2014年12月1日

49.  JR東日本 汐留換気所(番外)

汐留換気所
 実際の横須賀線は、汐留換気所 左の駐車場ビルの横の空き地の下を通過
 




実際の横須賀線は、隣のビルと駐車場の建物の間を通過している
現在地に移転する前は、前方道路の東京臨海新交通臨海線に沿った場所にあった。
以下引用
 横須賀線汐留換気所(東京起点2k850m)は、同東京・品川間の東京トンネルと呼ばれる区間を構成する汐留トンネル(837.7m)と浜松町トンネル(1185.0m)の境界部に設置されている。軌道階はおよそG.L-30m(R.L)であり、地下部は軌道階を含め5層のRC函体となっている。また上屋(塔家)はRC構造地上4階建てとなっている。
 
 本換気所は、軌道階と地上を風洞を介して結び、塔家内に収められた換気装置により軌道内の換気を行っている。また地上と軌道階を結ぶ保守用通路、避難通路としての機能を持つ
引用終わり
現移転先に新規な換気所を構築。移転元の風洞と移転先の風洞を接続。移転元の上部塔家を撤去する工事が行われている。
 この場所には、電力洞道が新幹線側から浜松町交流変電所(旧浜松町FC)に繋がっており、また地下二階で近接する新橋変電所ともつながっており、工事を行う際は、電力洞道に影響を及ぼさないよう変位を計測しながら慎重に行い6㎜の変位で留まったそうである。
 
 この電力洞道なかなかの難物で、東京臨海新交通臨海線及び都営大江戸線の工事の際も工事に注意が払われた。なにしろ154kV3回線、66kV、22kV多数回線が通っており支障を起こせない。
 またこの電力洞道を構築する際に、この該当地点が東京都指定旧跡「江川氏調練場跡」に該当していることから文化財保護条例で遺跡発掘調査が行われている。しかしながら明治時代以降の攪乱が多く、遺跡らしいものは発見できなかった。1993年7月実施
 
 新換気所の上屋(塔家)は地上4F地下2Fで地下の部分に避難経路と風洞が設備されている。
あの大きな上屋は、ほとんどがファンと風洞・消音機で成り立っており通常時1m/s以上火災時2m/s以上の風速を出すトンネル部115,200m3/h×4台(給気・排気)階段室60,000m3/hの圧気送風機が設置され、避難路に煙が入らないように換気をおこなう仕組みである。
東京トンネルの換気は
東京駅          下り線給気
東京駅南部換気所 下り線排気給気上り線排気
新橋排気所      下り線排気上り線給気
新橋駅換気所         下り線給気上り線排気
汐留換気所      下り線排気給気上り線給気排気
芝浦換気所      下り線排気給気上り線給気排気 
田町排煙所      下り上り排気(非常時排気作動)
品川換気所      上り吸気
となっており
 汐留、芝浦、田町には階段室給気送風機が設備されて、火災時には、この3か所から避難することができる。
 

参考文献

港区文化財調査報告集第2集港区教育委員会発行:新橋停車場構内遺跡電力洞道地点の発掘調査
港区文化財調査集第2集;1994,pp.14-24

磯島雅彦ら:横須賀線汐留換気所移転工事報告
東工技報;2004,Vol.17,No.4,pp.196-207

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