2018年1月4日

703. JR東海 沼津周波数変換変電所と沼津変電所 新幹線

沼津周波数変換変電所と沼津変電所
正月特集号
 
 
 
 グーグルストリートビュー ただし過去の画像
 

 
 
JR東海 沼津変電所
   昔からあった沼津変電所と新設された沼津周波数変換変電所一体の総称
   東海道新幹線と三島車両所へき電
 
設備解説
 沼津周波数変換変電所
  単相30kV き電 中部電力 154kV受電降圧22kV 最初にできた直接新幹線き電系にき電できる周波数変換変電所 ちなみに二番目は、大井周波数変換変電所
 
 沼津変電所 SVG部
   三相77kVの電圧安定化のため設けられた設備(自営送電線77kV対応)
 
 沼津変電所 三島車両所き電 不等辺スコット結線変圧器設備 予備
   三相77kVを不等辺スコット結線変圧器で降圧 30kVで車両所に単相同一き電
 
 沼津変電所 SVC部 架線電圧の補償用 過去の設備 使用されていない1991年機能停止
   架線電圧電圧降下対策 サイリスタSWによる電圧タップ変圧器切替補償
   サイリスタと高インピーダンス変圧器と高調波抑制用フィルターで構成
 
 沼津変電所 77kV自営送電線受電端
       1.岩淵変電所154kV中部電力受電 降圧77kV送電60Hzを受電 2回線
   2.西相模周波数変換変電所154kV受電50Hz周波数変換して77kV送電60Hzを受電 2回線
 
 沼津変電所 60kV受電 所内変圧器2台スコット結線変圧器の出力の母線
   昔からの変電所機能
 
 沼津変電所 単巻変圧器と切替開閉器で構成 昔からの変電所機能
       いわゆる変電所直下の異位相区分用切替開閉器と60kV降圧30kVき電用単巻変圧器
 
 沼津変電所 スコット結線変圧器の一座を使用 使用されていない
   三島車両所に一座を使用単巻変圧器で降圧30kV単一座で供給
 
 沼津変電所 三島車両所直接き電
   沼津周波数変換変電所の単一相30kVを三島車両所へき電 本線定時停電時にも対応
 
 
 東海道新幹線は、開業当時60Hzの周波数で富士川以北を運行することが決まっていた。東北新幹線計画時には、交流60Hz・50Hz対応車両の開発 実試作車もありで東京都王子付近に60Hz・50Hzの異周波数区分き電所を設け、東海道新幹線は、田端車両センタ。東北新幹線は大井ヤードでの車両の引き上げ出庫が計画されていた。その当時は、半導体による周波数変換技術も大成していなく、新幹線に積載する変圧器の両周波数対応等による軸重量の増加など未知の分野も多く最後まで選択が難航していた。王子異周波切替から東京駅での地上切替まで検討されたが、最終的に60Hz統一ということになった。以前稼動していた浜松町周波数変換変電所は、田端き電を目的として建設された経緯がある。
 
新王子き電区分所の解説
 
幻の東京駅直通及び地上切替
 
富士川以北はTEPCOの50Hz区域になるため新幹線き電用に周波数変換変電所が設置されることになった。
1.西相模周波数変換変電所
 
2. 綱島周波数変換変電所
 
3. 浜松町周波数変換変電所 1977年
 
の3周波数変換変電所が、その任にあたることになった。 
 
 1及び2は、TEPCOの変電所の隣、浜松町は、JR自営川崎火力発電所、新鶴見交流変電所154kVという背景電力としては、強力なバックボーンを持つ基幹変電所を充当している。
 その後、浜松周波数変換変電所は、JR東海の大井車両基地拡充のため、既に沼津周波数変換変電所で実績にあった静止型変換機を念頭に大井へ大井周波数変換変電所(半導体変換)を設けたためJR東日本に返還され、今では東京都心への154kV給電拠点という重責を負っているが、以前の周波数変換変電所時代の契約が後を引き60MVA分は大井周波数変換所に給電している。
 順番から並べると
1~2.西相模周波数変換変電所、綱島周波数変換変電所1962年
3. 浜松町周波数変換変電所1977年
4. 沼津周波数変換変電所2009年
5. 大井周波数変換変電所(浜松町周波数変換変電所代替)2012年
となる。
 1~3までは、50Hzの電動機で60Hzの発電機を回す、回転式周波数変換を使用していたが半導体技術の発展で、静止型変換機が一部使用され、回転式設備更新の際には徐々に入れ替わってきている。
 回転式のオーバーロードに耐えられる構造など捨てがたい部分もあり、また静止型半導体変換機の運転に難しさ(連係運転・プログラムによる発散による停止)、ダイヤ乱れによる負荷の急激な変動への対応などすべてを置き換えることは、行われていない。素子もIGBTや最近のSiCなど色色でてきているが、当面 JR東海は、リニアに注力するので大幅な設備投資は避けられ、また重要な幹線であるので過去の蓄積された技術の運用で対応していくのだろう。
 ただし60Hz系の50Hz区域での運用は、き電系にSCVやSGVが繋がっており一度変調を来たすと、制御は難しくなる。
 現に、新大阪⇔京都間でのき電区分所での事故の数週間後、50Hz地区での60Hzき電系統で運用のミスから停電が発生している。回転式周波数変換機は、その構造上から過負過にも耐えられるのでエネルギーロスを抜きにすれば、使いやすい装置であった。
 
さて開業当時のき電系から順に見てみよう
開業当時
列車密度 2本/h BTき電 上下線別のき電 変電所直下で区分切替を行わない方式
き電系統概要 開業時 周波数変換変電所は、西相模と綱島
 西相模周波数変換所は、鴨宮、熱海、沼津に70(77kV)60Hzを送電していた。

西相模変電所付近系統図
当時起動加速時15MVA/列車を想定。5分おきに運行を見据えた設計。最低電圧20kV、き電電圧25kVとして30MVAの変電所を東京・大阪間 約20km置きに25箇所の設計

各周波数変換変電所は60MVAの設計であり、西相模周波数変換所停止時は、岩淵変電所からの救済給電で熱海まで給電する設計であった。
回転式周波数変換機 人の大きさから比較すると非常に大きく重量がある。約1,000t 
主軸だけで約200t
回転数600rpm
奥から交流発電機、同期電動機、起動用誘導同期電動機 
図6の説明内容と違うが、説明が間違い
起動用誘導電動機は、起動時と停止時に使用するが常時直結
停止時は、発電ブレーキとして使用 起動に数分 停止に約10分
将来の並列運転を加味した設計
 
 
左から3,000kW誘導同期電動機、同期電動機50Hz、交流発電60Hzの順
上図6と比較すると誘導同期電動機の位置がおかしいので説明が間違い
1991年既設電力設備での限界「7-4ダイヤ」を実施.。AT化も実施
 送電線の交換、地中送電ケーブルの太径取替え、浜松町周波数変換変電所の容量不足対応で区分区間を細分化のため、多摩川SP設置、ただしATが土地狭隘のため2台しか置けないので、鶴見川ATPで残り2台を設置(平塚SSはAT化の際にSPとなった)
変電・き電・通信もろもろの範疇である富士川以北を記載

綱島周波数変換変電所および西相模周波数変電所 周波数変換機2台
当初30MVA1台を1992年には
大崎SS、新横浜 60MVA変圧器2台、鴨宮SS 120MVA変圧器1台、熱海SS 60MVA変圧器1台、沼津SS 60MVA変圧器1台、岩淵SS 100MVA変圧器1台、120MVA変圧器1台 SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置 35MVA1台 
SVC=StaticVarCompensator静止型無効電力補償装置、鴨宮SS 35MVA 2台、熱海SS M座に35MVA 1台、沼津SS T座に35MVA 1台
 
 1991年既設電力設備での限界「7-4ダイヤ」を実施。AT化も実施したが、さらなる輸送能力増強のため1992年ひかり1時間8本体制に組み替え「8-3ダイヤ」を実施
「7-4ダイア」+平塚SPを平塚SSに昇格 100MVA変圧器設置。 熱海SSに100MVA変圧器増設、沼津SSに100MVA変圧器増設、岩淵電源を中電井川系154kVから中電駿河系275kV降圧154kVにバンク変更、函南SPにSVC 2台増設上下線
 この変更でも清水地区の電源が弱いことがスピードアップのネックとなっていた。


1996年「8-3ダイヤ」からさらに「1-7-3」となり のぞみ270km/hへスピードアップがされた。そこで更なる増強策が8年をかけて行われた。
綱島周波数変換変電所、西相模周波数変換変電所 回転式周波数変換機3台目増設 浜松町への増設は、JR東日本との協定で60MVAしか供給できないためどうしようもない。き電線、中性線、帰線の太径化、条数の増加が行われている。綱島周波数変換変電所は3号機増設のため受電系をGIS化した。




西相模周波数変換変電所 沼津SSから鴨宮SS 網島周波数変換変電所 平塚SSから大崎SS
地図上の送電線位置と同じ配置
鴨宮・熱海の送電線 耐熱強化、綱島からの地中送電線太径化



浜松周波数変換変電所は既得権としてJR東海が60MVA分の使用権を持つため
その後の大井周波数変換変電所に移転の際は、既得権分の60MVAの分与を受けているが
大井周波数変換変電所は、静止型なのでエネルギー効率は格段に良くなっている

3号機増設時 この時点では、静止型の周波数変換機の導入は見送られている。
理由は、列車負荷の大変動容量変化に実績がない。既存回転機との並列運転に対して技術的蓄積がないとの理由で見送られた。

綱島周波数変換変電所 3号機 右にパイプ母線が出ているのが判る
1~2号機とは外観が違う また母線の引き出し方が違う

2001年綱島に静止型周波数変換機、沼津に自励式静止型無効電力補償装置設置への検討が始まる。

1992年 PWN制御車の導入開始による設備変更の検討を実施(力率=1)
サイリスタ制御 力率=0.8から1に替わることで色々な面で再検討が必要になってきた。

1. 単相直列コンデサ(き電側)
変圧器インピーダンスによる電圧降下補償→平塚変電所(NF側)

2. 三相直列コンデンサ(給電側)
変圧器インピーダンスによる電圧降下補償→一次側に導入

3. SVC=StaticVarCompensator 他励式静止型無効電力補償装置 電圧降下対応(き電側)
変電所またはき電区分所に導入 力率=1となると不要になる。

4. SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置(自励式静止型無効電力補償装置)
給電電圧変動補償用 77kV送電線用変電所に設置主としてJR自営送電網以外の外部電源

5. SUC=StaticUnbaianced PowerCompensator 静止型不平衡電力補償発生装置
回転式周波数変換機の単相負荷の不不平衡電力


6. 静止型周波数変換機の導入

1~5までの新設・増設を行ったが、分数調波振動による電圧動揺が発生。直列コンデサの停止。
周波数変換機の並列運転による振動の発生等、電力系にコンデンサ投入による高調波の発生
周波数特性の変化など短時間単相負荷の急変動とインピーダンスの変化によるインダクタンスとコンデサの特性変動が解析の結果わかった。

6の静止型周波数変換機の綱島および沼津への自励式静止型無効電力補償装置に際しては、いままでの経験とシミュレーションを実施して安定な運転方法を検討している。

綱島の場合
綱島周波数変換変電所における静止型変換機の並列接続運転
SUC=StaticUnbaianced PowerCompensator 静止型不平衡電力補償発生装置
回転式周波数変換機の単相負荷の不平衡電力対応
 30MVA×2での運転(片運転も可能)22kV を77kVまで昇圧して綱島77kV と並列接続
回転式変換機との協調運転を実施。静止型は任意の位相で投入できるので、3台の回転式変換機を協調運転。増加分を静止型が受け持つ等の運転方法を検討している。

沼津の場合
周辺の供給電源が脆弱なため、また西相模周波数変換変電所から約50km離れているため77kV の受電電圧の補償想定して
SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置(自励式静止型無効電力補償装置)を設置
この22kV側がSVG部 いうなれば発振回路で変圧器の出力を上昇させる

沼津77kV母線電圧の補償用 IVT1とIVT2および変圧器TR、フィルターFLで構成
22kV から昇圧77kV 変圧器を経て母線へ

 沼津のSVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置(自励式静止型無効電力補償装置)は、特に電源系の共振と運転時の電力損失が少ないことを目的としている。
既設装置は岩淵変電所に既に設置されている。

実用化 綱島周波数変換変電所  静止型の諸言 2004年
1000tの回転式より起動および設置面積が小さい
 
新幹線 負荷の特徴は以下のようになる。
1. 力行(加速)回生(減速)に伴う瞬間負荷変動が大きい
2. 大容量単相負荷で回生もおこなうためストっと結線変圧器の採用だけでは不平衡を軽減しきれず、大きな逆相電流が流れる。
3. き電開始時に大容量き電用変圧器の励磁突入電流、切替セクション通過時の車上変圧器に励磁突入電流が流れる。

ここに静止型周波数変換機を投入する理由は、起動時間が早い、変換効率が良い、同期投入が可能(回転式は、定常運転にならないと同期投入ができない)、回転部がないので保守が容易

反面 過負荷耐性が無いことが大きなネックとなる。過負荷になる前にリミッターが働き系から解列してしまう。

回転式と静止型の両方の長所を取り入れ運転方法の検討が行われている。

系統は2001年時に検討された内容と変わらず
沼津変電所 SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置(自励式静止型無効電力補償装置) 運開2003年

この図の自励式SVCがSVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置となっている
最初に沼津変電所に導入されたのがSVGで別棟に設置された
SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置は、清水地区の受電系が弱いため、電圧不平衡、電圧低下の要因を排除するため60MVAのSVGを77kV母線に導入した。

2007年 のぞみ 8本/hの運行のため1990~1996年、1998~2004年まで大規模な電源増強対策を実施してきたが、さらに2007~2009年に掛けて、再び増強対策を行うことになった。
列車本数を増やすために、電車線電圧降下、電源電圧変動、送電線容量、変圧器容量、周波数変換機容量をシミュレーションしたところ、電車線電圧が20kVを切る区間があることが判明した。
そのための方策として(*富士川以北のみ地名記載する)
1.周波数変換変電所の新設沼津
2.受電設備改良 1か所
3.電力補償装置の設置(5か所)
4.既設設備の改良(新横浜、鴨宮、根府川SPと1か所)
を行うことになった。
この結果 のぞみ9本/hの運用が可能となった。

周波数変換変電所の新設 やっと本題に入れる
沼津変電所の隣接した土地を購入 あたらに154kVを引き入れ周波数変換変電所を設置

沼津地区は、以前から電源が脆弱な地区であった。また電力の周波数が50Hzの西端であるため、西相模周波数変換変電所から約50km長の送電線で沼津変電所に給電を行っていた。そのためインピーダンスの関係から電車線電圧が降下しやすかった。近隣の154kV50Hzの送電線から引き入れ周波数変換変電所で60Hzに変換。隣の沼津変電所と連係して対応できる対策をとった。
沼津変電所には、既に静止型もSVGが導入されていたので、綱島周波数変換変電所で運転実績ができた静止型周波数変換装置を導入することは、メンテナンスコスト、用地面積、変換効率の面から自明のことであった。この沼津周波数変換変電所の特徴は、154kV50Hzを降圧して静止型変換装置で変換後、単相30kV の新幹線で使用するき電電圧にする日本で初めての設備である。また本線定時停電時には、別回線で三島車両所へ単独き電する機能も持ち合わせている、

その他 富士川以北の改良は、新横浜変電所に3台目の60MVAのき電用変圧器の設置、鴨宮の電力補償装置(SCV)を隣接変電所からの送電時に対応できるようにすること、根府川SPの延長用断路器を負荷断路器に交換することである。

STATCOMは、SVG=StaticVarGenerater静止型無効電力発生装置と同等
岩淵SSからの77kVは、定位「切」
この図では、熱海SSに設置されていたM座 SCVが書かれていない
さてここで問題です。周波数変換機の出力は、60kVでしょうかそれともATを経由しない30kV でしょうか上図では60kVのようです。が読み方によっては22(30)kVのようです。
コンバーター22kV-50Hz コンバーターSW周波数 等価1.5Hz インバーター22kV 60Hzとなっており、多段変圧器の出力は、60kVに昇圧されて最終的に単巻変圧器でき電電圧の30kVに変換されると考えます。

 
沼津SSのM座は、通常は「切」でき電しておらず、周波数変換変電所の出力を岩淵SSのT座と
位相を合わせて大阪方に送出しているようだ。

A系、B系が独立して運転。また車両所だけに単独単相き電が可能
周波数変換変電所 監視制御画面の例
受電は、東海沼津線 22kV母線はX、Y
沼津SSのM座、T座母線につながる。沼津SS CYと読めるがこれはCar Yard 車両所



周波変換所の位置 既設沼津変電所 横

西相模周波数変換変電所との連系は、複雑な制御となるため受電系での制御が要となる
そのため函南のSVCは、現在撤去された。
STATCOMはSVGの別名
沼津のき電電圧と供給電力の関係は、約121MWで、き電電圧が崩壊する。新幹線の負荷は定電圧特性を示し
容量以上の負荷を掛けると、途端にき電電圧の破綻を示すので、鴨宮・沼津間の周波数変換変電所(西相模・沼津)の供給電力を108MW以下に抑えなければならなくなっている。そのため沼津SVGの制御プログラムの改良を行い
現在133MWまでは、安定運転状態が確保できている。しかし連系点の一部が、停止すると全体の調和が崩れ、装置を一端停止して、再度協調運転を行わなければならない。そのためRPCの導入が性急に求められている。
 

SVGとSCVの統合をして制御系を簡素化するためRPCの導入が今後の検討課題となる
RPC=RailwaystaticPowerConditioner電力融通方式電力補償装置
RPCの導入における設備配置
岩淵SSにRPCを設置、沼津SSのSVCを撤去
函南SPのSVCを撤去、熱海SSのM座SVCを撤去RPCに変更
西相模周波数変換変電所の回転形変換機を静止型に変更 SUCを撤去
鴨宮SVCの撤去
 
なるべく系は、簡素化して統御し易いように変更されるであろう。

それでは、現物を見て行こう

まずは
沼津周波数変換変電所
沼津周波数変換変電所 受電端
TEPCO 154kV 架空送電線引き下し部
隣の鉄塔は、77kV JR東海 西相模・沼津線と岩淵・沼津線

154kV 引き下し架台

送電ケーブル 2回線

TEPCO 愛鷹線 駿東変電所⇔駿河変電所(田代幹線と合流)



この鉄塔から沼津周波数変換変電所へ送られている

結界真下

脇の鉄塔の表示 77kV



人孔を追う



この部分で側道に入る

沼津周波数変換変電所 受電側

沼津周波数変換変電所だが沼津変電所

入口 2重の門

奥 沼津周波数変換変電所 右 A系154kV降圧22kV変圧器放熱器



A系154kV降圧22kV変圧器放熱器

A系 コンバーター用放熱器

A系 左 インバーター用放熱器 右 コンバーター用放熱器 沼津SSの東京方で常時運転 大阪方で常時運転

B系 左 154kV降圧22kV変圧器放熱器、コンバーター用放熱器  右 インバーター用放熱器



沼津変電所 SVC部
現在は、使われていない
高インピーダンス変圧器建屋と放熱器

リアクトル建屋 高インピーダンス変圧器建屋に隣接

サイリスタ

 左 サイリスタ室 右 制御室

M座 トロリ線に繋がる

 

遮断器でコンデンサから形成されるフィルターにつながる

左より 遮断器、コンデンサバンク、放電コイル、一番右はリアクトル収納
沼津変電所 SVG部





SVG部 見るべきものがない


インバーター用放熱器1号、2号

インバーター変圧器1号
沼津変電所 77kV受電部
やはりJR東海旅客株式会社はガムテープで隠されている

昔からある沼津変電所の入口
西相模および岩淵の自営77kV 送電線の受電端


奥が西相模、手前が岩淵からの送電

この部分でSVG部と不等辺スコット結線変圧器へつながる
岩淵系は、中電につながるため需要家の電圧変動を抑える必要がある

ブロッキングコイルが載ったコンデンサ型VT、遮断器、断路器と連なる


77kV受電部と母線 右 スコット結線変圧器へ
遮断器群 4台(三相回線4回線分)

所内77kV 母線
77kV母線にEVTがつながる ここから右がスコット結線変圧器へ向かう回路
グーグルアース過去画像 碍子部に緑のシリコンコンパウンドが塗られていない

3相 2回路分がスコット結線変圧器まで伸びる
手前のケーブルヘッドは、基地き電用不等辺スコット結線変圧器?への供給元
 沼津変電所 基地き電用不等辺スコット結線変圧器?
ケーブルヘッドで77kVが立ち上がる
左となりの77kVケーブルヘッドは、SGV部からの配線、遮断器を経由 母線につながる
遮断器を介して右 途中 高配変圧器に分岐 不等辺スコット結線変圧器?につながる 30MVA

所内高配変圧器


一番左 高配変圧器 次不等辺スコット結線変圧器? 30MVA 77kV降圧30kV 単相 基地き電47き電線



緑 単相25kV 白 負き電線 負荷断路器 変圧器の二次側から
この画像では、奥の変圧器は単なる三相→二相変圧器のようだ
ブッシングの使い方が不等辺スコット結線変圧器の使い方ではない
右奥のケーブルヘッ ド77kVはSVG部からの配線 SVGの記名がされている


負荷断路器 緑側が高圧部 白が負き電線


47き電線 NとT(トロリ線)
 
 沼津変電所 77kV降圧25kVスコット結線変圧器
 
2台のスコット結線変圧器がある、100MVAと60MVA 結線図ではM座は常時「切」で運用
 
1台目100MVA

3巻き線式スコット結線変圧器 100MVA 遮音建屋

奥 スコット結線変圧器100MVAの二次側がケーブルヘッドにつながる
その奥 2台目 60MVA

1台目 100MVA スコット結線変圧器のM座T座のトロリ線とATき電線側

2台目 60MVA

2台目 スコット結線変圧器60MVAの二次側 負荷断路器を経てケーブルヘッドへ
スコット結線変圧器の二次側 負荷断路器を経てケーブルヘッドへ


沼津変電所 スコット結線変圧器二次側母線
切替開閉器室とAT収容建屋に母線が引き込まれる 奥の部分

切替開閉器室とAT収容建屋に母線が引き込まれる 
パイプ母線が見える

SVG部と周波数変換変電所からの送電管路

SVG部と周波数変換変電所からの送電管路

奥の部分 負荷断路器および母線 スコット結線変圧器の二次側ケーブルヘッドが立ち上がる
沼津変電所 切替開閉器 AT収納建屋
AT 4台分の放熱器

下り方、トロリ線、ATき電線、SN(中セクション)引き出し部

上り方、トロリ線、ATき電線、SN(中セクション)引き出し部

延長き電、タイき電用各配線

右にき電線が引き出される。
変電所直下のSN部セクション開始標識 新鳥飼事故での対応で表示するようになった
SN(中セクション)がトロリ線に繋がる 上り方 変電所直下

沼津変電所 基地用単相き電設備及び三島車両所への送電

車両所用 き電設備 右端にATがある
グーグルアース過去の画像 碍子部に緑のシリコンコンパウンドが塗られていない

ATの出力線は、パイプ配線で引き回される

最終的に45き電線として基地(三島車両所)へ単相き電する
グーグルアース過去画像 GIS化されていた




一部 スコット結線変圧器の二次側と周波数変換変電所の出力を選択できる

箱型の装置はATの中性点につながるGP装置 奥にAT これは三島車両所用

45き電線 トロリ線と負き電線


47き電線及び45き電線を最終的に切り替えて基地(三島車両所)へ送る部分

 


47き電線及び45き電線を最終的に切り替えて基地(三島車両所)へ送る部分
昼夜問わず常時加圧が定位
 

 

沼津変電所から引き出される45き電線 道路脇 2回線分ある
古いケーブルを撤去せず、新しく引き直したようだ。

沼津変電所から引き出される45き電線 道路脇トラフ


沼津変電所から引き出される45き電線トラフ


沼津変電所から引き出される45き電線トラフ
管路は2回路分敷設

高架下から線路脇に車両所用45き電線が引き入れられる

沼津変電所から引き出される45き電線 線路脇トラフに収納
ケーブルヘッド 送電ケーブル立ち上がり



この部分で架空送電線となる
下の機器は、地絡表示盤

上部ケーブルヘッドとCTをへて架空送電線

三島車両所まで伸びる単相45き電線

三島車両所まで伸びる単相45き電線

単独 ジャミラ型鉄塔


三島車両所まで伸びる単相45き電線 中間部

三島車両所まで伸びる単相45き電線
左 本線 右 電留線

左 LT、その隣Ar

三島車両所の入口で線条変圧器と避雷器につながる

車両所内き電用断路器(接地回路付き)

車両所電留線を区分する断路器と負荷断路器
沼津変電所からの45き電が引き入れられる

き電線の脇に標識

画像加工すると沼津45と読める(沼津変電所の45き電線)


各電留線に左断路器から分岐したき電線がつながる

おまけ
架線柱に表示板 JR東だとセクション有

エアージョイントの標識であった。架線ブラケットにトロリ線摩耗検知器(裏側)

摩耗検知線の引き出し部

摩耗検知線のケーブルが検知器につながる


車両所に近づくと閃絡時の電流をコンデンサを介して逃す保護線が張られている

車両所 入口の交流同相セクション 方向性あり 左から右が順方向、逆方向は速度制限がある

三島駅では、直流からの地絡電流が流れないようDCBDが鉄構についており
閃絡時の交流も検知できるようコンデンサを経由して保護線に繋がる

直流電流阻止装置





参考文献
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新幹線周波数変換変電所およびき電用変電所:日立評論,1964,Vol.46,No.5,pp.120-125 pdf 注意

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1349. JR東日本 どうすれば新幹線は、大宮折り返しができるか(き電系から見た夢想)

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  端的に言えば新与野き電区分所⇔新大宮変電所間のき電を東京方で新与野き電区分所を縁切りすれば良い(ATき電線及びトロリ線・上越新幹線トロリ線き電線)  但し単なる縁切りだと末端にAT(単巻き変圧器)がないので誘導障害、線条電圧の上昇、インピーダンスの上昇があるのでAT(単巻き変...

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