銚子電気鉄道は、空調車両の夢をみるか(シリーズ第三弾・最終)
1000号記念
銚子電気鉄道の変電所は1箇所のみ
巷で言われているように、変成設備(変電所容量)が最低の容量しかない。とのうわさを調べた。
資料は、国土交通省の鉄道統計年報 平成29年度資料(この資料が最新版)
(1)-1 運輸成績表(数量) 注意 Excelがダウンロードされる
(2)運輸成績表(延日キロ、人(トン)キロ、平均数) 注意 Excelがダウンロードされる
この運輸成績表(数量)の集計結果が間違っている会社がある。具体例を示す(Pick Up)
Excelをダウンロードして検算してみたら合計の数値が違う会社がある 札幌市データは合計数値が違うが弘南鉄道、三陸鉄道は合っている この総計の違いがかなりの頻度で運輸成績表総計に発生している |
2.作業量 4)営業キロ及び走行キロ表
(4)営業キロ及び走行キロ表 注意 Excelがダウンロードされる
4.施設・車両 (15)変電所設備表
(15)変電所設備表 注意 Excelがダウンロードされる
(4)と(15)を突合せ 営業キロには、無い路線も変電所設備表にある。特に新空港関係の第三セクター この場合は、変電所設備表の路線をそのまま載せ、Wikipediaで検索した路線㎞を載せた。
変電所設備表から除かれた鉄道会社
非電化
交流き電のみの会社
磁気浮上、索道、ロープウェイ、ケーブルカー
直流変電所は持つが、路線を持たない会社(日本鉄道貨物・住吉変電所)
交直両き電が行われていて直流部分が限定できない会社
JR各社
集計した鉄道会社
会津鉄道 全路線 57.4㎞うち電化部15.4㎞首都圏新都市鉄道は、秋葉原・守谷間直流電化部 37.7㎞
東京都(舎人ライナーを除く)
大阪市(南港ポートタウンを除く)
えちごトキめき鉄道 はねうま37.7㎞+日本海34.5㎞
変電所設備表の路線で営業キロ及び走行キロに記載がない路線(主に空港関係)
秩父鉄道 貨物線を入れる 79.3km 貨物線に変電所有り加工上で不自然なデータは、修正を行った。
データ修正内容
立山黒部館貫光の直流変電所は、大観峰の1カ所なので修正
会津鉄道の直流変電所は2カ所なので修正
大井川鐡道 本線39.5㎞+井川線1.5㎞
伊予鉄道 軌道9.6㎞+郊外線33.9㎞で計算
北近畿タンゴ鉄道(WILLER TRAINS)宮福線30.4㎞+宮津線4.4㎞
n=128がPickupされた。以下一覧表
DataCheck
通常、整流用変圧器の容量は以下の関係にある
整流用変圧器容量>整流器容量
整流器容量の1.1倍が整流用変圧器容量となるのが通例であるので
整流器用変圧器容量/整流器容量の比を見ると
N=128 平均1.100±0.18(SD) C.V.16%と収束しているので
0.9~1.3倍の会社は整流器定格D種で過負荷対応できるものとして整流器用変圧器容量を使った。
上田電鉄は、この関係が0.3倍であるので整流用変圧器の容量を使った。
明らかに整流器容量が大きすぎる。
整流用変圧器容量の減縮を行っている鉄道会社0.9倍以下(設備縮小を行っている会社)
しなの鉄道、北越急行、えちごトキめき鉄道、四日市あすなろう鉄道
は整流用変圧器容量を使った。
逆に整流器容量より大幅に整流器用変圧器容量が大きい鉄道会社
北九州高速鉄道 2.73もあり明らかにおかしいので整流器容量の1.1倍を使った。
1.3以上2.7以下の会社
湘南モノレール、福井鉄道、
は整流器容量の1.1倍を使った。
整流器数=整流器用変圧器数(1:1)となるのが通例である。しかし一部違う会社もあったので合計容量で計算した。
n=128の突合せデータを基にソートして各種順位をだした。
但し 設備容量だけだと営業キロが少ない会社は、必然に少なくなるので設備容量を営業キロで割ったデータのソートも行った。
変電所数に対して予備機を持つような場合は考慮していない。(通常は1台で運転、非通常時切り替えて、もう一台運転、もしくは繁忙期2台で運転のケースが考えられる)
伊予鉄道 軌道9.6㎞+郊外線33.9㎞で計算
北近畿タンゴ鉄道(WILLER TRAINS)宮福線30.4㎞+宮津線4.4㎞
n=128がPickupされた。以下一覧表
DataCheck
通常、整流用変圧器の容量は以下の関係にある
整流用変圧器容量>整流器容量
整流器容量の1.1倍が整流用変圧器容量となるのが通例であるので
整流器用変圧器容量/整流器容量の比を見ると
N=128 平均1.100±0.18(SD) C.V.16%と収束しているので
0.9~1.3倍の会社は整流器定格D種で過負荷対応できるものとして整流器用変圧器容量を使った。
上田電鉄は、この関係が0.3倍であるので整流用変圧器の容量を使った。
明らかに整流器容量が大きすぎる。
整流用変圧器容量の減縮を行っている鉄道会社0.9倍以下(設備縮小を行っている会社)
しなの鉄道、北越急行、えちごトキめき鉄道、四日市あすなろう鉄道
は整流用変圧器容量を使った。
逆に整流器容量より大幅に整流器用変圧器容量が大きい鉄道会社
北九州高速鉄道 2.73もあり明らかにおかしいので整流器容量の1.1倍を使った。
1.3以上2.7以下の会社
湘南モノレール、福井鉄道、
は整流器容量の1.1倍を使った。
整流器数=整流器用変圧器数(1:1)となるのが通例である。しかし一部違う会社もあったので合計容量で計算した。
n=128の突合せデータを基にソートして各種順位をだした。
但し 設備容量だけだと営業キロが少ない会社は、必然に少なくなるので設備容量を営業キロで割ったデータのソートも行った。
変電所数に対して予備機を持つような場合は考慮していない。(通常は1台で運転、非通常時切り替えて、もう一台運転、もしくは繁忙期2台で運転のケースが考えられる)
設備されている全容量を使用するとして計算
単純に設備容量順 少ない順 但し営業㎞がファクターとして入っていない。
1位 銚子電鉄
2位 四日市あすなろう鉄道
3位 山万(全変成設備投入の場合3台 実際は2台で運用)2にしても順位は変化しない
単純に設備容量順 少ない順 但し営業㎞がファクターとして入っていない。
1位 銚子電鉄
2位 四日市あすなろう鉄道
3位 山万(全変成設備投入の場合3台 実際は2台で運用)2にしても順位は変化しない
4位 大阪市
があるとして設備容量を営業キロで割った数字でソート
設備容量にファクターとして営業㎞当たりをいれたもの 少ない順
1位 銚子電鉄
2位 四日市あすなろう鉄道
3位 養老線管理機構(養老鉄道)
4位 上信電鉄
5位 万葉線
四日市あすなろう鉄道も2位は変わりない。
山万は営業キロの割に設備容量が多いので順位から外れる28位、2/3稼働でも13位に留まる。
四日市あすなろう鉄道、養老線管理機構(養老鉄道)、上信電鉄は冷房車の運用がされている。
設備容量にファクターとして営業㎞当たりをいれたもの 多い順
1位 東京臨海高速鉄道
2位 京阪中之島線
3位 北大阪急行電鉄
1位 東京臨海高速鉄道
2位 京阪中之島線
3位 北大阪急行電鉄
4位 相模鉄道
備考
輸送人員、旅客人員キロが、算出されてない事業者がある(変電所設備表のみ記載)
これら上位の変電所は1か所変電所に2台の変成設備をもったものが多い。
また最近できた事業者も多い
これら上位の変電所は1か所変電所に2台の変成設備をもったものが多い。
また最近できた事業者も多い
輸送人員、旅客人員キロが、算定されている事業者でソート
1位 東京臨海高速鉄道
2位 北大阪急行電鉄
3位 相模鉄道
2位 北大阪急行電鉄
3位 相模鉄道
4位 札幌市
5位 東京都
単純に設備容量だけをみれば、直流電化路線で一番少ない設備容量となることは確かである。
もう一つの要因として運んでいる路客数(運行頻度)が関係する。あとは車両特性、運転曲線等種々のデータが必要である。
統計から得られる、情報として、旅客人員キロをファクターとして選んだ。
以下以降は数字のお遊び
効率の悪い事業会社順
旅客人員キロ/総設備容量kWの数字
1位 芝山鉄道 2.2㎞に4500kWの設備容量
2位 立山黒部貫光(営業日の補正をしていない・5~11月営業)
3位 岳南電車
4位 野岩鉄道
5位 北越急行(160㎞運用を終了し設備を縮小しているが、設備がまだ多い?)
但し、路線の勾配、時間当たりのピーク電力量、運用する車両(VVVF・抵抗制御)の効率等を加味していない
効率の良い事業会社順
旅客人員キロ/総設備容量kWの数字
1位 東京急行
2位 阪神電気鉄道
3位 阪急電鉄
4位 小田急電鉄
5位 東京地下鉄
但し、路線の勾配、運用する車両の効率(VVVF・抵抗制御)等を加味していない
変電所及び変成設備が1か所の事業者を抜き出して比較
当該 事業者は、銚子電気鉄道と四日市あすなろう鉄道が該当
四日市あすなろう鉄道は、銚子電気鉄道と大体同じくらいの営業キロ、旅客人員キロが銚子電気鉄道の約6倍、設備容量が1.9倍となるが、空調車両は運行している。トロリ線以外にき電線が敷設されている。
この比較で、銚子電気鉄道が常時空調ができない(停車時 銚子、外川のみ)理由は何であろうか?
単なる変電所の設備容量が少ないだけでは、無い 車両の問題、トロリ線以外にき電線がない(笠上黒生変電所の引き出し部分のき電線は125㎟位に見える)電気代が掛る…
さらに数字のお遊び
営業キロ当たりの旅客数(輸送密度) 単位:千人が大体同じ規模の事業者
銚子電気鉄道、野岩鉄道、立山黒部貫光が該当
立山黒部貫光は、そもそも空調車は必要ない
営業キロ 銚子電気鉄道6.4㎞ ±1㎞ 以内の事業者
結論
豊橋鉄道、水間鉄道、流鉄、北大阪急行鉄道、関西電力、湘南モノレール、四日市あすなろう鉄道、北神急行電鉄が該当 銚子電気鉄道以外は空調車が運用されている
関西電力は、そもそも空調車は必要ない。
旅客人員キロ(単位:千人キロ)/総設備容量を設備容量/㎞で割った値
1位 四日市あすなろう鉄道
2位 養老線管理機構(養老鉄道)
3位 上信電鉄
4位 銚子電気鉄道
5位 三岐鉄道
となり、銚子電気鉄道より数値が大きい4事業者も空調車を運用している。
四日市あすなろう鉄道は、先に示したとおり銚子電気鉄道より条件が悪いが、空調車の運用を行なっている。
銚子電気鉄道が空調車を運用するためには
1.営業収益を上げる(電気代の支払い能力)
2.き電線の断面積を増やす(現行はトロリ線のみ)もう一条き電線を敷設する
2.現行の設備容量を2倍にする(さらに き電線をもう一条追加する)
が必要と思われる。
変電所設備は
関西電力のトロリーバス廃止により2か所の変電所設備が運用を停止しているので、廃棄されていなければ譲渡を受けて設備を更新する。(ちょうど600V電圧でシリコン整流器1000kW
×2台があるはず)
北越急行が変電所(1500V)を廃止しているので、シリコン整流器を譲渡してもらい、600V用に組み替える。 まだ設備は廃棄されていない。
横川の横川
鉄道文化むら「EF63形電気機関車運転体験」用の変電設備でさえ最大1,000A
が用意されている。750V×1000A=750KW(最大を使うことはないだろうが…)
前進力行1ノッチに投入。電流計100Aが掛るようだ。
あの山万でさえ1020kWの設備容量を持つ 2/3でさえ680kWを供給できる。
が用意されている。750V×1000A=750KW(最大を使うことはないだろうが…)
前進力行1ノッチに投入。電流計100Aが掛るようだ。
最大目盛り 1000A 常用500Aでも375kW |
おまけ
碓氷峠鉄道文化むら EF63運転時の電流と電圧 文化むら変電所
運転前 機関車スタンバイ |
780V 180A 140kWの消費 |
き電線接続部 |
帰線接続部 |
架線は、この地点まで加圧 トロリ線に碍子割り入れ |
奥は加圧できない。 本来なら架線終端標識があるはず |
電車線整流器盤 横川 鉄道文化むら |
全体の直流き電設備 横川 鉄道文化むら |
6.6kV受電 |
電車線への供給ルート横川 鉄道文化むら |
あの山万でさえ1020kWの設備容量を持つ 2/3でさえ680kWを供給できる。