2013年12月2日

2.  JR東日本 戸田開閉所とその周辺

JR東日本 戸田開閉所
 
 
 
 
武蔵境変電所から出た66kV架空送電線は、はるばる大泉付近を通過し荒川を渡る。

途中 武蔵境・蕨(戸田)線は94番鉄塔で地下に潜る




 
戸田線1号

戸田線2号
地中ケーブルが収納されている人孔(JRの人孔としては珍しい形)94番鉄塔前

戸田開閉所は戸田駅に隣接している




JR東日本 戸田開閉所
戸田開閉所は高架下にあり、その規模から考えてGIS化されている。


付近の地面には、地中ケーブルが埋没されている印がある。
「ネコ入れるな」の表示があるが変電所での停電事故が起こったため表示がされるようになった。
詳細は、1996年 新鶴見交流変電所22kV母線事故(猫による地絡事故、列車影響:運休68本、遅延231本)から表示されるようになった。
同様な表示は、上野交流変電所にも見られる。
 JRタイプは珍しい


そして開閉所の裏側には、地中ケーブルの引き出し口がある。
ここで武蔵境・戸田線は武蔵境・蕨線に代わる。
 (注意してみて頂きたい金町1号2号の表示がある)
CVケーブル6万ボルトの標柱
 一般的なJRの人孔
戸田開閉所間の地中線部分の掘削は、推進管路(泥水式アルティミット工法)と懸垂式配管工法で推進管路Φ1,000mm 単心ケーブル66kV 1,200㎟を9本を通すΦ150mmFRP製管路を配置した懸垂式管路で掘削されている。
 
 
  武蔵境・蕨線は100番鉄塔で地上にでる。

蕨線2号
 
 ケーブル埋没印が道路にある。
ケーブル立ち上がり

 
 戸田駅新宿方面端にある開閉所へのケーブル引き入れ口の表示



現在、武蔵境から送出する戸田方面の送電線66kVは、埼京線ができる前は、直接 蕨交流変電所に送られていた。これは昔からの経路であって蕨からは先は、金町変電所、小岩変電所への送電経路が昔の地図には載っている。
引用 「表の家」 松戸の古絵葉書常磐線上野・松戸間電車開通記念の古絵葉書
http://omotenouchi.jp/CCP156.htm
 


蕨から金町経て小岩までの送電線は、1972年船橋闘争と言われる国労との国鉄の闘争事件の発端になった。この時 蕨からの送電線が老朽化のため切断し信号系の電源が落ち事故が起こった。
 蕨⇔金町間の送電線は老朽化のためか撤去されており、その面影は見ることができない。
電子国土1979~83年の空中写真には蕨変電所左に鉄塔の影が有るhttp://portal.cyberjapan.jp/site/mapuse4/index.html#zoom=18&lat=35.82161&lon=139.70046&layers=BTTTFTF

また金町変電所は、以前は広大な土地であったが、現在はGIS化された小さい変電所になっている。
電子国土1979~83年および2007最新の空中写真参照
http://portal.cyberjapan.jp/site/mapuse4/index.html#zoom=18&lat=35.77002&lon=139.86626&layers=BTTTFTFFF

金町⇔小岩間は貨物線の上を門型鉄塔で現在でも66kVで送電している。
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武蔵境⇔蕨間の66kV送電線は、埼京線が開業した際に戸田駅周辺で地下化され地中ケーブル(CVケーブル)で戸田駅を通過していた。そして戸田駅には重要な施設「戸田開閉所」が設けられた。戸田開閉所は高架下にあり、その規模から考えてGIS化されている。地中化されたケーブルは開閉所に引き込まれ、、表示上では蕨方面、そして金町方面に振り分けられ、高架上では与野に振り分けられているように表示されている。埼京線の戸田変電所には開閉所からの連絡線で接続されている。現実的には蕨・金町間の送電線は撤去されているので標識だけの存在である。では金町までの送電線は、現在どのような経路になっているかを調べると、66kVCVケーブルは、埼京線沿線の新宿方面右側のダクトに敷設されている。「このダクトには6万ボルトの送電線が云々」と駅の側溝でよく見かける。(6万と書いてあるが実際は66kVであるが、昔は1割くらい電力輸送の途中で電圧降下していたので6万であるとの話もあった)これはダクトのところどころに戸田⇔金町の標識が見えるから判明したことである。戸田駅から順に戸田公園、浮間船渡、北赤羽、赤羽と延びている。戸田開閉所からの金町線は、赤羽駅をダクトで通過し埼京線が東北線、高崎線から分かれるところでダクトから外れ地中に下りている。戸田開閉所からの66kVは、赤羽方面の赤羽変電所には接続されていない。与野方面の66kVCVケーブル(2条)は、戸田開閉所からは標識を戸(開)⇔与野と替え新宿方面右側のダクトに敷設されている。

追記
戸田開閉所は、武蔵境方面、戸田変電所方面、金町方面、蕨方面、大宮方面に各2回線出ている。合計10本の三相送電ケーブルがGISに繋がっている。大宮線1,2号には4,000kVA の分路リアクトルが設置されている。現在 JR東日本では、赤羽開閉所の設置が検討されている。赤羽駅を通過する戸田金町線(宮原・武蔵境電源系)は、赤羽駅を通過している蕨・王子・上野線(鳩ヶ谷電源系)と接続されていない。(戸田・蕨間には送電線の経路があるが送電容量が限られている)これを接続することにより多重保護ができる可能性がある。設置場所は、現赤羽変電所と埼京線に挟まれた土地(現駐車場奥が有望であろう。
 
 
埼京線 赤羽駅 新宿寄りホーム端にある戸(開)⇔金町の表示
                    
埼京線が高崎線・東北線と分離する部分でダクトから離れ地中に潜る。
右の金属ダクトはATOS関係の通信線が収納されている。

 
戸⇔金町も文字が見える。 ケーブルは脇にある通信機器室の床下を通り
京浜東北線の上野方面左に地中化されている。


  


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