岡部交流変電所
グーグルマップ上では変電所の表示名は、表示されていない
岡部交流変電所(直流併設)残念ながら変電所の銘板は、はずされている。
岡部交流変電所 |
また、設備訓練用の施設が併設されている。
訓練用送電線 |
桃野開閉所から送られてきた桃野線1,2号の信濃川水力(小千谷・千手発電所)154kV 243,000kWの電力を二重母線方式縦割り分割でそれぞれ武蔵境線1,2号に振り分けるのと同時に、66kVに降圧して高崎線岡部変電所より下り方面変電所(神保原、北藤岡、高崎)終端東電群馬変電所(碓氷線)に繋がり、上り方面変電所(籠原、熊谷(籠原からの分岐)、吹上(一部架空送電線)北本、桶川、上尾)に地中ケーブルで送っている。
上尾には宮原開閉所から東電上尾変電所の66kV井戸木線の電力も送電している。岡部交流変電所では66kVよりさらに降圧して整流用変圧器で1,200Vにして、2台の整流器で直流に変換している。
岡部開閉所、桃野開閉所は、信濃川水力が完成時1939年に設置されたが、このほかに上長崎、時沢、前久保の開閉所が設置された。しかし停電作業、並びに事故処理の細分化の必要頻度が少なかったため1952年遮断器を短絡し、その後順次撤去され現在では、上長崎に門型鉄塔が残るのみになった。
信濃川水力は、ほかに小千谷第二発電所275kV 206,000kWがあるがこちらの電力は、東京電力の田子倉発電所からの中東京送電線に接続され振替輸送されて、西毛変電所を経て中東京変電所で154kVに降圧されJR中信線となり途中で武蔵境1号2号と繋がり武蔵境交流変電所に向かう。中東京線は、ほかに東京電力信濃川、八木沢発電所が接続されている。このような変則的な送電網にした理由は、たぶん243,000kW 154kVの小千谷・千手発電所で発電された電力を送っている送電線が容量一杯で繋げられなかったためであろう。また系統を別にすることでの冗長性を保つ意味もあったのであろう。小千谷発電所、小千谷第二発電所の距離は近いが、電力の融通はできていないことは興味深い。
境2号線 コンデンサ形VTと避雷器が繋がる。奥は境1号線 |
桃野線側と154kV母線群 |
桃野線1,2号 154kVを66kVに降圧する主変圧器1,2号 主変圧器1,2号5万KVA 3次巻き線があり6.6kV に降圧し所内変圧器でさらに200Vまで降圧している 負荷タップ切替装置(LTC)変圧器 |
この1号主変圧器の中性点には中性点接地抵抗器NGR(Neutral Grounding Resistor)が繋がり2号主変圧器の中性点には、NGRと消弧リアクトルが繋がれている。主変圧器から降圧された66kVは地中ケーブルで離れた場所にある66kV母線につながり各地に給電されている。
主変1,2号に繋がる中性点接地装置群 |
主変圧器からは4本線が出ており1本は中性点接地。残り3本は66kVで避雷器・VT・ケーブルヘッドに繋がる |
一旦距離を離して岡部直流変電所が位置する。
主変ケーブルヘッドからの66kVが母線に遮断器を経て繋がる。ケーブルヘッドと地中ケーブルを用いると配線の取り回しが簡単にでき、昔の変電所と比較して保守が容易となる。 |
66kV母線 |
主変の66kV側ケーブルヘッドから母線に接続される母線側ケーブル ヘッド奥に遮断器がある |
岡部籠原線ケーブルヘッド ポリマ碍子製 ここからは、ほかに神保原に地中ケーブルで66kVが送出されている。 |
66kV回線は、遮断器を経て整流用変圧器に繋がる。66kV →1.2kV降圧 |
SR1は古い油冷却型整流器このタイプはPCBが使用されている可能性がある。 柏変電所と同一の形のように見受けられる 正極・負極 直流母線断路器がある。CTは付いていない。 |
SR1用 直列リアクトル CTが付いている。 |
SR2 沸騰冷却形シリコン整流器 |
SR2用正極・負極直流母線断路器が繋がる。CTがあるのが良く判る。 |
SR2用 直列リアクトルSL |
建屋から送出される1,500Vき電線 |
直流高速度遮断器が設備されている建屋 |
建屋からでる直流1,500Vき電線 ノーマルな上下線4本タイプ |