常磐線交流電化(岩沼まで)と変電所群
1936年(S11年)日暮里⇔松戸間直流電化
1949年(S24年)松戸⇔取手間直流電化
1961年(S36年)取手⇔勝田間直流・交流電化 藤代駅松戸寄りに交直デッドセクション
1962年(S37年)勝田⇔高萩間交流電化
1963年(S38年)高萩⇔草野間交流電化
1967年(S42年)草野⇔岩沼間交流電化 東北本線と繋がる
当初 我孫子以降は、藤代、友部、日立、植田に変電所(間隔約40~55Km )を設け、土浦(SSP)・神立(SP)・羽鳥(SSP)・水戸(SSP)・佐和(SP)・大甕(SSP)・川尻(SSP)(現在の十王)・南中郷(SP)・大津港(SSP)・湯本(SSP)に補助き電区分所(SSP)もしくは、き電区分所(SP)を置く予定であった。
その後日立・東海・勝田には、大工場群があったため常磐線を強化するため約30Km間隔で変電所が設けられた経緯がある。
そして最終的に設置されたのは、藤代、友部、東海、高萩、泉に変電所(間隔約30Km但し藤代・友部間は約53km)を設け、土浦(SSP)・神立(SP)・羽鳥(SSP)・水戸(SP)・日立(SP)・大津港(SP)・平(SSP)に補助き電区分所(SSP)もしくは、き電区分所(SP)が置かれていた。
そして岩沼まで延長され東北本線と繋がり木戸、原ノ町、亘野に変電所(間隔約30Km)を設け、平(SP)、四ツ倉(SSP)、末続(SSP)、金山(SSP)、夜ノ森(SSP)、双葉(SP)、桃内(SSP)、小高(SSP)、日立木(SSP)、新地(SP)、山下(SSP)に補助き電区分所(SSP)もしくは、き電区分所(SP)が設けられた。これらの補助き電区分所(SSP)は、上下タイき電が行える構造を有していた。
東海周辺から日立、平以北は、大工場群があったため66kVの送電網が常磐線沿線に沿って敷設されていたので比較的容易に変電所は設けることができた。
茨城県南部は東京電力の送電線網がその当時まだ発達しておらず、かろうじて友部近郊の送電線からの受電が可能な状況であった。また藤代近辺には、東電送電網がなかった。
金町変電所から小金井・我孫子変電所までは66kVの自営送電線が敷設されていたので、我孫子からの自営送電線延伸で藤代の電源に対応した。また藤代・友部間は50Km以上間が空いているため友部変電所は、藤代変電所交流部脱落時に対応できるよう変圧器の台数を増やし強化された。
金町変電所は、その後設備を縮小。我孫子・藤代は、東電送電網からの受電となった。近年土浦 の電留線が整備され、車両の洗浄設備やパンタの点検装置が置かれるようになり、電車基地化している。そのため土浦に変電所を新設した。その結果 羽鳥・神立の補助き電区分所が廃止され、石岡にき電区分所が設置された。
また直流電化部分では、藤代変電所に大容量の変成設備を置けないので、最低限の変成設備を設けた。そのため藤代脱落時には、我孫子からの片送りとなっていた。その後取手まで直流区間の電車本数が増大するにつれて、取手にき電区分所を新設。電圧降下に備えたが、つくば科学万博開催時に取手にあったき電区分所が、変電所に昇格した。
常磐線電化ついて避けて通れない事案「漏洩電流による地磁気じょう乱については、別項で改めて書き下ろす。またデッドセクションの交流側に設けられた直流遊流阻止装置についても別項で改めて書き下ろす。
常磐線 き電関係路線順 基点日暮里
41. JR東日本 日暮里変電所(直流)とその周辺
130. JR東日本 南千住変電所(直流)
132. JR東日本 北千住変電所(直流)
135. JR東日本 金町変電所(直流)
136. JR東日本 松戸変電所(直流)
137. JR東日本 北小金井変電所(直流)
62. JR東日本 柏変電所(直流)←柏き電区分所SPからの昇格
138. JR東日本 我孫子変電所(直流)
63. JR東日本 取手変電所(直流))←取手き電区分所SPからの昇格
139. JR東日本 藤代変電所(交流・BTき電、直流)
140. JR東日本 牛久き電区分所(交流・BTき電)
491. JR東日本 土浦補助き電区分所(BTき電・交流)
492. JR東日本 土浦変電所(BTき電・交流)
493. JR東日本 石岡き電区分所(BTき電・交流)
494. JR東日本 友部変電所(BTき電・交流)
498. JR東日本 内原補助き電区分所(BTき電・交流)常磐線と内原電留線と設備訓練センター(模擬デッドセクション有り)
499. JR東日本 水戸き電区分所(BTき電・交流)常磐線
500. JR東日本 勝田補助き電区分所(BTき電・交流)常磐線
501. JR東日本 東海変電所(BTき電・交流)常磐線
502. JR東日本 日立き電区分所(BTき電・交流)常磐線
503. JR東日本 高萩変電所(BTき電・交流)常磐線
629. JR東日本 大津港き電区分所 常磐線(BTき電)
628. JR東日本 泉変電所 常磐線(BTき電)
627. JR東日本 平き電区分所 常磐線(BTき電)
626. JR東日本 四ツ倉補助き電区分所 常磐線(BTき電)
625. JR東日本 末続補助き電区分所 常磐線(BTき電)
624. JR東日本 木戸変電所 常磐線(BTき電)
623. JR東日本 金山補助き電区分所と冨岡・竜田駅 常磐線(BTき電)
JR東日本 夜ノ森補助き電区分所は、高線量のためパス
JR東日本 双葉き電区分所は、高線量のためパス
630. JR東日本 桃内補助き電区分所(休止中)と浪江駅 常磐線(BTき電)
633. JR東日本 小高補助き電区分所(休止中) 常磐線(BTき電)
632. JR東日本 原ノ町変電所 常磐線(BTき電)
634. JR東日本 日立木補助き電区分所(休止中) 常磐線(BTき電)
635. JR東日本 新地き電区分所 常磐線(BTき電)
636. JR東日本 山下DS 常磐線(BTき電)
637. JR東日本 亘理変電所 常磐線 (BTき電) 常磐線最後の変電所
638. JR東日本 岩沼き電区分所 東北本線・常磐線 (BTき電)
参考文献
日立評論1963年8月号:常磐線交流変電所群の集中遠方制御 pdf注意
日立評論1969年3月号:搬送式集中遠方監視制御装置 pdf 注意
呉 文雄:常磐線上野ー平間電化について;交通技術;Vol.14,No.2,1959,pp.2~5
呉 文雄:常磐線上野ー平間電化工事について;電気鉄道;Vol.13,No.5,1959、pp.4564~4567
開業60周年記念 国鉄・JR東海 東海道新幹線 BT電化からAT電化最終形態までの変電所、き電区分所、補助き電区分所の変遷
1430. 国鉄・JR東海 東海道新幹線 BT電化からAT電化最終形態までの変電所、き電区分所、補助き電区分所の変遷(開業60周年記念)
前振り 昨年から取り掛かっていたが、とうとう60周年に間に合わなかった。変電所、き電区分所、補助き電区分所の変遷はリストになっていたが、どうしてこの位置にあり、どのような理由で変電設備が成り立っているかの理由を調査し始めたら奥が深く泥沼に入ってしまった。 ...
人気の投稿
-
自由研究 Deepな 黒磯駅 交直切替 老生常譚 デッドセクション異聞 キーワード 黒磯駅 デッドセクション 交直 切替 切換 変電所 断路器 車上 地上 JR日本 仙台支社発表 2017/7/7 黒磯⇔白河間に気動車および交直両用E531系の投入 J...
-
黒磯変電所 小山⇔黒磯間のJR送電線に繋がる変電所 追記 JR日本 仙台支社発表 2017/7/7 黒磯⇔白河間に気動車および交直両用E531系の投入 JR東日本 仙台支社 10月ダイヤ改正 発表 pdf注意 追記 542. JR東日本 黒磯駅 交直地...
-
変電所 き電区分所 補助き電区分所 グーグル マイマップリンク 上記 グーグルマイマップ(リンク)について ベースは、富士川以北 北海道までの電鉄系 変電所 位置(き電区分所・補助き電区分所・変圧ポスト・タイポスト・区分開閉等を含む)に新幹線の...
-
玉川学園変電所 受電系統変更確認 過去記事 418. 小田急電鉄 小田原線 玉川学園変電所(直流) 以前は、小田急新百合ヶ丘変電所、大野変電所からの双方向受電が可能な設備だったが、大野変電所からの連絡送電線22kV 1回線に受電変更になった。...
-
KDDI矢口アクセスポイント たまには通信系の記事もUp 周辺のNTT回線、KKDI回線を基幹回線に繋げる場所 ここはTEPCO系の接続点 となりに矢口変電所がある。また近傍にNTT矢口ビル(下丸子駅そば)がある 受電:6.6kV 2回線受電 別系統のはずが同一配電...
-
JR東日本 架空送電線 経路 一覧(関東地方以北) JR架空送電線網 275㎸,154kV,66kV,33kV,77kV(JR東海) 国鉄時代から自営架空送電線網を持っていた。現存しているJR東日本の架空送電線網の鉄塔位置を地図上にUpした。JR東日本 ...
-
柿生変電所(再訪) 受電変更確認 過去記事 417. 小田急電鉄 小田原線 柿生変電所(直流) 以前は、小田急新百合ヶ丘変電所、大野変電所からの双方向受電が可能な設備だったが、新百合丘変電所からの連絡送電線22kV 1回線に受電変更になった...
-
二子玉川第一変電所 Google Street View 受電:都南線(駒沢変電所~神奈川県の南武変電所)No.18鉄塔引き下ろし66kV 2回線 き電:大井町...
-
3/28付けの福島民報朝刊で2024年7月以降に会津若松-喜多方間の非電化が随時行われるニュースがあった。以下参照 磐越西線・会津若松~喜多方で7月以降に架線撤去の方針 Web 4号車の5号寄り 2024/04/13 11:05記事 当方としては、...