過去に埼京線 南与野変電所からT分岐されて供給されていた跡がまだ残っていたので記す
浦和変電所は、東北本線輸送力増強のため1960年新設され、蕨⇔大宮間66kV架空送電線から分岐した、地中ケーブルで導入を行い、その後、あわせて蕨交流変電所から東北線沿いの地中ケーブル1回線で2回線化された。その際、蕨⇔大宮変電所T分岐の地中ケーブルは、新しい方式のPGCケーブル(パイプタイプケーブル)が敷設された。 2方面受電対応
大宮⇔蕨間 架空送電線 初期形態 架空送電線は、西浦和変電所にもT分岐されていた |
その後 埼京線建設時に蕨⇔大宮間66kV架空送電線が廃止され、埼京線沿いに地中ケーブルが敷設(大宮⇔戸田開閉所)されて、南与野変電所が設置された。その際 先のPGCケーブルの接続変更が行われ、南与野変電所から分岐して、地中ケーブルPGCケーブル(パイプ型ガスコンプレッションケーブル)が敷設された。
大宮⇔蕨間 埼京線沿いケーーブル化 南与野変電所からにT分岐1回線と東北線沿いの蕨変電所からの1回線 |
このPGCケーブルは、防食した鋼管を直接埋設し、その鋼管内にケーブル心線3条を引き込み、管内に圧力を掛けた窒素ガスを封入したもので、ケーブル重量及び長尺引き込みが可能な国鉄で初めてものであった。(OFケーブルのオイルの代わりに窒素ガスが使われているようなもの) 常時ガス圧をモニターしなけばならない欠点があった。そのためこの箇所以外に敷設されたことはない。
パイプタイプガスコンプレッションケーブルについての解説
パイプタイプガスコンプレッションケーブルの諸特性 日立論評 pdf注意
高 圧 ケ ー ブ ル の 最 近 の 傾 向 pdf注意 引用文献
現在この送電ルートは、区画整理事業で新しく道路が作られたことを契機に廃止され、浦和変電所は、蕨交流変電所からの66kV 2回線で受電している。2004年
最終形態 蕨交流変電所から2回線受電 |
右 浦和変電所 旧道沿いにパイプガスケーブルが敷設されていた。青線 左 南与野変電所 区画整理事業(新道建設)で廃止された |
以下 浦和変電所からのPGCケーブルの埋設した跡があったので追ってみた。
特電JR ケーブル埋設標 |
奥 浦和変電所 道路上に特電工のケーブル埋設標が残っている 右 区画整理事業で新しく作られた跨線橋 |
ところどころ旧道に残っている |
旧道を経て埼京線高架下 特電工のケーブル埋設標 |
南与野変電所 大宮⇔戸田開閉所間の送電ケーブルが引き込まれる建屋 GIS室と表示 この部分から、浦和変電所までT分岐で送電されていた GIS化されているのに、やけに建屋が大きいと思ったが、ここでT分岐されて 浦和変電所に送っていたので、納得した。 |
参考文献
受送電技術変遷史;2013年刊 日本鉄道電気技術協会