2020年6月19日

970. JR東日本 小仏トンネル内 曲線引金具脱落によるパンタスリ板損傷 E353系

小仏トンネル内 曲線引金具の破損 E353 パンタスリ板損傷

狭小トンネルのアクセス数が急上昇したので、調査

595. JR東日本 狭小トンネル(π架線等)および特認箇所と私鉄の剛体架線とトロリ線接続部 ブログリンク

当該トンネルでの大きな曲線部分は、高尾方の入口付近に位置する。ちょうど高尾変電所付近

事故箇所は上り線、下り線のどちらかは、明記されていない
上り線側が、蒸気機関車時代からある小仏トンネル、下り線が複線化の際に新しく掘られた新小仏トンネルとなる。

白枠が小仏トンネル 右 赤部分で大きなカーブ ちょうど高尾変電所のところ

TVに事故原因として表示された曲線引金具は、笹子トレーニングセンター内の訓練線にある金具を映したもの。以下その証跡  特殊曲線引装置と言う

— ・・・ (@atacs_21)さんのTweetから引用

以下笹子トレーニングセンター
440. JR東日本  笹子変電所(直流)ブログリンク 笹子変電所の記事内に記載





笹子トレーニングセンターは、中央東線のトンネル(狭小トンネル等を含む)内架線の訓練用に模擬トンネル及び特殊な曲線金具が設備されている。(特殊曲線引装置)


パンタ摺板の移動に伴いトロリ線引き留め部分が滑車で移動し、トロリ線を前後に移動して保持する機構を有している。トロリ線の撓みを能動的に処理する機構のようだ

碍子と碍子の間が900㎜あるそうだ

破損した部分は、トロリ線との接続部だろう。小仏トンネル出口のエアーセクション高尾変電所部分 のバランサー(架線に張力を加える部分)が架線を引っ張り、900mmの可動範囲を超えて移動し破損。滑車の部分が外れたらパンタごと破損する。 架線のWイヤー部が回転しパンタグラフに当たったことによる。   なぜE353系パンタだけ、スリ板が損傷したかの理由は不明(架線を押す力が他の車両より強い)
E353系の車体傾斜時のカント角が、ちょうど外れた金具の位置とスリ板がぶつかる位置にあったとしか思いつかない。

これと似たような機構は、北越北線のトンネル内架線保持機構が該当する。但し曲線部分ではない
架線支持点移動による架線移動で架線構成の乱れ及び高さ不整の抑制を担保



参考文献(順不同)
工藤智明;在来線(単線)で160㎞/h運転の認可を得たほくほく線:JREA,Vol.40,No.4,pp.51-55,1997
金子誠;北越北線単線トンネル用高速対応架線方式:JREA,Vol.38,No.8,pp8-12,1995

JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生

1394. JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生 2024/11/10 随時記載

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