新札幌き電区分所(ATき電ーBTき電境界) 再訪
288. JR北海道 新札幌き電区分所・銘板が無いので仮称(交流、ATき電・BTき電の分岐点にある)
前回は時間が無く、詳細に見ることができなかったので行き掛けの駄賃で再訪
アプローチ:厚別駅(函館本線)
き電:千歳線(ATき電)―千歳線(BTき電)の区分箇所
以前の系統(電化当時)
|
電化当時のき電系統
|
沼ノ端変電所(ATき電)の札幌方き電区分所は、北広島き電区分所が担当、千歳は補助き電区分所であった。距離的には、き電区分所まで約52㎞ ATき電としては盤石なき電系統である。
白石変電所(BTき電)は、途中の新札幌ATPでAT-BT間の接続が行われている。一応デッドセクションは存在しているが区分開閉器で接続され新札幌ATPでAFを生成している。
北広島き電区分所は、沼ノ端変電所(ATき電)と白石変電所(BTき電)を新札幌ATPでAT化された部分のき電区分所(TF,AF)となっている。
白石変電所にAT設備のスペースが無く白石駅構内は、函館本線と並走するため配線が複雑になりATき電線の敷設が困難となり、また将来札幌貨物ターミナル(BT電化)から千歳線へのEL乗入れも考慮して新札幌にAT-BTの接続点を設けた。しかし道内の貨物輸送はDLが担当し、結局千歳線の札幌貨物ターミナルへの渡り線、分岐線も架線のない非電化対応となっている。
AT-BTき電の接続点は以下の記事に記載してある
BTき電が、デッドセクションもなくしれっとATき電化されている区間は日豊本線 鹿児島ー竜ケ水間の
鹿児島ATPがある。
「快速」エアポートの増発に伴い白石変電所方の電力容量が不足するので1990年に恵庭ATPと北広島き電区分所の中間地点に恵み野変電所が新設された。その結果千歳補助き電区分所は、沼ノ端変電所とのき電区分の役割をもつ南千歳き電区分所となった。また北広島き電区分所は、北広島ATPとなり新札幌ATPは、恵み野変電所(ATき電)と白石変電所(BTき電)のき電区分となり、新札幌き電区分所となった。
|
新札幌と白石変電所の部分拡大
現在でもこのデッドセクションは位置は変わっていない。千歳線は二重デッドセクションとなっており、白石変電所からの専用き電線が新札幌き電区分所ー白石変電所間に繋がっている。デッドセクションが4つ揃って配置されているように見えるが、実際は別々の距離である。この項の詳細は白石変電所の項で述べる。
|
|
今回は、き電区分所銘板がある
|
|
き電線の取り回し 左方にATーBTのデッドセクションがある。そのためAF,TFのき電線が左に伸びている 右はBT区間なので架線のみ
|
|
BTき電のNFはここでAT(単巻変圧器)のNWと繋がりATき電のPWとなっている
|
|
上画像の詳細 ATき電線のPWは、色々と名前を変えるのでややこしい(ほかにCPWもある) BTき電のNFが直接AT(単巻変圧器)のNWに繋がっている |
|
き電線引き出し部 以下左から説明
|
|
左 白石方面上りPF(BT) 右 沼ノ端方面上りTF(AT)
|
|
左 白石方面上りNF(BT) 右 沼ノ端方面上りAF(AT)
|
|
左 沼ノ端方面下りAF(AT)右 白石方面下りNF(BT)
|
延長き電を行う場合、AT→BTもしくはBT→ATを行う場合はC-GIS化されたSIS盤で対応する
|
白石変電所・新札幌き電区分所の位置関係 出典(「配線略図.net「https://www.haisenryakuzu.net/」)引用改変 |
|
上り方 PFとTFを繋ぐ断路器、遮断器が収容されているC-GIS化されたキュービクル 上り方 PF、TFのケーブルヘッドからのケーブルが引き込まれている
上り方 PW(NF・NW)ケーブルも引き込まれている |
|
下り方 PFとTFを繋ぐ断路器、遮断器が収容されているC-GIS化されたキュービクル 左端 共通のVT(電圧測定)避雷器が収容されている 下り方 PF、TFのケーブルヘッドからのケーブルが引き込まれている 下り方 PW(NF・NW)ケーブルも引き込まれている
|
|
千歳線上り方デッドセクション 右BT区間 左AT区間 上部にAFき電線上り方が通過
|
|
千歳線上り方デッドセクション 右BT区間 左AT区間 上部にAFき電線上り方が通過
|
|
千歳線下り方デッドセクション 左BT区間 右AT区間
|
|
デッドセクションは改良楔型を使用
|
|
千歳線下り方デッドセクション 左BT区間 右AT区間 上部にAFき電線下り方が通過
|
参考文献
漢人幸夫:千歳線.室蘭本線・池ノ端間送変電設備について;1980:電気鉄道,Vol.34,No.10,pp.16-19 文献名の池ノ端は沼ノ端の間違い