2025年5月14日

1487. 九州巡検19 JR九州 日豊本線 南宮崎変電所(休止中)の確認 本当にM座供給なの?

 南宮崎変電所

 

  名前は南宮崎変電所だが場所が清武駅、さらにデッドセクション部が約2㎞先の加納駅付近にあるという訪問に手間が掛かる変電所。

 以前にGoogle Street Viewで確認して、文献より記事を起こしてあるので、その確認作業を行なった。日豊本線は列車数が少なく手間が掛かった場所であった。

 
 M座供給は文献に書かれていた。M座は主座なので三相側が必須と思えるのだが単相(二相)でM座供給なの?との疑問もある。これはJR九州の折尾変電所でM座とT座個別の変圧器を見たためと北仙台変電所の記事で単相変圧器の組み合わせでスコット結線変圧器の運用がされた際にM座三相利用だったから



右 スコット結線変圧器 主座=M座は一次側が三相 左はT座用変圧器

主座用変圧器の一次側は三相になっている

2台の変圧器でスコット結線変圧器を構成


受電:南宮崎青島線66㎸ 1回線から分岐 R,T相だけ
   上位変電所は南宮崎変電所220kV受電66kV 降圧
赤丸がJR九州の南宮崎変電所




66kV受電44kV降圧部分

南宮崎青島線66㎸ 1回線から分岐 R,T相だけ

拡大 確かに二相分だけ取り出し


線路脇の断路器で一端受ける 錆が目立つ

線路上を通過66kV1回線

線路脇を通過 66kV、6.6kV、20kV、PW各電線


南宮崎変電所 受電点 避雷器を経由、断路器は開路 もちろん隣の遮断器(VCB)は

拡大

遮断器内表示「切」で動作回数474回

遮断器からのR,T相が引き上げられる
AT受電設備の上を通過66kV R,T相 左2回線 右2回線は変圧器からの戻り回線 TF,AF


受電66kVは一端南宮崎変電所のAT受電設備上を通過する 左側R,T相

66kV降圧44kV 変圧器だけ別置き

奥のブッシングが66kV R,T相 手前が44kV 降圧後のAF,TF 変圧器は601T

手前からAF,TF そしてT,R相の配線が引留め
その下に台座があるが、これは昔は三相のM座変圧器が置かれていた跡

三相のM座変圧器が2018年までは置かれてたいたことが判る。
M座はアレスタが繋がっている Google Street Viewで

2018年以降 交換されたようだ。

変圧器銘板 U、WがR、T相 二次側表示 u,ou表示はM座で確定

折尾変圧器の移動式スコット結線変圧器のM座変圧器の表示
o,oUと表示 一次側はU,W,M表示

折尾の主座(M座)変圧器と一次、二次側表示が一致していることでM座であることは決定!


M座変圧器からの戻り配線 手前TF、奥AFがATき電設備に戻る 電柱右部分


ATき電設備

都城方からAF(ATき電線)とTFが引き下ろされる

線路側から俯瞰
緑 AF(ATき電線) 青 TF(トロリ線から引出)コンクリ建屋内のAT(単巻変圧器)に繋がる
両側に避雷器 各AF,ATき電線は3分割される(都城方、AT方、断路器方)赤は66kV降圧44kVのM座き電のAF,TF間の電圧を測定するVT(電圧計・601VT)

上記画像の駅側から都城方 AF側のCR装置(共振抑制装置)の一部が見える

上記画像の駅側から 都城方AF側のCR装置(共振抑制装置)の一部が見える

奥に断路器が見えるがこれが413LでM座側き電を行なう最終断路器 現在は開路
 中央 電柱脇にCT(601CT)がある。予備用M座変圧器稼働時TF側に流れ電流を測定 横にVT(601VT)予備用M座変圧器稼働のAFとTF間の電圧を測定。左に都城方のCR装置の一部が見えている。
 
AF,TF間の電圧を測定するVT(601VT)とTFに流れる電圧を測定するCT(601CT)
右側の断路器に繋がる。CTの頭頂部奥の端子が変圧器側、手前の端子が負荷側


411断路器 開路 AF側は直接上部の配線が繋がり、TF側はCTの負荷側の配線が繋がる
奥は、AT(単巻変圧器) 断路器の奥側はATにつながっている。都城方最終ATとして機能

別方向から俯瞰CTの頭頂部 変圧器側と負荷側があるのが判る


逆方向から


右電柱 日向市方 引出部 下にOT(所内変圧器)があるが日向方電源で動かしている
青丸部分が断路器 日向市方と予備変圧器M座方を繋げる 現在開路


411L断路器部拡大 断路器は開路 OTは日向方TFから受電中

現在 南宮崎変電所は、都城方最終ATが機能しており、日向市変電所方とは繋がっていない。つまり き電区分所として機能している。
 
日向市方 AF,TFき電線引出 GP装置の上に避雷器(AF,TF)がある


駅側から見る 日向市方に引き出されるATき電線(AF)とTF


日向市方に引き出されるATき電線(AF)とTF 駅構内を通過
まだこの部分の架線は、都城方き電


約2㎞先にデッドセクションがある。現在は日向市変電所と都城変電所と突合せとなっている
途中日向方に川南き電区分所があるが延長き電中となっている。


TFき電線が日向市変電所方に繋がる ATき電線(AF)は通過

TFき電線が日向市変電所方に繋がる ATき電線(AF)は通過
各き電線には過電流表示器がかましてある。

過電流表示器
線路に流れる過電流及び短絡電流を検出して表示し、一定時間経過後、自動的に復帰する機能をもつ過電流表示器です。

赤が過電流検知して表示中の状態

単相でも三相でも使用可能





川南き電区分所のGoogle Street View画像 遮断器の両側の断路器が投入状態
延長き電 南宮崎変電所で突合せ 
2013年からの過去画像が見られるがすべて両断路器は投入状態
ここを延長き電しないと、ここから南宮崎変電所のデッドセクションまで無電区間となる


 この南宮崎変電所 遮断器も66kV受電用1基で後は全て断路器対応。負荷断路器も無い本当に予備用の変電所だと感じた。また延長き電もしていない。都城と日向の突合せで日向市方の最終ATは南宮崎駅構内のATが対応している。
 
 距離では日向市変電所から川西き電区分所まで約30㎞、南宮崎変電所(き電区分所として機能)まで約50㎞さら都城変電所まで50㎞となっているので川西き電区分所を廃止して、南宮崎変電所をき電区分所化してもおかしくは無いがACVRを全て撤去して、高鍋駅構内に架線電圧維持のためのSVCが設置してあるのみなので、やはり電圧降下が問題になるのだろう。今更費用を掛け日豊本線のき電設備を改良しても対費用効果の点で利点が見いだせない。

南宮崎変電所 単結線図 推定



































































































































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