2021年11月23日

1171. 東北・北海道巡検7 JR東日本 奥羽本線のACVR(架線電圧補償装置) 北金岡き電区分所 

 北金岡き電区分所

 御多分に漏れず、AT電化区間のき電区分所間隔は100㎞あるため2019年の東北巡検では通過していた。今回東北・北海道巡検で、そのすべてを廻ることができた。残るは北常盤き電区分所となる。

 

アプローチ:北金岡駅 容易 
き電区分:秋田変電所⇔大館変電所
両方向性タイプ(状態は、突合せ)
仁賀保き電区分所の直線配置が上下2段になり省スペース化されている。またHMCR装置が無い。AT番号は208,209
 計画時のき電系統図 ACVRの記載はない。その後き電区分所(北金岡、北常盤)にACVRの設置が決まり、途中の補助き電区分所(八郎潟、鷹ノ巣、石川)にも将来的にACVRが設置できるよう敷地面積を大きくしていたが、ACVRの補助き電区分所への増設は行われなかったようだ。
 ACVRは、明電舎の独断場で羽越・秋田本線のすべてが明電舎製である。




ACVRの両方向動作(北金岡・北常盤き電区分所にはHMCR装置の設備は無い) 
ACVRには方向性があるので昇圧方向を替える際は断路器で切替を実施する。
ACVRTr端子配列

突合せ状態(普通のき電区分所の状態)一般的なACVRが設備されているき電区分所の構成
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


左から右に昇圧(ACVR作動)

AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


右から左に昇圧(ACVR作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


左から右の延長き電(ACVR不作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある



右から左の延長き電(ACVR不作動)
AFについているVT・電圧計(OT・所内変圧器)は位置が反対側の場合もある


北金岡き電区分所(突合せ状態)
 
今回4か所のき電区分所を巡ったが、温海き電区分所を除き昇圧動作はすべて見られず、単なるき電区分所として機能していた。(温海き電区分所は全屋内式なので断路器の状態が不明)



奥 秋田側き電 手前 大館側き電 それぞれTF,AFがき電区分所内に引き込まれる

秋田側 AT(単巻変圧器)に繋がるAF,TF

上段の断路器 
秋田側 ATとその左OT AT208は秋田泉補助き電区分所からのATの通し番号

反対側から見たAT208とOT(所内変圧器)

OT所内変圧器 温海き電区分所を除く残り3か所のき電区分所のOTはこの形
OTの銘板 所内電源確保200V,100V

ACVRTrとVCB 秋田側から見た構図

ACVRを跨ぐき電線4回路 手前2本が1U,2V
き電電圧補償装置用変圧器 銘板

4か所のACVRTrはすべて明電舎

サイリスタスイッチ側引き出し部
内部で1回路2分割している。この端子板からケーブルでサイリスタスイッチ盤に繋がる

サイリスタスイッチ盤
気中スイッチ空冷(今までは油浸油冷で保守点検に手間が掛った

AVCRTrの出力側電圧測定用VT 44kV仕様 2U,2V間(AF,TF)の電圧測定用

出力側電圧測定用VT 44kV仕様銘板


大館側AT AT209 と断路器群


AT209とその左VT

AT銘板


AT 中点に繋がる放電ギャップ片方は接地されている

接地側

ATに付属するサージ計数器(避雷器側の接地側に繋がる)

AT 中点からのPW保護線がインピーダンスボンド中性点に繋がる

大館方 AF,TF引き出し部



デッドセクションと標識


デッドセクション

トロリ線の引留めは従来方式(楔型ではない)

1360. 東京地下鉄 銀座線 浅草変電所(仮称)と花川戸機器棟(仮称)運用まじか

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