あまり話題にならなかった、埼玉高速鉄道の発煙事故の時系列から読み解く変電所の運用
埼玉高速鉄道は、以前記事にしていたが接続する南北線は、ホームドアが天井までほぼ完全にホームを被う川崎重工業製[21]半密閉式フルスクリーンタイプなので取材に行ったが画像を取得できない唯一の路線となっている。そのため資料はあるが記事がない。
事故の経緯
埼玉高速鉄道 埼玉スタジアム線の運転再開のお知らせ(お詫び)【第三報】 埼玉高速鉄道
記事引用 |
8:35 埼玉高速鉄道全線(浦和美園終点)と南北線駒込駅間が停電
南北線は、埼玉高速鉄道側は、駒込と王子に変電所がある。本来は南北線は停電の余波を受けなかったはずである。しかし接続点の赤羽岩淵に開閉所が川口元郷方あり、電力の融通を行っている。赤羽岩淵までが埼玉高速鉄道の範囲にはいるため王子変電所だけの停電ではなく駒込変電所まで停電となった。地絡発生で連絡遮断装置が働き埼玉高速鉄道全線と駒込までが波及停電した。
復電と地絡部分の切り分けで赤羽岩淵開閉所を開放し王子変電所、駒込変電所再閉路(復電)が通常の手法と思われる。
埼玉高速鉄道側も随時変電所を復電して8:39き電設備を再閉路したところ赤羽岩淵-川口元郷で8:44発煙が認められたため再度停電(たぶん一被非常を掛けたものと思われる)
8:35から8:44までは事故現場は、高抵抗地絡状態となっていた。
埼玉高速鉄道の変電所は、元郷、鳩ケ谷、浦和変電所の4箇所と受電所1カ所を持っている
862. 埼玉高速鉄道 元郷変電所 鳩ケ谷変電所からの22㎸連絡送電線で受電
861. 埼玉高速鉄道 鳩ケ谷変電所 66㎸受電
860. 埼玉高速鉄道 戸塚変電所 鳩ケ谷変電所と浦和変電所からの22㎸連絡送電線で受電
859. 埼玉高速鉄道 東大門受電開閉所 66㎸受電引き込み口 浦和変電所へ66㎸送電
858. 埼玉高速鉄道 浦和変電所 浦和変電所からの22㎸連絡送電線で受電
この間で関係する変電所は元郷変電所が赤羽岩淵開閉所間をき電
剛体架線(剛体電車線)は、一ヶ所吊り下げ用の碍子が破損しても剛体架線(剛体電車線)自体はトロリ線のように垂下はしない。埼玉高速鉄道側の発表では碍子の割れがあったとのこと。
別の新聞情報では「「川口元郷駅から赤羽岩淵駅間を進行中の電車から発煙がある」とのこと
また別の情報では以下の経緯8:30頃 南北線 赤羽岩淵〜後楽園間停電の為、運転見合わせ
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8:45頃 南北線 全線運転再開
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8:50頃 埼玉高速鉄道線 安全確認の為、南北線·埼玉高速鉄道線運転見合わせ
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9:00頃 埼玉高速鉄道線内安全確認→赤羽岩淵〜川口元郷間架線発煙に変更
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9:10頃 南北線 白金高輪〜駒込間 折返し運転
駒込で折り返しするためには王子変電所が復電しなければ折り返しできない。王子変電所は片方は駒込方き電。もう片方は赤羽岩淵開閉所までき電してる。
赤羽岩淵駅でも折り返し運転ができるはずであるがやってない理由は?
赤羽岩淵ー川口元郷間 複線シールド V字勾配 |
赤羽岩淵開閉所は将来的8両運転時に変電所化する構成で建設されている。しかし現在8両運転でも変電所が追加されたと言う情報はない |
吉田真琴、鉄道公団の施工管理-埼玉高速鉄道;鉄道と電気技術:1999,Vol.10,No.9,pp.19-22
島田時男ら、国内情報 埼玉高速鉄道の機械設備概要について;R&M:2001,Vol.9,No.4,pp.53-58
岩野邦雄ら、埼玉高速鉄道線の工事概要;SUBWAY:Vol.118,No.7,pp77-82
鉄道・運輸機構ホームページ アーカイブ 埼玉高速鉄道編 参照