変電所手前の生田線N0.9鉄塔

 この市ヶ尾線も区域としては南武系と荏田系の境に敷設されていたのでNo.34鉄塔で系統分離されたものと思われる。

左 菅生線 右 生田線 生田線No.9鉄塔で南武・荏田系系統分離
Google Street Viewから すでに2009年系統分離
生田線No.9鉄塔 


ということでTEOCO市ヶ尾線1966年運開 東急専用線はもう死んでいる。

最後に残された謎
1.東急宮崎台線No.1~No.4(旧市ヶ尾線No.1~No.4) 接続元 南武変電所
2.鷺沼ストア線No.21~No.24(旧市ヶ尾線No.21~No.24)接続元 東急鷺沼線No.25から
3.東急鷺沼線No.25~No.26(旧市ヶ尾線No.25~No.26)接続元 不明
の3はどこから供給を受けているのか 
東急鷺沼線No.26 Yジョイントの片方は市ヶ尾線No.34鉄塔で間違いないがもう片方が青葉2Pと言う場所に繋がっている。但し東急鷺沼線No.34鉄塔でケーブルヘッドからのジャンパ線は無い。


地中送電線に付いている札には東急鷺沼線No.26~青葉2P



地中送電線に付いている札

市ヶ尾線No.34鉄塔 拡大 青葉14M(YJ)
これは青葉14マンホール内Y分岐との内容
以下が推定内容
 1988年~1989年荏田変電所が出来た際には市ヶ尾線はスルー化されており荏田変電所からの供給は無かった。
 2000年~2009年たまプラーザ再開発の際 地中送電線化された際も市ヶ尾線全体は南武変電所からの供給を受けていた。大規模なショッピングセンターなので66kV受電で対応することになり地中送電線化された人孔(マンホール)でY分岐でたまプラーザの特高変電所に地中送電線で供給開始。

市ヶ尾線No.34 ケーブルヘッドはあるがジャンパ線がつながっていない
Google Street View2014年3月

 荏田変電所からの給電は少なくとも2014年3月以前で終了 No.26鉄塔はどこから供給を受けたか?

市ヶ尾線No.26鉄塔 Yジョイント挿入工事 2021年4月
Google Street View

 このYジョイント工事 周辺の道路掘削作業を探ってみると国道246号の電力洞道に繋がっている。


市ヶ尾線No.21鉄塔 2021年9月 ジャンパ無
Google Street View

市ヶ尾線No.4鉄塔 2021年4月はまだ送電線がつながっていた
送電元 若番 Google Street View


2014年には荏田変電所からのNo.34鉄塔への供給は止まっていた。
2021年4月にはNo.26鉄塔でYジョイント挿入作業が行われている。2021年4月若番からの送電が無ければ鷺沼変電所は停電しているので2021年4月まで若番側で送電を行なっていた。しかし2021年9月ににはNo.21鉄塔のジャンパ線がなくなっているのでこの時点でNo.26鉄塔は別系統からの受電となっている。

青葉区の配電用変電所は、
TEPCO 鴨志田変電所  66kV受電 架空送電線 荏田変電所
TEPCO あざみの変電所 66kV受電 地中送電線 多分 荏田変電所
TEPCO 市ヶ尾変電所  66kV受電  地中送電線 多分 荏田変電所
隣の宮前区はTEPCO 水沢変電所154kV受電 地中送電線 西東京変電所送出

たまプラーザ周辺の特高受電する施設はNTTコム大倉ビルが66kV 受電してそうである。

以下は推定の市ヶ尾線の変遷

1966年 市ヶ尾線開通 東急電鉄市が尾変電所に供給

2009年以前 たまプラーザ建設のため市ヶ尾線分断
No.1~No.26は南武変電所から送電
No.34~No.61まではNo.51鉄塔から荏田変電所から送電

先に たまプラーザ特高受電のため地中送電線敷設(緑)


2009年ごろ No.34~No.26鉄塔間の地中送電線(緑)の敷設
但しNo.26鉄塔は若番側(南武変電所)から供給
No.26~No.34鉄塔間の地中送電線で人孔でY分岐
No.34鉄塔引き下ろし地中送電線の表示 青葉14M(YJ)から推測


2009年~2014年 荏田変電所~南武変電所間で電力融通
2014年 No.34鉄塔で地中送電線のジャンパ線切断 系統分離

2015年 No.50~No.34 無加圧(水色) 市ヶ尾線(東急鷺沼線)
No.51鉄塔~No.61鉄塔間 加圧 荏田変電所送電のまま

下部にYジョイント挿入 右1回線だけ通電中 道路に掘削跡 2021年4月
Google Street View

 Google Street Viewを基に2021年4月の道路掘削状態を辿ると国道246号の電力洞道に繋がる。この電力洞道 TEPCO世田谷線275kVが通過して荏田変電所で港北線275kVと合流する


市ヶ尾線No.26鉄塔 Yジョイント挿入工事 2021年4月
Google Street View


2022年3月 東急鷺沼線No.26給電へ 2回線から4回線分岐
2回線はたまプラーザ給電へ、2回線は国道246号電力洞道で荏田変電所から受電
Google Street View


2025年1月現在
2021年ごろ No.1~No.4鉄塔 東急宮崎台線(南武系統)に変更
No.4~No.21鉄塔 市ヶ尾線無加圧(水色)
No.21~No.26鉄塔 東急鷺沼線(鷺沼ストア線を含む)
No.26鉄塔の引き下ろし線にYジョイント 地中送電線に青葉2Pの表示
No.26~No.34地中送電線はそのまま残存しYジョイントでたまプラーザ特高受電室まで送電
たまプラーザ特高受電室送電で荏田変電所からの地中送電線で受電(荏田系統)
No.34~No.50鉄塔間 無加圧(水色)
荏田変電所からNo.51鉄塔まで市ヶ尾線として架空送電線で供給 鴨志田線と接続
No.51~No.61鉄塔 1回線だけ加圧


纏め 年代と送電線鉄塔No.と鉄塔表示内容
Google Street Viewで鉄塔を確認して作成 No.が飛んでいるのは読めない駅内鉄塔を含む


No.51~No.61までは一時荏田線と命名されていた。
No.50~No.34までは一時東急プラザ線と命名されていた。
No.34~No.50まで東急鷺沼線と命名されていたがジャンパ線切断のため運用はされていない。

最終的にTEPCO市ヶ尾線は、荏田変電所からの引出約174mで終わっている。
神奈川県 66kV 送電線番号23市ヶ尾線66kV 荏田変電所→鴨志田線分岐No.51鉄塔間 
潮流は荏田→鴨志田線分岐方向のみ

今後市ヶ尾線のガントリー鉄塔は終焉を迎える。

参考資料

斎藤昌訓;東京急行電鉄ー田園都市線 溝の口ー長津田間の電気施設の概要について:電気鉄道Vol.20,No.6,pp.2-4,1966

神奈川県 TEPCO 系統図 転載禁止なのでURLだけ

神奈川県 TEPCO 供給系統潮流図 転載禁止なのでURLだけ







 

























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