今別変電所
アプローチ:奥津軽まいべつ駅 容易
受電:北海道電力 JR新今別線 275kV 2回線
き電区間:北海道新幹線 新富田SP―今別SS―竜飛SP
今別変電所は、新北本直流幹線と密接な関係を持っている。 当初は青森変電所からの154㎸2回線受電(将来的に275㎸加圧可能設備)であった。 TEPCC青森SSーJR北海道今別SSの154㎸(将来的に275㎸運用)送電線の真下に北海道電力新北本直流幹線の今別変換所が割り入れられて275㎸に昇圧されて現在に至る |
地震計が収められている対震ハット |
GPSで同期 P波を検知して変電所のき電遮断器を即時開放する |
154㎸送電時代の送電線径路、将来的に275㎸に昇圧できる設備が施されていた。 新北本直流幹線の設計時を考慮したようにJR今別線に北海道電力今別変換所が割り入れられて275㎸に昇圧されている。 |
最初から鉄塔、碍子類は275㎸昇圧対応の設備 |
最終受電鉄構とルーフデルタ結線変圧器室 当初は、変形ウッドブリッジ変圧器で昇圧変圧器を本体側に内蔵した設計であった。 北海道新幹線開業時に実績があったルーフデルタ結線変圧器に交換された。 |
一次側275㎸受電部 GIS化 3相は別々の管路となっている ケーブルヘッドの下には避雷器が入っている |
変圧器建屋とGIS化された一次側受電部 |
CT部 2つのCT間にある円筒形部分は遮断器 |
接地断路器とCT,PTの組み合わせでMOFを形成 |
超高圧変圧器のため中性点が直接接地となっている 中性点引き出しブッシング |
ルーフデルタ結線変圧器 二次側60㎸出力 A座 隣に B座 |
ルーフデルタ結線変圧器収容建屋からのGIS引き出し部 |
ルーフデルタ結線変圧器は2台あり片方は予備 二次側母線はGISで隣接のルーフデルタ結線変圧器とケーブルで繋がる。 以前は管路で隣と繋がっていた。 |
この部分からケーブル化されている |
AT(単巻変圧器)4台 |
AT(単巻変圧器)4台 |
左コンクリ架台にはフィルタがあったが、現在はPMN制御で力率1であるため撤去さた A,B座用として2組あった |
かつてあったフィルタ回路 |
切替開閉器は100%予備で屋内にGIS化されたき電母線と繋がる ここの切替開閉器には、光CTが初めて採用されている。 |
変電所より引き出されるき電線 上のバスバーはZ回線で予備用の対応となっている 使用時はジャンパ線で対応する。 |
函館方 上り Tはトロリ線へ繋がる FはATき電線 SNは中セクション用 |
PWにGP装置が繋がる(左の箱) |
Z母線 引き出しケーブルヘッド |
函館方下り |
Z母線 引き出しケーブルヘッド どこにも繋がっていない 変電所建屋内では青森方、函館方T及びF、SN部と断路器で繋がっており 事故内容に応じてT専用、F専用として延長き電を手動で母線バーにジャンパを設けて繋げる 本当の非常用母線設備 |
変電所の引出き電線の配置図 右方にSN部がある |
上図の現物 |
中セクションはトンネル内にある |
変電所に帰還電流を戻す帰線リアクトル 今別変電所用 3条軌道なので通常のインピーダンスボンドが使えないためリアクトルを用いている 今別変電所は有絶縁軌道回路のため6台のリアクトルを使っている |
今別変電所の場合は6台のリアクトル 吉岡変電所はトンネル内なので無絶縁軌道回路なのでリアクトルは3台である |
変電所脱落時のき電
参考資料(順不同)
衛藤 憲行;(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構納入北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)変電設備:明電時報,Vol.355No.2,pp.31-36
高野 光ら;津軽海峡線変電設備:明電時報,Vol196,No.10,pp.33-38,1987
北海道新幹線工事誌:(新青森・新函館北斗間)本州方//鉄道建設・運輸施設整備支援機構青森工事事務所編 第12編電気pp.333-356、第13編共用区間pp.419-422
北海道新幹線電気工事誌:新青森・新函館北斗間//鉄道建設・運輸施設整備支援機構鉄道建設本部東京支社編 第2編pp.53-58、第3編pp.67-116、第4編pp.370-373
北海道新幹線工事誌:(新青森・新函館北斗間)北海道方//鉄道建設・運輸施設整備支援機構青森工事事務所編 第12編電気pp.385-408、第13編共用区間pp.472-530
浜田 博徳;津軽海峡線の非同期電源対策:鉄道と電気;Vol.41,No.10,pp.45-50,1987
津軽海峡線工事誌/電気;日本鉄道建設公団関東支社編,第二編送電、第三篇変電、第四編電車線 pp.131-139,pp.258-272,pp.297-375
津軽海峡線工事誌/電気;日本鉄道建設公団関東支社編,第一章~第二章,第三篇変電 pp.141-239
津軽海峡線工事誌/電気は2冊あり、それぞれ内容が違う