2022年5月9日

1222. 東北・北海道巡検41 JR北海道 北海道新幹線 竜飛き電区分所・竜飛配電所地上部

 竜飛き電区分所・竜飛配電所



アプローチ:奥津軽いまべつ別駅下車 バス三厩駅行三厩駅下車コミュニティバス乗換竜飛岬下車 
き電区分所:北海道⇔本州間非同期対応き電区分所
配電所付属:非常用発電機三相同期発電機6.6㎸ 総容量,500kVA2,000kVA×3,2,500kVA×1
受電:東北電力竜飛線66㎸2回線受電
本州方の青函トンネル内排水集約設備がある。斜坑部分から排水管は地下を通り日本海側に排水を行っている。



配電所部分

右奥のコンクリトンネル部 ケーブル斜坑部(本坑に繋がる)

66㎸ 2回線受電

66㎸ 1回線は接地棒で三相一括接地中

非常用発電機排気口と吸気ダクト

ケーブル斜坑部

左上が竜飛き電区分所 右下新北本直流幹線ケーブルヘッド

竜飛き電区分所内 全屋内式GIS化設備 地上部

左 き電区分所非同期対応部 右 切替開閉器室100%予備

竜飛ケーブル斜坑構造

防風壁の部分が現在の竜飛き電区分所部分
ケーブル斜坑工事時点の施設配置



非同期対応き電区分所

非同期対応設備の簡単な構成図 これが上下線にある


サイリスタ2組でレール絶縁を制御
切替セクションの切替開閉器と同期を持っている。


レール絶縁短絡器


Ar1Ar2部分が放電ギャップ


レール電位の上昇を放電ギャップで防止する
駅にあるRPCDと同じ動作を行う

非同期対応の詳細は以下の記事参照
240. JR東日本 新軽井沢き電区分所(新幹線・ATき電・同軸き電)


竜飛定点の内部構成


竜飛定点 き電ケーブル配置図 同軸き電ケーブルで地上部のき電区分所と繋がる
Tはトロリ線接続 FはATき電線 SNは切替開閉器の中セクションに繋がる







現在 天井部には新北本直流幹線のケーブル1回線(30万kW)が配線されている
将来2回線化される

現在 天井部には新北本直流幹線のケーブル1回線が配線されている
将来2回線化される


同軸ケーブルの外被にはCT(右の黒い箱)が噛んでいる


変電所脱落時のき電
  東北と北海道は、直流連系されているが交流部の電源が同期されていないので、非同期対応ポストとして竜飛き電区分所(定位)吉岡変電所(非通常時)が設けられている
このほかに函館総合車両基地変電所からの延長き電が新木古内き電区分所まで行える

き電パターン
北海道新幹線(JR北海道) 定位き電パターン 上下一括き電
北海道新幹線(JR北海道) 非定常き電パターン 上下分離き電
北海道新幹線(JR東日本) 定位き電パターン パラき電
北海道新幹線(JR東日本) 非定常き電パターン パラき電
 北海道新幹線(JR北海道)は定位は上下一括き電だが新青森SS、新発田ATP、新富田SPまでは、JR東日本の管轄に入るので、新青森SSでの切替で上下一括き電を行っている。但し何らかの事案が発生した場合、上下分離き電、パラき電、準パラき電で運用される。また新富田SPには、延長き電時の電力量融通のための電力計が設けられ、各社の融通電力の積算を行う



















参考資料(順不同)

衛藤 憲行;(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構納入北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)変電設備:明電時報,Vol.355No.2,pp.31-36

高野 光ら;津軽海峡線変電設備:明電時報,Vol196,No.10,pp.33-38,1987

北海道新幹線工事誌:(新青森・新函館北斗間)本州方//鉄道建設・運輸施設整備支援機構青森工事事務所編 第12編電気pp.333-356、第13編共用区間pp.419-422

北海道新幹線電気工事誌:新青森・新函館北斗間//鉄道建設・運輸施設整備支援機構鉄道建設本部東京支社編 第2編pp.53-58、第3編pp.67-116、第4編pp.370-373

北海道新幹線工事誌:(新青森・新函館北斗間)北海道方//鉄道建設・運輸施設整備支援機構青森工事事務所編 第12編電気pp.385-408、第13編共用区間pp.472-530

浜田 博徳;津軽海峡線の非同期電源対策:鉄道と電気;Vol.41,No.10,pp.45-50,1987

津軽海峡線工事誌/電気;日本鉄道建設公団関東支社編,第二編送電、第三篇変電、第四編電車線 pp.131-139,pp.258-272,pp.297-375

津軽海峡線工事誌/電気;日本鉄道建設公団関東支社編,第一章~第二章,第三篇変電 pp.141-239

津軽海峡線工事誌/電気は2冊あり、それぞれ内容が違う


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