2017年12月25日

693. JR東日本 自由研究 黒磯駅 直流化の行方  クリスマス特別号 

黒磯駅 直流化の行方 

#黒磯駅直流化  #デッドセクション #交直 #切替 

デッドセクションの構築まで1週間を切ったので、別の切り口から黒磯駅直流化をみてみることにする。デッドセクションの構築については、既に老生常譚になるので前投稿を見て頂きたい。また先輩諸氏に委ねたい

プロプロローグ
黒磯変電所
328. JR東日本 黒磯変電所(BTき電・交流・直流) 小山⇔黒磯間のJR送電線に繋がる変電所
このころは、700まで続くとは思っていなかった。

プロローグと本章 
作並駅での交直切替試験から、地上切替における単線および複線の駅構内配線図が明示されており、その基本形から現在の黒磯駅の地上切替の構内配線図が完成
デッドセクション長の決定理由から実際の運用時のセクションの形態
交直切替断路器と交直検出装置の原理
黒磯駅構内の現在の配線図と、そこに き電する交直き電線の系統図
黒磯変電所のき電設備
デッドセクションの位置の推定
将来的な黒磯駅の運用
などなど
576. JR東日本 自由研究 Deepな 黒磯駅 交直切換 老生常譚 デッドセクション 異聞 

エピローグ
12/16 現地調査による実際のデッドセクション位置の確定と記事の修正
目視確認による位置 一部プロローグと記事重複
674. 黒磯駅 構内 新設デッドセクション位置の考察 抜粋と追記(現調を含む)
黒磯 デッドセクション設置位置がほぼ確定されたので、目の付け所が「変電・き電・通信もろもろ」としては黒磯駅構内の直流き電回路を岡目八目で見てみよう。

気づいた点(傍証)
 EH500形電気機関車の乗務員交代が行われていない(但し 4貨物列車を見ただけ)
 新しく乗務員宿舎が建てられている。旧来の貨物乗務員の宿舎はそのまま。
 今まで貨物の通過線であった上り方線路に逆方向の入換標識もしくは入換信号機が取り付けら
れた。引き上げ線に対応する?
 直流機廻し線の車止めの前の線路の枕木が新調されている。
 機廻し線の跨線橋(歩道橋)部分にセクション標識があるがエアーセクションは形成されていな
い。
 7~8番線の高久寄りに車止め(仮設)と線路終端標識
 交直切替断路器の部分に、今までの直流接地回路付断路器をそのまま利用して7~8番線(4~7番線?)の架線へのき電を切り替えるケーブルの敷設
 1~3番線ホームの那須塩原駅方に4両、5両の停止位置標の設置
 2~3番ホームのトロリ線パンタ接触点のトロリ線強化(長時間滞留するときの補機電力によるト
ロリ線温度上昇回避・4~5番線には見られない)
 那須塩原駅方の上下線に構内線とき電区分するエアーセクションを設ける。

傍証からの類推
1. 工事用の架線架台を持った架線作業車の一時的滞泊が7~8番線で行われる
2. 3月までに、機廻し線を整備して貨物を通す
3. 1~3番線を高久方折り返し線として使用できるように高久方からの進入経路を設ける
  もしくは、ECの当座4~5番線着の黒磯駅止まりを、那須塩原駅まで回送し、折り返し黒磯駅
1~3番発にする。黒磯駅・那須塩原駅間は、回送扱いにする。(これで平面交差は、免れる)
また低速で渡り線を通過しなくて済む。DCは、渡り線通過
4. ECの乗務員交代を黒磯駅で新たに始める。
さて今まで、交流運用されていた構内の架線に直流を供給するため、新しくき電線が数えただけで4回路敷設されている。
1. 1~3番線にき電する回線 那須塩原方 跨線橋(歩道橋)部分から高久方 廃止踏切の部分
2. 現在の機廻線上空のき電線
3. 変電所から廃止踏切の上り線側のき電線
4. 現在の4~7番線を一括でき電するき電線

1及び3は、2条のき電線が張られているので構内上下線へのき電 那須塩原方のエアーセクションでき電区分
 高久方はデッドセクションの直流方までを守備範囲とする
2は、貨物の黒磯通過用の専用線(機廻し線)のための き電線
4は、4~7番線を電留線として運用するための き電線
それぞれの き電線から き電分岐線でトロリ線につながる。

最新情報をひろってみると交直セクションは以下のような前処置がなされているようだ
力行可能なデッドセクション
  文献によるとこの部分と同じような通行状況でのデッドセクション割り入れが、青函トンネル手前の青森西の変電所デッドセクションで実施され、力行可能なデッドセクションを割り入れて対応したそうである。この場合の停電時間は、約30分とのこと
以下に文献から構造を示す

力行走行可能な切換対応デッドセクションの開発


力行走行可能な切換対応デッドセクションの開発 JR東日本 三和テッキ
力行走行可能な切換対応デッドセクションの割りいれであるが、最初から構築したものを移設すれば、簡単である。
文献でも以下引用
既設の電車線にデッドセクション(8m)の新設を行うには、少なくとも60分程度のき電停止間合いが必要である。また事前にデッドセクションを新設し、き電線を仮設する施工方法が考えられるが、使用開始前のデッドセクションに力行走行で列車が進入した際に、アークによるセクションインシュレーターの損傷等が懸念される。こら課題を解決し、限られたき電停止間合いで確実な切換を行うためには、力行走行できる電気性能を持ったデッドセクションを事前に新設し、切換当日まで力行走行可能とさせ。切換当日は通常状態のデッドセクションとして使用開始を行うことが可能となるようなデッドセクションを開発することをコンセプトとした。引用終わり
とある。(三和テッキはWebを調べるとデッドセクションのメーカーである)
発想は、面白いが二度手間のような気がする。


まずは、新白河駅から跨線橋


福島方 終端 車止めのコンクリートの下には線路が
黒磯方と繋がったままである。

ホーム建屋改良工事中

インピーダンスボンドで分離 福島方

インピーダンスボンドで分離 黒磯方

黒磯方から見た車止め

奥 EC(交流車) 手前DC(気動車)
ここから黒磯駅構内
すでに吊架線部分に碍子が割り入れ この碍子下にFRPセクション スパン長は、約20m

5~7番線へのき電分岐線が準備されている

機廻し線上にもき電線があり、き電分岐線が準備されている

4番線にも き電分岐線が用意 先ほどの5~7番線と同電位
ということは、電留線としての運用が想定される

機廻し線上のき電線とき電分岐線

1~3番線用のき電分岐線も準備 

1~3番線用き電分岐線


上部のき電線に4~7番線のトロリ線がつながる

ホーム高久方 末端でも同様に4~7番線のトロリ線がき電分岐線とつながる

7~8番線に仮設車止めと線路終端標識が新設
ブスバーに4~7番線につながる き電線がつながる予定


4~7番線につながるき電線がここで断路器からのケーブルと接続される 〇内

奥44番き電線がどうやら4~7番線を担当するようだ



ブスバーとクリートで固定されたき電線

き電線は誘導電圧が交流側から発生するので仮設の接地線が設けられている
44番き電線の取り回し 一番手前

左 交流用碍子と比較して構内44番を保持する碍子は新しい 構内44番き電線は、従来からのき電線を使う
4~7番線 き電用断路器となるための配線準備
断路器 中間部にこのケーブルはつながるはず




那須塩原方 機廻し線の枕木交換

高久方 機廻し線の枕木も交換

1~3番線のき電線がつながる変電所からのき電線 かなりの大電流対応

1~3番線にき電する き電分岐線が用意 裏にあるき電線につながる

11番 下り線側のき電線と12番上り線の那須塩原駅方は、Fixされた
手前 11き電線 上り勾配なので太い 奥12き電線上り線 下り勾配なので細い
これで右2本は、本線き電用
左2本は、構内および電留線用だろう



き電線配線変更


上り方き電線 準備中




トロリ線強化 補機電力での温度上昇回避 3番線側

拡大

パンタ位置に強化トロリ線が配置

1番線側 パンタ 強化トロリ線

1番線側 パンタ 強化トロリ線

1番線側 パンタ 強化トロリ線

乗務員宿舎 新築 個室



下り方 デッドセクション手前まで伸びている構内下り方き電線
本来ならこの位置の地点から、デッドセクションが始まるが、渡り線を生かしたため橋梁上に
セクションが構築されたと考えている




後 3本が構内上下線および4~7番線の電留線化用
前2本 11番下りき電線と12番上りき電線 黒磯駅場外の那須塩原駅方エアーセクションの場外部分をき電

左 太いケーブルと断路器は、1~3番線き電用











一番 左の遮断器を交換

整流用変圧器の交換があるかもしれない
変電所内手前3,000kW級変成設備


機廻し線 車止めの前の枕木交換

車止めを撤去して上り線に繋げるはず

機廻し線にエアーセクション 表示 上り方本線と上り構内線の分離用
上り線側に入換標識もしくは入換信号機新設 奥 高久方
1番線 那須塩原方に車両停止位置標識

2~3番線 那須塩原方に車両停止位置標識

機廻し線強化 枕木交換 那須塩原方
左 1,2,3番線
年末黒磯駅で越年する人用時刻表



もうしばらくは、黒磯駅から遠ざかる

おまけ
デッドセクション 新標識 自動化対応? 上り方


デッドセクション 新標識 自動化対応? 下り方

デッドセクション 新標識 自動化対応? 下り方

1360. 東京地下鉄 銀座線 浅草変電所(仮称)と花川戸機器棟(仮称)運用まじか

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