2018年9月12日

829. 鉄道総合技術研究所 超電導き電システム 送電試験実施 現場確認

 鉄道総合技術研究所 超電導き電システム 送電試験実施 現場確認

#超電導、#超電導き電線、#鉄道総研
Webを彷徨していたら以下の記事に遭遇
き電線の電気抵抗ゼロを目指し超電導き電システムの送電試験を実施
-中央本線において電圧降下抑制を確認
JR東 日野変電所から送出されていると豊田車両センター専用き電線を使用し実験を行った


2019/08/06発表 さらに詳細な実験を行った
走行実験+回生電力吸収での収支を測定
<鉄道総合技術研究所>超電導き電システムの電気鉄道(直流1500V)への適用試験を実施しました 8月6日16時発表   鉄道総研発表記事 pdf注意



実験の概要 鉄道総合技術研究所 文献からの引用
今回このA地点からB地点の現地確認を行った

過去記事を探したら
があった。こちらは6mくらいの超電導き電線を使い実車運行試験を行った記事を引用

装置自体は、2017年7月に設置が行われていたようである。
鉄道ファン記事 鉄道総研 新たな超電導ケーブルシステムを開発 リンク

 今回の8月に行われた試験は、長さ408mの超電導き電線を設置して、豊田車両センターに夜間滞泊しているE233系(10両)10編成の補機(空調・照明等)を運転して電流を超電導き電線に流し超電導き電線両端の電圧を測定。通常のき電線の場合9.41Vの電圧差、超電導き電線の場合0.02V以下の電位差を確認したものである。 実試験まで約1年掛かったことになる。

実車の運行は、まだ行われていない。


 電力損失量は、約7kW減少したとのことなのでW=AV 7000W=9.41×X X≒744A 超電導き電線には744Aの電流が流れたことになる。
E233系 10両の補機電流は60A前後なので10編成で約600A 大体計算は、合っている。
408mの通常のき電線の電気抵抗は、V=RIなので 9.41=X×744 X=0.0126Ω/408m =0.030Ω/Km
JR東日本 硬銅より線325m㎡×2条とすると0.026Ω /kmなので大体合っている。
アルミき電線500m㎡×2条とすると0.028Ω/kmとなるので大体合っている。
日野変電所 自営化後のMOF撤去状況
自営化後 MOFは撤去
自営化前 MOFあり

自営化前 東電送電線とつながる

東電 送電線と鉄塔は撤去
    
下り側 インピーダンスボンド中性点に帰線がつながる

上り側 インピーダンスボンド中性点に帰線がつながる

一番左が豊田電車センター専用き電線
真ん中2本 八王子方き電線
変電所直下のエアーセクションが豊田方にあるので
右2本 立川方き電線より1条連絡き電線が豊田方に伸びている

左 豊田専用線 今回の実験で使用 右2本 立川方連絡き電線

中央高速道下を潜る豊田専用線
アルミより線500m㎡×2条
豊田車両センター 入口
日野変電所からの専用線と裏に八王子変電所からの専用線が引き止められている終端鉄構
左 断路器 八王子変電所専用線 右 断路器 日野変電所専用線
真中 断路器と、そのとなりのき電線 豊田車両センター行

左 断路器 八王子変電所専用線 右 断路器 日野変電所専用線
真中 断路器と、そのとなりのき電線 豊田車両センター行
田車両センター 所属の約700両の電車にき電しているバスバー 2箇所の変電所から供給
断路器のブレードが4枚なので3,000Aクラスだろう
今回の実験では、八王子変電所からのき電線を切り離し、日野変電所からのき電線で実験を行っている。

冷凍機と超電導き電線の接続点 直流高速度遮断器が設備された建屋
右下に豊田電車センター専用き電線の引き込み

日野変電所からの豊田車両センター専用線が分岐 奥の建屋に断路器を介して引き込まれる
どうやらアルミき電線が使用されているようだ
中央本線上をクリートで絶縁された送電ケーブルが横切る

断路器

奥 豊田電車センター専用線から分岐しているき電線と断路器

建屋から引き出される超電導き電線

超電導き電線の引き出し口
その下のステンパイプは、超電導き電線接続部からのLiqN2オーバーフローに繋がる


超電導き電線の延伸状況 奥建屋から


スラブ実験軌道の脇を通り

終端のクライオスタットが収納されている建屋に
超電導き電線は引き込まれる

建屋に引き込まれる超電導き電線

終端建屋からき電線が引き出され断路器経由して元の豊田電車区き電線に繋がる

終端部 断路器



元の豊田車両センター専用き電線に繋がる
アルミき電線のようだ

 つまり、豊田車両センターき電線と平行に超電導き電線を投入したことになる。
便宜的に、超電導だと電気抵抗が0に近づくので、電流は超電導き電線を流れたことになる。
厳密に言えば、き電線にも分流しているはずだがネグッテいる。

 今後は、豊田車両センター内の軌道を実際に走らせて試験を行うはずであるが、静的な予備試験は繰り返し行われるであろう。もし超電導き電線がクエンチした場合、急激な圧の上昇でき電線が破裂する可能性も捨てきれない。両端のリード線引き出し部からの圧力減圧は、ケーブル長があるので無理である。

2018年9月7日

828. JR東日本 66kV 境・立川1号線 OFAケーブル交換 作業 

66kV 境・立川1号線 OFAケーブル交換 作業 
 
武蔵境交流変電所からの送電系統図
武蔵境交流変電所から出ている2系統 立川変電所向けのうち1と書いてある系統が部分的に油入りケーブルOFAなのでCVTケーブルに交換している
 2は、すでにCVTケーブルに交換されている。
 
2018年現在 立川変電所から地中ケーブルで日野変電所まで送出され日野変電所は自営化された。
 
以下のブログで述べたように武蔵境から立川方は、2条の地中送電線が送出されている。
 
1号は、途中 技研(鉄道技術総合研究所)とマルス(鉄道情報システム株式会社 中央システムセンター)に分岐されている。66kV系
 
 2号は途中西国分寺変電所へ分岐されさらに技研(鉄道技術総合研究所)とマルス(鉄道情報システム株式会社 中央システムセンター)に分岐されている。66kV系
 
さらに武蔵境交流変電所から国分寺変電所へ2条 22kVが送出されている。
 
 
 
 
 
 
このうち境・立川1号は以下のケーブル構成で66kVを立川変電所まで送っている。
               m㎡はケーブル断面積
区間 亘長11.3km  OFA 80m㎡  4.8km 油浸ケーブル
             CVT 80m㎡  2.2km
             CVT 100m㎡ 4.3km
このOFA4.8km部分をCVTに交換する作業を現在 西国分寺駅 国立方で実施している。
 
ちなみに境立川2号は以下のケーブル構成で66kVを立川変電所まで送っている。
境・西国分寺線2号
区間 亘長6.6km CVT 80m㎡    2.3km
            CVT 100m㎡ 4.3Km
西国・立川線2号 
区間 亘長 5.2km CVT80m㎡ 
 
それでは現場を見てみよう
ケーブル延伸用コロ

OFA敷設部分にCVT延伸用コロ設置

カーブ用コロ

延伸用キャタピラー装置キヤタピラ式ホーリングマシン

黒 蛇腹があるのが1号OFAケーブル(油浸ケーブル)その下がCVT西国立川2号CVT80m㎡

油浸ケーブル 接続点

油浸ケーブル 接続点は、大きなケーシングで囲まれている


中央建屋 OFAケーブル用油槽が納まった建屋 表示はコンピューター線66kV 油槽と表示
この部分に先ほどの接続部ケーシングがある

中央建屋 OFAケーブル用油槽が納まった建屋 
表示はコンピューターセンター1号線 66kVOFケーブル用 給油所と表示



CVT80m㎡ 西国立川2号とOFAがダクトに収納されている
油浸は、放熱性能があるためCVTより細く一体型である


1号線がOFA油浸ケーブル 2号線がCVT80m㎡

ケーブル延伸用先進ロープ

コロが並んでいる

コンピユーターセンタ(マルス)1号線とCVT2号線

ケーブル延伸用キャタピラ装置キヤタピラ式ホーリングマシン

境方の新設CVTと立川方CVTの接続点
OFA1号ケーブルは、まだ残されている

左 境立川線1号と新らしいCVTケーブルに表示
中間 コンピユーターセンター線1号 OFAケーブル
右 西国・立川線2号 CVTケーブル

CVTの接続部なのでトラフが大型

境立川線1号 境方ケーブル末端 CVT100m㎡?

境立川線1号 境方ケーブル末端 CVT100m㎡?
中心 トラフ 新しく境立川線1号のために新設されている 奥 国分寺駅

トラフには高圧注意六万ボルトケーブルの表示

トラフを追うと国分寺駅側に分岐点 このハンドホールでOFA境立川1号線と分離
境・西国分寺線2号も旧経路を経る
 


境立川1号線 OFAケーブル 接続点 OFAケーブル用油槽があるはず


OFAケーブル用 油槽 国分寺駅 西国方


武蔵境~立川 1号線
66kVOFケーブル用 SJ2油槽所と読める
油槽の採番から察するとSJ1油槽所があるはず。西国は採番はSJ3であった

西国にある武蔵境~立川 1号線(コンピユーターセンター1号線)用油槽 ここでは給油所
実は、SJ1油槽所は、もう無い 武蔵境・国分寺間の高架化の際に撤去されてこの区間のOFAはCVTに張替えられている。

立川変電所から西 日野変電所までは、日野変電所 自営化のため立川変電所から地中ケーブルの延伸が完了して運開している。
 
 
 
私見だが、将来 日野変電所から中央線沿いに地中ケーブルを延伸。八王子変電所とつなげて
架空送電線で送られている境・八王子線を廃止する可能性が高い。
現在のOFAケーブル交換も将来にむけての布石かも知れない。
 
 
参考文献引用
「自営電力のあゆみ」(五十年の変遷);2004:東日本旅客鉄道株式会社東京支社電気部給電課
 

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