熊ー軽線 横―熊線(高崎電力區)を歩く
正式名称は熊ノ平ー軽井沢線、横川―熊ノ平線と言う
昭和28~29年(1952~1953) 老朽化した丸山変電所―熊ノ平変電所―矢ヶ崎変電所間を結んでいた11kV地中送電線を廃止し架空送電線として 丸山変電所―熊ノ平変電所―矢ヶ崎変電所間を11kV 1回線で結んでいた。国鉄 専用線。
丸山変電所は、東電(東京電燈)碓氷線から66kV受電を屋外施設で行い11kVへ降圧して供給していた。また矢ヶ崎変電所は、東電 軽井沢変電所から11kVの架空送電線で受電していた。
その後 横軽間の新線建設に伴い66kVに昇圧された。
横軽間 信越本線廃止に伴いその運用を終えた。
66kV昇圧時 受電点は東電 軽磯線No.61鉄塔に変更され丸山変電所はパス、熊ノ平変電所、矢ヶ崎変電所パス、軽井沢変電所の経路に
変更された。
今回 横軽(碓氷線)の調査を行っている過程で、ある程度の調査結果がまとまったのでUpすることにした。
注意
熊の糞が、いたるところにある。その他 野生動物(日本カモシカ、イノシシ)注意 山慣れ(踏み跡、獣道歩き、廃道歩き)していないと無理。急斜面、ザレ道 注意
挫けない心。遭難を考慮した準備(登山計画書を自宅に残しておくこと)体力が必要。
熊ふん 人間の糞に似ている |
日本カモシカ めがね橋付近を縄張りとしている個体 |
時期等
冬枯れ、雪の降る前 軽井沢方面からの飛雪を考慮する必要あり
紅葉時期は、まだ樹木が茂っているので不可。
軽井沢から下っていく方向が吉
25000図の送電線径路は一部現状と違っている。特に熊ノ平ーめがね橋間
資料
25000図 軽井沢
今昔マップ
関東森林管理局 国有林の図面
【群馬森林管理署】西毛
西毛森林計画図8-7 以下リンク
西毛8-7
全般
No.53
個別
No.54
個別
群馬県の県有林のデータは以下のサイトで森林基本図を参照
検索は、安中市
安中市県有林 森林基本図
リンク
このデータがスクロールし見える |
今昔マップから加工 軽井沢駅左下方の変電所が現中電 軽井沢変電所・TEPCO軽井沢開閉所 送電線が矢ヶ崎山を経由して碓氷峠まで伸びる この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。 |
軽井沢から
碓氷峠の送電線鉄塔 軽井沢電力区 軽井沢側は撤去されているが、GoogleのStreet Viewで確認できる。
軽井沢側 Street View
現中電 軽井沢変電所の場所は、もとは東京電燈
軽井沢変電所だった。 その当時の鉄構が現在の中電軽井沢変電所の奥にある。 この項は別稿で述べる。
中電 軽井沢変電所のうしろ TEPCO軽井沢開閉所から66kV送出50Hz
国鉄軽井沢線 1回線(軽井沢変電所へ) 右 奥の鉄塔は軽磯線1号鉄塔 大正時代は、碓氷線の名称である。 碓氷線⇒軽磯線⇒九十九線と名を替えている |
国鉄軽井沢線66kV 50Hzは、この鉄塔で捻転 右鉄塔は、中電77kV 60Hz |
TEPCO 軽磯線の上部を越える 国鉄軽井沢線 66kV 1回線 プリンスホテルスキー場を横断 左の鉄塔は軽磯線2号鉄塔 |
現状 右鉄塔 TEPCO 軽磯線No.2 中心奥 北軽線、北佐久線 ともに66kV 50Hz 左鉄塔 中部電力 小諸軽井沢線(5185)60Hz 77kV 中電軽井沢変電所は60Hz、その後ろにTEPCO軽井沢開閉所50Hz |
碓氷峠 左 奥に 国鉄 熊ー軽線の鉄塔が見える
国鉄軽井沢線と熊ー軽線は、共架されていた |
碓氷峠 奥の鉄塔が国鉄 軽井沢線 TEPCO軽井沢開閉所から プリンスホテルスキー場を横断 |
国鉄軽井沢線と熊ー軽線が共架だった。 2回線鉄塔 奥 軽井沢 手前 碓氷峠 熊ー軽線側は撤去 |
廃止された軽井沢変電所に繋がる 国鉄軽井沢線66kV 1回線 国鉄 熊-軽線もここから送出されていた。 |
碓氷峠
この鉄塔は軽井沢電力区の管轄のようだ |
碓氷峠の象徴的な鉄塔 |
鉄塔に付いてる国有林 林班図は以下の座標上に位置する
森林基本図から加工 碓氷湖から右部分は国有林から外れるので記載がない |
森林基本図の送電線径路を赤で示す。 白抜きは鉄道設備 中央 熊ノ平から右 送電線は、鉄道から離れた場所を通過する |
熊ー軽線(No.19-1)
19号
途中にある電信用コン柱 |
19号 |
18-17号
冬枯れ時 |
18号 |
18号に向かう途中で表示 |
途中 横軽(碓氷線)が見える |
17号 |
次に向かう16号 |
16号 |
15号
電信柱 |
15号 |
13号
12号
今昔マップから加工(原本は国土地理院25000図) 熊ノ平からの横ー熊線66kVは鉄道に沿った位置にあると図示されるが 実際は鉄道より離れた北側に位置する。これは電信線の位置を送電線と誤認している。 この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。 |
国土地理院 空中写真 KT624YZ-C1-28 |
国土地理院 空中写真 KT624YZ-C1-28から加工 緑点が実際の横ー熊線 66kV送電線 赤点は電信線の位置 鉄道上を切り開いて電信線は敷設されていた |
35号
32号
31号
旧線 めがね橋を上から俯瞰 |
29号
29号 |
28号
29号から望む28号 |
28号 |
奥(No.27)に道型が伸びている |
27号
TEPCO軽磯線からの分岐(横-熊線)はNo.61から行われている。
標高561mの地点から上がっている林道 どうやら めがね構築の際の作業道路のようだ 上画像の「26号から樹林帯に入る」を見るとうっすら道型が残っている めがね橋から辿ると簡単に斜面を横断し林道終点まで辿れる。 |
26号以降
Google Mapから加工 赤の点が27号コン柱 送電線のルートが切り開かれている この植林帯は国有林から離れるので国有林 林班図には記載されない。 県有林 森林基本図に径路は出ている ほとんど撤去されていると思われる。 |
TEPCO軽磯線からの分岐(横-熊線)はNo.61から行われている。
軽磯線 No.61鉄塔 2分岐の痕跡 但し建て替えられている 2500図では、もっと碓氷川寄り |
群馬県 森林基本図から加工 丸山変電所へ分岐する送電線がまだ載っている No.62分岐(西中学校裏分岐) 送電線の〇記号は鉄塔もしくはコン柱の建植された場所を示す 今昔マップと比較すると径路変更が行われているようだ。 横-熊線はNo.61から分岐 |
No.62鉄塔から分岐するのは、丸山変電所への66kV送電線 色付け無し |
軽磯線の過去画像(Google Street view)と現在の姿
現在 軽磯線 No.64 稔架 |
頭頂部に64の番号 |
過去 軽磯線 No.64 |
現在の軽磯線 No.63 |
軽磯線 No.63 |
現在の軽磯線 左 No.63 右 No.64 |
現在の軽磯線 No.62 学校裏 |
軽磯線 No.62 昔はこの鉄塔で左に分岐していた? 丸山変電所分岐? |
軽磯線 No.61 建替え済 |
おまけ
第三軌条を支えていた碍子
日本ガイシ製 |
昭和7年製(1932)「松風」国産 京都 |
68‰の箇所 第二隧道 手前が68‰ 全路線でこの箇所のみ
区間としては、約200m(碓氷峠の旧鉄道施設 平田一夫著 1995年発行 自費出版)
参考資料
碓氷峠の旧鉄道施設;平田一夫:自費出版,1975