矢板変電所
東北本線電化当時から東北連絡線に電力供給を行なう重要な役目を果たしていた基幹変電所 矢板変電所が154kV受電を停止、黒磯ー蓮田間の全てのJR直流変電所はTEPCO受電となった。
以下の記事に詳細を書いている。
1386. JR東日本「66kV東北連絡送電線の廃止に向けた電鉄用変電所の切換工事概要について」を読んで
首都圏を除けば154kV受電の直流変電所は残すは岡部変電所だけである。交流の在来線については154kV受電の盛岡変電所、秋田変電所、大館変電所、275kV受電の院内変電所が残るのみである。院内変電所は廃止の方向性が固まっている。
矢板変電所は154kV1回線と66kV1回線の共架鉄塔が見られる場所であり、交直接続点である黒磯変電所に2回線、宇都宮方に1回線を引き出す機能を持っていた。 過去記事は以下を参照
1371. JR東日本 矢板変電所 TEPCO受電は、まだまだまだ先 2024年6月記事
この記事の中で述べていた既にあるMOFを利用の部分と避雷器の置く場所が違っていた。受電部分のケーブルヘッド2回線、VCB(遮断器)2台、断路器2台の構成は合っていた。
以下検証する
受電部
|
全体の構成 右ケーブルヘッドで2回線受電、そして断路器、遮断器(910,920・GCB)へ |
|
右遮断器(GCB)から断路器、所内受電母線からオレンジキャップMOFに繋がるとの予想
しかし実際は、既存オレンジキャップのMOFに繋がらず断路器の裏側にあるケーブルヘッドに繋がっていた。避雷器はポリマ碍子製のものがオレンジキャップMOFの横に断路器で繋がっている。
|
|
全体を見通した画像 右から左に受電された電力が流れる 中心の遮断器とその左断路器、所内受電母線までは合っていた |
|
TEPCO矢板変電所からの66kV2回線のうちのJR矢板線1号 |
|
TEPCO矢板変電所からの66kV2回線のうちのJR矢板線2号 白が△でT、赤が〇でS、黒が□でR |
|
白が△でT、赤が〇でS、黒が□でR |
|
黄色の標識の下にはTEPCOの標識でJR矢板線1番「JR矢板変電所ー矢板変電所」の表示 断路器の接続点がJR東日本とTEPCOの責任分界点 |
|
遮断器(GVB)の動作状況 920から受電「入」 |
旧MOF(VCT)の奥にポリマ碍子製の避雷器が断路器から繋がる てっきり この場所からしてMOFを再利用するもとの考えていた |
ポリマ碍子製避雷器 |
上部の所内受電母線に断路器からの新しい赤銅色の銅線が立ち上がり繋がっている この鉄構から左が所内母線の範疇に入る |
所内受電母線は、左にあるケーブルヘッドに繋がる ケーブルヘッドの裏にある遮断器は旧66kV受電用遮断器で現在は使われてない |
|
遮断器、断路器を経由して所内受電母線で纏められた母線は再度ケーブルヘッドに繋がる
T=黄色 S=青色 R=赤色のJR東日本色に変更 このケーブルヘッドに繋がったケーブルを辿る |
左ケーブルヘッドからオレンジキャップMOF(VCT)に繋がる MOFは取引計量器になるため定期的に交換されるため取り出し易い位置にしたのだろう 旧MOFは変電所のど真ん中にあり交換が大変手間が掛かる |
ケーブルヘッドからMOFに繋がり所内母線で整流用変圧器2台・高配変圧器1台に分配される |
この部分が以前は避雷器があった部分となっていたため避雷器だけ交換するものと思っていたが、実際はケーブルヘッドとMOFが引き回しケーブルで繋がっていた。
一番左の断路器の右に上部から電線が繋がりその隣の断路器、遮断器をへて機器に繋がる
一番左の断路器が開路なのは、ここから遮断器を経て蒲須坂変電所まで送電線が延びていたため。
最後まで宝積寺、蒲須坂変電所に送電していた末端は、まだ送電線が残っている その左側は、黒磯変電所まで2回線送電していた。宝積寺でごたごたしている間に黒磯は早々とTEPCO受電となってしまった。下に遮断器の土台が残っている |
遮断器の碍管が外されて放置されている 623遮断器は、黒磯方の遮断器 残置された遮断器は3台 621、623、627だろう |
![]() |
矢板変電所 単結線図 黒磯まで2回線、蒲須坂変電所方1回線とバイパス線1回線 |
154kV受電上部と66kV送電下部(蒲須坂変電所方)の最終鉄塔 |
断路器と上部配線はまだ残っている 避雷器、遮断器は撤去されてしまった |
154kV受電部は、寂しい状態 |
154kV降圧66kV変圧器と右 中性点リアクトル |
154kV降圧66kV変圧器 絶縁油に微量PCB混入チェックは終わったのだろうか? |
蒲須坂変電所方送電線についていたGPT |
GPT(EVT)接地形計器用変圧器 三相の不均一を検知 |