大沢変電所
受電:東北電力 南津軽変電所154kV降圧33kV 専用線(大沢線)123A
平賀変電所と大沢変電所は、同一系統
南津軽変電所 154kV降圧33kV 大沢線123A 出発点 |
大沢線123A分岐 右123Bへ大沢変電所へ(平賀変電所経由) |
平賀変電所経由 33kV 1回線 奥が平賀変電所 |
変電所 全景 避雷器、MOF、遮断器(VCB)、整流用変圧器33kV降圧1200V |
変電所 全景 右 セコハン 66kV受電6.6kV降圧を流用 33kV受電3.3㎸ |
全体の構成 |
Google MAPの航空写真画像から5台の変圧器があることが判る
① 66kV降圧6.6kV(一般高配用変圧器)の転用で33kV降圧3.3kVが1台(セコハン流用) 地方中小鉄道は、高配を3.3kVで運用しているところがある。大容量6000kVA
② 33kV降圧1200V 整流用変圧器 多分 1100kW相当 シリコン整流器1000kW用
一次側33kVがブッシングで判断、二次側は1200Vと判断した。
③ 3.3kV降圧1200V 整流用変圧器 多分 1650kW相当 シリコン整流器1500kW用
一次側、二次側のブッシングが低圧用である。
平賀変電所に設備されているものと同等の容量、ブッシング形状から判定、但し平賀変電所のものはカバーで覆われている。
④ 3.3kV降圧570V前後×2 多分回転変流機用変圧器 理由は後述 多分使われていない。外部からは、窺い知れない位置に設備。ブッシングが低圧用である。
遮断器(VCB)は最近交換されている |
セコハン 66kV受電6.6kV降圧を流用 33kV受電3.3㎸ |
二次側 3.3kV出力 |
セコハン 66kV受電6.6kV降圧を流用 33kV受電3.3㎸ 銘板 高配と元回転変流器用の電源を共用 |
33kV受電降圧1200V 整流用変圧器 1000kWシリコン整流器用 |
3.3kV降圧1200V 整流用変圧器 1700kVA その後ろにたぶん回転変流器用変圧器 |
66kV降圧6.6kV変圧器と油入り遮断器 廃棄 |
油入り遮断器 2台 廃棄 |
回転変流器が入っていた建屋 300kVA予備機回転変流器750V直列接続2台(予備1台)で1500V確保していた。1992年これを1500kWのシリコン整流器に交換 現在はシリコン整流器 1000kWと1500kWが各1台設備 |
整流器室と大書した看板がかかっている。
調査したところ1992年に300kWの回転変流機2台を1500kWのシリコン整流器に置き変えたとの文献があった。またその時の整流用変圧器の容量は1700kWであった。
回転変流機のDC側電圧上限は約800Vと言われているので回転変流機2台を直列に繋いでDC1500V(当初から大鰐線は1500V運用)を得ていた。
さらに大沢変電所には1000kWのシリコン整流器があることが書かれていたので、合計2500kW(1500+1000)のシリコン整流器が1992年以降大沢変電所には設備されている。
経産省の変電設備表では弘南鉄道には5000kWの変成設備があることになるので、必然的に平賀変電所は合計2500kWの変成設備があることになる。と言うことはシリコン整流器1500kWと水銀整流器1000kWが平賀変電所に設備されていることになる。
回転変流機は、交流 570V前後の電圧を回転変流機に印加して直流を得るので、3.3kV降圧1200Vの整流用変圧器の後に置いてある2台の変圧器は、3.3kV降圧570Vの回転変流機用の変圧器だろう。回転変流機の起動は、低電圧で起動させ極性が決まった時点で最終的な電圧を投入し出力を得るので変圧器は2段構成となっている。
さて回転変流機置き換えのためには、先に設備された33kV降圧1200Vのシリコン整流器用変圧器を生かした状況で交換が必要となる。 この場合、新たにシリコン整流器1500kW用の変圧器(33kV降圧1200V整流用変圧器)の増設が必要となるが、セコハンで導入している66kV降圧6.6kV改め33kV降圧3.3kVの変圧器は、高配用と回転変流機用の3.3kVを兼用していたので容量もある。この高配用変圧器3.3kVの出力を新たに設けた3.3kV降圧1200V変圧器で降圧すれば事足りると考えた。
右からき電線 奥 手前分離 電車線区分標の横にセクションインシュレータ この部分でき電区分 奥側き電線は2条一括 大鰐方と中央弘前方でき電区分 |
手前 2条一括のき電線 奥は1条 |
本線 き電区分のセクションインシュレーターはFRP製 |
本線のセクションインシュレーターはFRP製 |
車庫内 き電区分のセクションインシュレーターは木製 断路器は投入 |
木製 セクションインシュレーター |
車庫への側線 き電区分 木製セクションインシュレーター 断路器は開放 |
おまけ
左 中央弘前駅側をき電区分する接地型断路器 同様な設備は、弘南鉄道 弘前駅にもある |
津軽大沢駅 車庫内 |
参考文献
対馬健三郎;弘南鉄道の現状と展望:運転協会誌 地方民鉄小特集Vol.34、No.6.pp.260-262,1992