2019年12月7日

946. JR東日本 盛岡変電所(ATき電、BTき電20kV・同軸き電25kV) 東北本線 秋田新幹線(田沢湖線) complete

盛岡変電所(ATき電、BTき電20kV・同軸き電25kV)
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アプローチ:盛岡駅 容易
受電:東北電力 盛岡変電所からの専用線0536 154kV 2回線受電 但し東北電力の情報では1回線受電だが現地確認では2回線受電

き電:
通常時
東北本線、IGRいわて銀河鉄道線、新幹線盛岡車両センター(新幹線車両基地)
非通常時 
 秋田新幹線(田沢湖線)大曲方までき電。 通常時は、秋田新幹線(田沢湖線)にき電していない。大曲まで き電していたのは秋田新幹線ができる前。き電設備はあるが実際大曲までは使われてない。

AT-BTの境界にある変電所

154kV側は、JR変電所内に母線が無い珍しい形、東北電力盛岡変電所側での対応のようだ
複電圧スコット結線変圧器2台 154kV降圧40,20kV及び3次巻き線で6.6kV高配対応
40kV降圧25kV単相変圧器1台(新幹線車両基地用)
40kV降圧20kV単相変圧器1台(在来線用)
単巻き変圧器1台(秋田新幹線・田沢湖線用)変電所第一ATと末端ATを兼ねる
変電所内に力率改善用のコンデンサとリアクトル等が回線電圧別に設備されている。
所内母線40kV AT,FT(AT用)20kV PF,NF(BT用)

盛岡変電所 設備配置
敷地全体が低地にあるため移転準備中(雫石川・北上川合流地点で洪水の際水没の恐れ有)

 新幹線盛岡車両センターへは40kV(AT・AF用)から降圧して25kVで同軸き電ケーブルにより送出している。単相変圧器からの一端は、GP装置に繋がり、故障電流のロケーター(緑)を経て同軸き電ケーブルの外被に繋がる。

 IGRいわて銀河鉄道 沼宮内変電所方は20kV(BT用)から分岐、一方東北本線ニ枚橋変電所方は変則的で40kV(AT用)から20kV降圧変圧器で20kVに降圧して分岐させている。

 秋田新幹線・田沢湖線へは、き電していない(田沢湖変電所からの送り)しかし末端AT(単巻き変圧器)は機能している。田沢湖変電所から見た末端ATにあたるため容量が通常の2倍40000kVAある。

 スコット結線変圧器の二次側は不平衡を避けるためT、M座が均等に使用されるように通常は組まれている。しかし盛岡変電所は、複電圧スコット結線変圧器なので、T,M座の電圧が違う、またBT側を同一座でIGRと東北本線を共用することは一次側不平衡が発生するのでできない。そのため、一端別の座(AT側)の40kVから降圧変圧器で20kV(BT)を生成させている。同様な例(40kV降圧20kV)は、山形新幹線・仙山線管轄の羽前千歳変電所、青い森鉄道線管轄の青森変電所、海峡線・奥羽本線・青森駅、車両センター管轄の青森西変電所に見られる。
盛岡変電所 き電系統

 盛岡変電所からの各所に向かうき電線は、途中何回かケーブル送電となる。跨線橋部分がそれに該当するが、駅構内は、裸き電線を張らないポリシーのようだ。

 変電所のデッドセクション(東北本線)は、仙北町駅のさらに南にある。これは東北本線初期電化時に仙北町に変電所が設けられていた名残(文献情報・未確認)のようだ。
 秋田新幹線・田沢湖線へのき電は、田沢湖変電所で行っているので、秋田新幹線20kV(AT)と東北新幹線25kV(AT)の異電圧デッドセクションが盛岡駅北側にある。同様に田沢湖線20kV(AT)と東北本線20kV(BT)の電源突合せ場所にデッドセクションが盛岡駅北側にある。

秋田新幹線(田沢湖線)は、盛岡変電所と田沢湖変電所間にき電区分所が存在しない。
通常は
変電所→き電区分所←変電所
で電源突合せを行うき電区分所がある

変則的な組み合わせ
変電所→変電所 き電区分所が存在しない
秋田新幹線(田沢湖線)田沢変電所→盛岡変電所

同様な例は
磐越西線 郡山変電所←上戸変電所間
奥羽本線 米沢変電所←峠変電所間
複雑な線形 青森変電所⇔青森西変電所間 

過去存在していたのは
奥羽本線 峠変電所→福島変電所間
これは赤岩き電区分所ができ変則的な変電所連続パターンから抜けた。
峠変電所→赤岩き電区分所←福島変電所

田沢湖線の変電所連続は、秋田駅周辺のき電強化目的で割り入れられた。

 磐越西線の変電所連続は、勾配があるため、き電区分所を設けると惰行区間でスピードが低下することと、東北本線側でスコット結線変圧器の両座の平衡が保たれているためだと思う。
 奥羽本線の峠変電所を頂点とした変電所の連続で米沢方は、磐越西線と同様勾配が連続するためである。
 青い森鉄道 青森変電所と津軽線・海峡線・奥羽本線 青森西変電所は並行在来線分離経営で割り入れられた。



東北電力 盛岡変電所 JR盛岡変電所への送電端

東北電力 盛岡変電所 JR盛岡変電所への送電端

東北電力 盛岡変電所からの154kV 2回線 最終鉄塔
ここでJR東日本 盛岡変電所へ振り分けられる
JR西盛岡線 右が1号 左が2号

最終受電鉄構 154kV コンデンサ型電圧計(VT)直付け
こちらの系は、ただ今 断路器開放

左 遮断器からコンデンサ型電圧計(VT)をへて変流器(CT)
この部分でMOFを形成

左 コンデンサ型電圧計(VT)、変流器(CT)を経て避雷器 
右 154kV降圧40kV、20kV複電圧スコット結線変圧器(三次巻き線で6.6kV対応) 一次側

154kV降圧40kV線間電圧、20kV複電圧スコット結線変圧器(三次巻き線で6.6kV対応) 二次側
VT、CTを経て直列コンデンサへ

VTとCTが二次側に設備

直列コンデンサ 40kV系 裏に20kV系の直列コンデサがある
右 所内母線 40kVAF,TF, 20kVPF,NF
もう1系統 154kV受電 コンデンサ型電圧計が変電所側に直付け
赤の表示は、検電禁止箇所

同様な154kV受電系列がもう1個設備されている
こちらは断路器 投入

154kV降圧40kV線間電圧、20kV複電圧スコット結線変圧器(三次巻き線で6.6kV対応) 一次側
右 遮断器、コンデンサ型電圧計(VT)と変流器(CT)でMOF形成、避雷器をへて変圧器へ


154kV降圧40kV線間電圧、20kV複電圧スコット結線変圧器(三次巻き線で6.6kV対応) 一次側
避雷器 直付


154kV降圧40kV線間電圧、20kV複電圧スコット結線変圧器 二次側
VT、CTを経て直列コンデンサへ

154kV降圧40kV、20kV複電圧スコット結線変圧器 二次側
VT、CTを経て直列コンデンサへ VTは線間電圧、対地電圧を測定
左 40kV 右 20kV

所内母線
手前 BT系20kV 奥AT系40kV線間電圧

直列コンデンサと所内母線
手前441は新幹線基地き電用遮断器

所内母線
AT側 AF,TF表示 BT側 PF,NF表示

所内母線 奥から繋がる
AT40kV系 力率改善装置 裏に20kV系がある

所内母線 奥から繋がる
右 BT20kV系 力率改善装置 左にAT40kV系がある

所内母線40kVAT系から分岐するTF,AFき電線

40kV降圧25kV単相変圧器

変圧器銘板
最高電圧で表示
一次側44kV(標準電圧40kV) 二次側30kV(標準電圧25kV)

最初は在来線の基地かと思ったが二次側電圧と同軸き電で
新幹線用と気が付いた

新幹線基地き電用設備
赤キャップVT、断路器、四角い箱はGP装置(閃絡時放電を行いアースに流す)
同軸き電ケーブルヘッドの順

新幹線基地き電用設備 
緑色の装置は、変流器 同軸き電ケーブルの外被に繋がる

別角度

同軸き電ケーブルヘッド外被が碍管で絶縁され変流器(緑)に繋がる


新幹線基地まで同軸き電ケーブルが敷設
最初は、盛岡車両センター(在来線)かと思い見に行ったがケーブルヘッドの立ち上がりがなく変電所銘板をみたら新幹線基地へのき電と納得

変電所から引き出される高配6.6kV と25kV同軸き電ケーブル

このケーブルラックで盛岡駅に高配と25kV同軸き電ケーブルが引き込まれる

一番左 25kV同軸き電ケーブル

左 25kV同軸き電ケーブルの引き込み
新厨川補助き電区分所まで
25kV同軸き電ケーブルの行く先
947. JR東日本 新厨川補助き電区分所(ATき電25kV・同軸き電25kV)東北新幹線ブログリンク
通常は、基地き電は、新幹線本線から受電、夜間本線定期停電時 盛岡変電所からき電。

秋田新幹線(田沢湖線)へのき電
所内母線40kV AF,TFから左右に二分岐
右が 秋田新幹線(田沢湖線)
左が 東北本線 二枚橋変電所方となる
二枚橋方は変流器(CT)に繋がる

所内母線40kV AF,TFから右に二分岐の先
断路器は開放(き電していない)秋田新幹線(田沢湖線)方
左 遮断器
秋田新幹線(田沢湖線)ATき電用遮断器
右にVT(電圧計)

VTを経て断路器 右下にGP装置(放電ギャップ:閃絡時ギャップが放電してアースを行う)


AT40kV 最終設備
単巻変圧器(AT)とGP装置

単巻変圧器の上にはTF,AF(40kV・線間電圧)のき電線引き出し 表示

単巻変圧器

別角度

線路容量4,000kVA 通常の2倍
一次側44kV、二次側22kV

所内母線40kV AF,TFから左右に二分岐
左が 東北本線 二枚橋変電所方となる
変流器をへて断路器
その奥に 40kV降圧20kVの単相変圧器

40kV降圧20kVの単相変圧器
ATからBT用に降圧
東北本線 二枚橋方へ

母線部拡大右奥 沼宮内方BT20kV母線と二枚橋方20kV母線は繋がっていない
降圧変圧器からの立ち上がりが母線に繋がりさらに引き下されて二枚橋方へ伸びる
脇を通過するのはAT40k方AF,TF

BTき電 20kV 東北本線 二枚橋方 き電

BTき電 20kV 東北本線 二枚橋方 き電
ATからBT用を生成
この奥に40kV降圧20kVの変圧器がある

沼宮内方は、単純に所内母線PF,NFから分岐
BTき電 20kV IGR いわて銀河鉄道方

盛岡変電所からのき電線引き出し
上部3本は秋田新幹線(田沢湖)線用AF,TF,PW(NW)
下部 5本 東北本線上下 IGR線上下とNF

214,213がIGR沼宮内方(盛岡駅構内) 上下 20kVBTき電
212,211が東北本線 上下 20kVBTき電
NF(負き電線)

秋田新幹線(田沢湖線)ATき電20kV 411AF,TFとPW(保護線・NW)

盛岡変電所から駅構内へき電線が引き出される
214,213がIGR沼宮内方(盛岡駅構内)へ分岐 上下 20kVBTき電

奥 仙北町方
214,213がIGR沼宮内方(盛岡駅構内)へ 上下 20kVBTき電 この先ケーブル化される

BT側のき電線が振り分けられる
奥 212,211が東北本線 上下 20kVBTき電
手前 214,213がIGR沼宮内方(盛岡駅構内) 上下 20kVBTき電


奥 212,2121が東北本線 上下 20kVBTき電は一端ケーブルヘッドでケーブル化され
跨線橋部分を通過し、また引き出され仙北町方に伸びる
秋田新幹線(田沢湖線)方 AF,TF、NW(PW)もケーブルヘッドでケーブル化される


別角度



フェンス脇のトラフにケーブル類が収容されている
秋田新幹線(田沢湖線)AF、TF、NW(PW)がまた引き出される

213,214がIGR 上下 20kVBTき電は一端ケーブルヘッドでケーブル化され
跨線橋部分を通過し、また引き出され沼宮内方(盛岡駅構内)方に伸びる




213,214がIGR上下 20kVBTき電は一端ケーブルヘッドでケーブル化されて
跨線橋部分を通過し、また引き出され沼宮内方(盛岡駅構内)方に伸びる


駅から離れるとケーブル化されないで跨線橋部分を通過することもある
秋田新幹線(田沢湖線)AF,TF,NM(PW)。沼宮内方下り213とNF
沼宮内方下り214とNFは、線路を挟んで反対側を通過

秋田新幹線(田沢湖線)AF,TF,NM(PW)が分離

BTき電 宮沼内方が盛岡駅北側でIGR側トロリ線に繋がる
断路器で限定区分(盛岡駅構内)

盛岡駅構内は、ホーム4番から9番213き電で対応
ビームがすべて黄色で着色
 奥のIGRはホーム0番から3番214き電で対応

駅部を離れると214,213のき電区分が現れる

長大なビーム但し分割 分割部はこの前の画像参照

盛岡車両センター方と盛岡駅構内をき電区分する断路器

213き電線の盛岡駅構内とIGR沼宮内下りを区分している断路器

盛岡車両センタは、通常は盛岡変電所き電だが、
沼宮内変電所側からのき電ができるように断路器が設備されている

 下り213き電線を沼宮内方エヤーセクションにき電区分する断路器。VTが2つあるのは変電所からのき電電圧と沼宮内方のトロリ線電圧を測定している。
 同様に上り214き電線を沼宮内方エヤーセクションにき電区分する断路器が反対側にあり、VTが2つあるのは変電所からのき電電圧と沼宮内方のトロリ線電圧を測定している。    

秋田新幹線と田沢湖線の境界部分
奥にデッドセクション
右奥 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―BT20㎸(東北本線・盛岡駅構内)のデッドセクション
左奥 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―AT25㎸(東北新幹線側)とのデッドセクション

右奥 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―BT20㎸(東北本線・盛岡駅構内)のデッドセクション
左奥 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―AT25㎸(東北新幹線側)とのデッドセクション


                 地上部から見た
左 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―右BT20㎸(東北本線・盛岡駅構内)のデッドセクション
上部を盛岡変電所からのTF(トロリき電線)が横切り次の架線柱で引き止められトロリ線に繋がる

奥 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―AT25㎸(東北新幹線側)とのデッドセクション
手前 AT20㎸(秋田新幹線・田沢湖線側)―BT20㎸(東北本線・盛岡駅構内)のデッドセクション




盛岡変電所からのTF(トロリき電線)がトロリ線に繋がる
AFは、通過して田沢湖変電所へ

盛岡変電所からのTF(トロリき電線)がトロリ線に繋がる

東北本線 仙北町駅 南側にある東北本線上下のデッドセクション

盛岡方から俯瞰 高速対応ポリマ碍子形
高速対応型 ポリマ碍子デッドセクション
トロリ線引き止めは改良型(楔)

二枚橋方から俯瞰 高速対応ポリマ碍子形

おまけ
盛岡車両センター内のき電区分 電留線 接地形断路器

盛岡車両センター内き電区分 接地形断路器

田沢湖線と東北本線の平面交差部分

ダイアモンドクロス


JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生

1394. JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生 2024/11/10 随時記載

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