立山黒部貫光導入電気バス
てっきり大町ルートと同じパンタグラフ式充電方式の電気バスだと思っていたら、中国BYD社の汎用バスの外観と同じバスであった。内部の仕様は多分変えてるだろうが汎用品の電気バスを導入することで導入コストが安く抑えられている。
大型電気(EV)バス K8 2.0 K8 | 製品・サービスビーワイディージャパン株式会社 - BYDから引用
ニチコンの35kW急速充電器が使われている |
関電トロリーバスの詳細
アルペンルート 立山電気バス
扇沢と比較してトンネル内の運行が多いので、大型のパンタグラフ式の充電方法が使えなかったためと、汎用のCHAdeMO 35kW充電器で急速充電で走行が可能。
扇沢に新しく変電所(以前は変電塔だった)が出来たのは関電トンネル電気バスが約16分の超急速充電を行なうためもあったと考える。
車体後部に重いリン酸鉄リチウムイオン電池を積載されているためダブルタイヤ仕様 |
BYD
発売は、2022年5月10日
バッテリー仕様 リン酸鉄リチウムイオン電池 314kWh 満充電で240㎞走行
最大登坂勾配15%
‰表示ではないので水平距離で100メートル進むと、垂直方向に15メートル上がる。約8.5度
モーター 定格出力 150(75×2) kW 最大出力200(100×2) kW
充電 CHAdeMOのみ 90kWの設備で≤3.5h 急速充電
但し アルペンルートの特殊電源事情で35kWの急速充電器使用 ニチコン製で一昼夜充電
関電・電気バスは
バッテリー仕様 チタン酸リチウムイオン電池 52.8kWh 満充電で30㎞走行
モーター 定格出力 230kW
充電 188kWの設備で18分 超急速充電 パンタグラフとCHAdeMO併用
関電バス |
関電バスのモニターはアナログ表示 |
以下 BYD K8 2.0仕様
立山トンネル 電気バス紹介パンフ 立山黒部貫光 どこにもBYD社製とは書いてない
合計8台導入 |
K8と同じ 顔 ナンバープレートの下は白ナンバーの公道走行用のプレートが表れる |
iPhoneの×0.5でも全体の横面が撮れないので分割撮影 |
iPhoneの×0.5でも全体の横面が撮れないので分割撮影 |
後ろ側も同じ顔 バス後部にCHAdeMOの充電ケーブル接続口がある |
3台分 |
この日は全4台で運行 |
運転席コンソール デジタル仕様 左車内モニターは特別仕様で後付け |
ハンドルに唯一「BYD」の文字 車体にはBYDの文字は見えださない |
標準仕様そのままなので降車ボタンがある。その下にはUSB充電口 |
電源周り
大観峰、室堂の乗降場には急速充電器が見当たらない。また室堂の乗降場となりのピットにも見当たらない
室堂のピット |
立山トンネル 概略 1ヶ所で8台分の急速充電器を置けるスペースが無いので 4台が室堂、4台が大観峰の裏のスペースに充電器が設置されていると思う |
立山トンネル 出入口 この上に変電所がある |
新しく追加された充電用トリプレックスケーブル 三相200V? 上部のケーブルは大観峰から送られて来る6.6kVケーブル |
新しく追加された充電用トリプレックスケーブルは、トンネル上部を経由して駅方面へ |
新しく追加された充電用トリプレックスケーブルは、乗降場裏のピットに送られている CHAdeMOの充電器はピットにあるのだろう 使われているニチコンの35kW CHAdeMOを上げる CHAdeMO 1.01認定取得 省スペース型25kW・35kW出力 EV・PHV用急速充電器を開発【ニチコン】 入力 35kW出力機 三相AC200Vこれが4台 最大1台247A×4=約1,000A 三相200Vケーブルの太さから最大電流では充電しないだろう 三相200Vで1,000Aだと6.6kVで約30A 以前の840kVAの整流用変圧器 6.6kVで約73Aが必要だったので電力量は半分になる。 |
昔のトロリーバスは雷殿に変電所が置かれていて6.6kVケーブルが引き込まれていたが、今回のBYD充電用電源の変電所をそこに置くと往復での電圧降下も考えられるので、大観峰駅構内に置かれていることが推定できる。
大観峰2Fのこの機械室が怪しい 昔は食堂があった。ロープウエイの機械室は1Fにある |
大観峰の6.6kV受電点 変化はない |
関電トンネルバスが重厚壮大な作りに対してBYD社製は軽快簡潔な感がぬぐえない。やはり電気バスは中国製が一番発達している。立山トンネル電気バスは、改良を加えれば無人運転可能なバスになる将来性を担保している。
使用電力量が減ったので送電設備の改良は行われていない