北陸本線は、電化当時は田村から交流電化されており、交流電化末端の米原と青海には単相変圧器が置かれ、中間の変電所にはスコット結線変圧器が置かれていた。
最初の交直デッドセクションがあった田村までは米原変電所から単相の20kVが送電されていた。
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当初の交流電化から長浜まで直流化のき電系統の変化
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その後1991年9月に田村駅 -
長浜駅間が直流電化になりさらに、2006年9月24日には長浜駅 -
敦賀駅間が湖西線の永原駅 -
近江塩津駅間とともに直流電化になった。敦賀駅には先に直流電化(2003年)された小浜線も乗り入れ、2006年から敦賀変電所と並列き電を行なっている。
2024年北陸新幹線が敦賀駅まで延伸 敦賀駅以北は第三セクター化され北陸本線自体は約50㎞の直流電化区間となっている。
つまり2006年以前は敦賀変電所にはスコット結線変圧器が置かれM座、T座の方面別き電を行なっていた。では2006年以降 敦賀変電所のスコット接線変圧器は、片座運転になったのか?はたまた交換され単相変圧器になったのか?疑問が残った。
Webを調査したがデッドセクションの詳細が載っているホームページはあることには有ったが、JR西日本 敦賀変電所の詳細については記載されてなかった。
敦賀駅交流電化発祥の地の碑について
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探したら飲料用ベンダーの後ろにあった
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色々書いてあるが60Hz区間での交流電化は発祥の地だが 交流電化発祥の地は仙山線 作並駅にあるものが正当
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1957年と書かれているが月日が書いてない 仙山線は9月5日、北陸本線は10月1日が交流電化営業運転開始 仙山線のこの中途半端な日付が、先陣争いのゴタゴタを反映している。
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交流電化発祥之地 |
この辺の詳しい経緯は以下の記事に纏めてある。
1011. 国鉄 仙山線試験線区へのき電 仮設変電所 北仙台変電所
673. JR東日本 作並き電区分所 BTき電 仙山線 交流電化発祥之地の碑がある
JR西日本とハピラインふくいの保守用車の運用区分標
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右架線柱の下を注目 |
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更に寄る |
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保守用車区域標と言うものらしい 鉄道の保守作業を行う車両(保守用車)が進入できる区域を示す標識
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旧機関区にある2つの碑 調査したが情報が出てこない
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旧機関区にある何らかの「慰霊之碑」 花を手向ける花台がある 文字が判読できない 最後の文字が碑であることは確か 北陸線柳ヶ瀬トンネル窒息事故に関するものなのか不明
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敦賀行き普通電車 車内から撮影 |
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上にパンタグラフの意匠がある何らかの碑
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昭和51年12月吉日と読める
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まず過去の変電所周りの状況の調査
 交流電化中
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400dpi画像だが1200dpi画像(引用禁)で確認して緑部分に鉄塔があることを確認 国土地理院1995年10/17CB951Xから引用
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Google Earthの過去画像 2004年 直流電化直前 緑丸部分に鉄塔 送電線の経路は架空送電線受電(赤矢印) JR西日本 敦賀変電所 交流き電部分は5回線(機関区・上下米原SS方、上下武生SS方)
理由はき電用遮断器が5台あるため(上の緑丸内)
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Google Earthの過去画像 2011年 直流電化後 受電は地中送電線に変更 新しく直流用受電設備を構築 直流変成設備と交流き電部(機関区・上下武生SS方)理由はき電用遮断器が3台
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現状の変電所周辺状況の確認
北陸電力 敦賀変電所とJR西日本 敦賀変電所の位置関係
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現状のJR西日本 敦賀変電所の受電は、橙色の地中送電線経路で受電
この鉄塔(黄、黄緑が集まっている場所)は、4回線鉄塔で2回線が架空配線で陸電 敦賀変電所から送電。2回線が地中送電線で鉄塔下部のケーブルヘッドから送電されている。
一番左にある配変Tr-3が無く場所が移動している。Google street
viewと現調の結果が違う
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橙はJR西日本 敦賀変電所に送電している地中送電線2回線
緑の部分は2回線(敦賀連絡線_F086)で陸電 新敦賀変電所に繋がり、さらに敦賀火力発電所に繋がる。新敦賀変電所154kV受電の上位変電所は、南条変電所でここに敦賀火力発電所の275kVが繋がっている。
黄、黄緑の部分(4回線)は陸電
敦賀変電所からの需要家線で、東洋紡の工場と北陸新幹線敦賀車両基地変電所、バイオマス発電所敦賀グリーンパワーに繋がっている。
赤の線(丹生線・立石線)は、陸電の系統図には載っていない重要送電線で辿ると関西電力
美浜発電所、高速増殖原型炉もんじゅ、日本原子力発電
敦賀原子力発電所に繋がる送電線となる。 途中西敦賀変電所までは共架(言い回しJRでは共架・その他では併架)でその後単独で原子力発電所まで引かれている。原子力発電所運転停止時(発電機停止)の運転用補機電源、主電源消失時の原子炉冷却電源を供給する予備電源として機能している。
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F088に繋がる長方形はバイオマス発電所に繋がっている
赤の線(立石線・筆者追加)は、陸電の系統図には載っていない重要送電線で辿ると関西電力
美浜発電所、高速増殖原型炉もんじゅ、日本原子力発電
敦賀原子力発電所に繋がる送電線となる。途中西敦賀変電所までは共架(JR表現では共架・その他では併架)でその後単独で原子力発電所まで引かれている。原子力発電所運転停止時の補機電源、主電源消失時(275kV)の原子炉冷却電源を供給する予備電源として機能している。
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立石線(丹生線)の詳細
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美浜原子力発電所の外部電源
丹生線とかいてあるが立石線からの分岐が丹生線77kV 1回線でおおもとは立石線である可能性大 出処は丹生線が敦賀変電所から送出されている。しかし、陸電の77kV系統図には書かれてない
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この立石線2005年の北陸豪雪で送電鉄塔の倒壊が発生している。
倒壊場所は原子力施設に送電している鉄塔が損傷している。つまり一時期外部予備電源の一部が使えなくなってた。
この報告書に中に丹生線(立石線)の停電作業に伴う運転上の制限外への移行についてと記載有
陸電 敦賀変電所(部分)
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JR西日本 敦賀変電所向け ケーブルヘッド
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赤の表示拡大 1回線目
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赤の表示拡大 2回線目
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Google Street
Viewでは配変2の脇に変圧器があるがケーブルヘッドになっている
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変電所 母線二重母線方式
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東洋紡線上段と下段第二東洋紡線 ここから東洋紡線は地中化工事が行われている この鉄塔の奥に東洋紡線の引き下げ鉄塔が見える。
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東洋紡線を受ける引き下げ鉄塔は完成
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JR西日本 敦賀変電所
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質素な銘板 |
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直流引出部 別角度 右から14H(デッドセクション方上り)、13H(デッドセクション方下り) 12H(新疋田変電所上り)、帰線、帰線、16H本線、16H留置線、16Hは、サンダーバード用
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特殊なき電線。トルネード電線を使用
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325㎟の硬銅撚り線2条1回線=510㎟の硬アルミ線2条1回線を 1本のき電線 トルネード電線(低風圧電線ESB‐HAL1020㎟)を使用 1本で約2,000A 湖西線電化後の風対策で採用された
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全体が硬アルミ撚り(捻転楕円) ハイパー架線(FM:TAC-SR/AC980㎟)より太径
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325㎟×2条(銅)=510㎟×2条(アルミ) 相当の電気特性
風圧荷重が510㎟×2条より少ない=風圧特性が優れている
捻転しているため着氷しにくい
2条束合と比べて1度の延線で束合金具も無く施工短縮が図れる
施工は、ハイパー架線時の施工方法を改変して施工
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トルネードき電線 拡大 1020㎟ 約2,000A通電可能
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トルネードき電線と通常の510㎟2条き電線そしてケーブル部325㎟4条の繋ぎ込み
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この敦賀駅 き電線の特徴はカバーがありき電線番号が明記されている
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直流部の推定
採番の仕方から考えると一番新しい16Hき電線は、サンダーバード用で統一、デッドセクション方(13H,14H)新疋田変電所方(11H,12H)16H留置線は、新幹線乗り継ぎ特急の留置線として利用。41H(金沢車両区敦賀支所直流部)専用、15Hは単線の小浜線用と推定できる。
在来線普通電車等の構内は全体が新疋田変電所方き電。その推定から構内画像を各種判定して作成したのが以下の構内き電系統推測図となる。
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敦賀駅 直流構内き電系統推測図 「配線略図.net・https://www.haisenryakuzu.net/」から引用改変
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交検庫の入口には、交直切替断路器があり交検庫の内部架線を交/直切替が可能な仕様
青丸は、敦賀駅構内でのき電系統の事故時もしくは新疋田変電所のき電系統事故時(11,12H系統)、構内と新疋田変電所からの11,12き電線を切り離す機構となっている。
直流き電線の配置
直流き電線引出部のおさらい
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16H サンダーバード専用線はこの電柱の下のハイパー架線及び分岐する側線に繋がる 16H留置線は一端ケーブル化され駅構内のサンダーバード専用留置線まで移動する
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新設されたサンダーバード乗換線へのき電 16Hと16H留置線
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41H、12H、11H、15Hは駅構内方面に向かう
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41Hが駅側に延びる
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帰線はここで引き下ろされトラフに収容され、インピーダンスボンド中性線に繋がる
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変電所からデッドセクション側の直流き電線と交流き電線
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デッドセクション側 上り線エアーセクションに向かう 12H駅側、14Hデッドセクション側 き電線
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踏切までのサンダーバード引き上げ線と上り線は、この部分では12H側き電 下り線は11Hき電されている。 14Hと交流き電線212,213は上部を通過
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12Hき電線は途中でケーブル化される
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下り線側 駅側き電線11H、デッドセクション側き電線13Hはエアーセクションまで延びる 上り線側14Hとサンダーバード引き上げ線用電留線にき電する12H
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サンダーバード用引き上げ電留線に最終き電12H
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上り線 ハイパー架線の吊架線に14Hが最終き電 デッドセクションまで 手前はサンダーバード用引き上げ線。ここは12Hでき電
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下り線 駅側11Hとデッドセクション側13Hのエアーセクション開始点 11H→13Hへ 上り線 駅側12Hとデッドセクション側14Hのエアーセクション終了点 14H→12Hへ
一番手前 サンダーバード引き上げ線 12Hき電
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変電所から駅側の直流き電線 駅構内
サンダーバード乗換線専用16Hき電線
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サンダーバード乗換線 上下一括き電 16Hき電 大阪側 ハイパー架線 ダブルクロスは同一き電なので電車線区分標が無く直流セクションインシュレーターもない
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奥 サンダーバード引き上げ電留線側 側線は普通の架線
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変電所 サンダーバード引き上げ線のき電 16Hでき電 ここから引き上げ線となり単線化 途中12Hとエアーセクションでき電区分 サンダーバード電留線は12Hき電部分を経由して電留線へ向かう 16H電留線は、この電柱でケーブル化されてサンダーバード専用電留線へ向かう
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サンダーバード専用電留線へケーブル化された16H電留線で供給 12Hき電とは直流セクションインシュレーター(赤の部分)で区分
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拡大 ケーブル化された16H電留線が架線に繋がる 12Hとの区分 この後電留線の電車線区分標がある
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引き上げ線もしくは留置線用直流接地極付き断路器 電留線1~2とは別系統 き電吊架線から断路器を経由してき電吊架線へ加圧
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別角度 奥の接地極付き断路器が上の画像
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隣の架線にき電吊架線からジャンパ線が伸びている 電留線1,2の均圧線 左後ろ 前画像の接地極付き断路器が見える
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電留線1~2用の接地極付き断路器と電留線電車線区分標 奥にサンダーバードが止まっているのが引き上げ線もしくは留置線に該当 電留線ではない
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電留線1の直流セクションインシュレーター
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電留線2の直流セクションインシュレーター き電吊架線間を接地極付き断路器で区分
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電留線2は車庫に収容 電留線1は屋外
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小浜線き電
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変電所から15H小浜線のき電線引出部 赤色のカバーに15Hの表示
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小浜線15Hトルネードき電線がハイパー架線に繋がる部分
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別角度から拡大 小浜線15Hトルネードき電線がハイパー架線に繋がる部分 硬アルミき電線510㎟×2条でボンド
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北陸本線下りから小浜線(単線)へ分岐する部分の直流セクションインシュレーター 11Hと15Hを区分 電車線区分標有
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直流セクションインシュレーターはスライダーがあるタイプ
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旧機関区入口の直流セクションインシュレーター群
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オレンジ〇部分 直流セクションインシュレーターと電車線区分標 赤〇部分 右架線柱にサンダーバード乗換線16Hと12Hのエアーセクション標識 一番手前の直流セクションインシュレーターは小浜線と北陸本線下りのダブルクロス用
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上の部分を反対側から俯瞰 奥が旧機関区 電車線区分標 2つは北陸本線下りと小浜線(単線)のダブルクロス部の表示
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上の画像は左 赤枠内 旧機関区との区分用直流セクションインシュレーター6個
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旧機関区入口部 奥に北陸本線上りの12Hがある
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奥 旧機関区の41H黄緑 左 架線に異電源注意の表示(41Hき電) 11H黄 北陸本線下りき電 15H白 小浜線
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北陸本線 下り線 構内切り離し断路器部
運用は在来線敦賀駅構内でき電支障があった場合、敦賀駅構内を切り離す。もしくはその逆で新疋田変電所方でき電支障があった場合、新疋田変電所方を切り離す
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下り線の北陸本線に設置 エアーセクション間をき電区分する 定位は断路器「入」
右のハイパー架線は小浜線(単線)
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架線柱下の機器箱の表示 どうやらRDSと言う呼称らしい DS=
Disconnecting Switch Rは?Remote=遠隔
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もう一つの機器箱は開閉器箱と表示
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接地極付きだが接地線は繋がってない
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本線下り線区分エアーセクションの表示
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上り線にもあると推測する。前面展望で確認 発車して1分27秒後にエアーセクションを通過 断路器でき電区分を確認できた。
【4K前面展望】JR北陸本線 ノンストップ臨時快速
7207M 敦賀⇒米原 225系
ato5kgyasetaitoさんのYouTube
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画像を探したらあった 上り線の断路器設置場所 断路器操作用のロッドが架線柱の脇にある
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奥 架線柱 断路器の碍子部が見えている
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変電所内配線が複雑な交流側
スコット結線変圧器がそのまま使われている。引き出されているM座、T座き電線も健在
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右奥 変電所三相77kV 母線から断路器、遮断器を経てスコット結線変圧器へ
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スコット結線変圧器からM座、T座が引き出され断路器を経由している 一部T座き電線は、断路器とスコット結線変圧器の間で左に引き出されている 左側に過去に2台目のスコット結線変圧器があった台座が残っている
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240系と213,214系のNFは回路が別になっているので240系が交流き電している機関区(運転所)NFは、もし213系を延長する際はジャンパ線で交流帰線路を確保しなければならない。
213,214の交流部は、デッドセクションの交流方に繋がっている。240は直流区域内を通過し、途中の交検庫等にき電している。
交流き電線の配置
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変電所側からの引出部 左電柱にACも表示 ここで240は左へ、212,213は右へ分離する。NF側も同様
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変電所の対向面の交流き電線引出部
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交流き電線が左右に分離、左から212,213これは左に分離,240は右に分離, NFこれは212,213側のNF,NFこれは240側のNF
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直流区域を通過しているので交流き電線の支柱はオレンジ色になっている 一緒に41Hの直流き電線(直流部)も構内を通過している
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跨線橋部分は240H、NFはケーブル化されている 20kVき電線には避雷器が付いている
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跨線橋を通過する部分はケーブル化されている 20kVき電線には避雷器が付いている
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旧機関区内のき電構成
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旧機関区内のき電系統
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検修庫前は、すべて直流加圧
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別角度 41Hき電線からの分岐線がき電線分岐装置に繋がる
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検修庫前の交流同相セクションインシュレーター 内部が交流加圧かと思うが実は直流加圧となっている。交流電化時の設備をそのまま使用中
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検修庫の後ろ側にある接地極付き断路器 2基 左側に交流同相セクションインシュレーター 検修庫前と組で運用
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別の検修庫前の交流同相セクションインシュレーター これも内部は交流加圧かと思った
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反対側にも交流同相セクションインシュレーターがある
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よく見ると右奥に接地極付き交流断路器がある
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その部分拡大 検修庫前の架線から内部の架線に繋がっている 検修庫の後ろは直流加圧なので、交流電化時代の設備を交換しないで直流用として使用中
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その検修庫の隣の交流同相セクションインシュレーターは、41H直流き電線から分岐した 直流が交流形接地極付き断路器を経て架線右に繋がる 特仕97線
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特仕97線の架線吊架はどう見ても直流仕様 交流用の碍子があった部分に割り入れられているので間延びした碍子間隔
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この間延びした直流架線吊架(碍子2個)は、交流時代の名残 交流時代は碍子が三個連なっていた
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先の交流同相セクションインシュレーターと対になるのが、こちらの交流同相セクションインシュレーターでも直流加圧部
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一瞬 交流加圧ビームだと思うが直流加部分 上を240交流き電線通過と直流41Hが通過
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一瞬 交流加圧ビームだと思うが直流加部分 上を240交流き電線通過と直流41Hが通過
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交検庫のある場所に240交流き電線とNFが移動
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一番奥にある交検庫前の交直切替断路器
交流加圧時の線条のNF吸上げ線の切替用交流断路器(交流加圧時線条はNF側へ、直流加圧時線条は直流線条側へ)左断路器がNF用 2列になっている。手前電柱はNFが引留め、奥電柱は240交流き電線が引留め
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一番奥にある交検庫前の交直切替断路器 別角度 240交流き電線と41H直流き電線の切替 2列になってい。右の黒いケーブルが41H直流き電線
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更に角度を変えて観察 左 NF用交流断路器(直流加圧中なので直流側線条に繋がっている。 右 交直切替交流断路器(現在直流加圧)交直切替断路器の上側が240交流き電線、下側が41H直流き電線に繋がり、中間部分から交流同相セクションインシュレーターの交検庫側に繋がっている。同じもの2基が平行に並んでいる。
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車両が有って見えないので再度挑戦
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交流加圧時の線条のNF吸上げ線の切替用交流断路器(交流加圧時線条はNF側へ、直流加圧時線条は直流線条側へ)左断路器がNF用 手前電柱はNFが引留め、奥電柱は240交流き電線が引留め 現在は直流加圧中 交流形単極双頭断路器のブレードが直流側 これと同じものが裏に並んでいる
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直流き電区域内を交直切替で加圧する場合 交流側の線条電流を変電所にNFとして戻す必要があり、このような切替方式をとる
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き電側 直流、交流き電線の配線
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この表示灯は交検庫内が直流加圧か交流加圧かを表示している 以下記事参照
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鉄道ジャーナルVol41.No.11,pp.28-41,2006から引用
左
写真は交流単極双頭断路器のブレードが上側(交流側)に切り替わっているので「AC」
右
写真は交流単極双頭断路器のブレードが下側(直流側)に切り替わっているので「DC」
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交検庫内は交流同相セクションインシュレーターがあるが、外側は直流加圧となる
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はるばる直流変電所から来た41Hき電線は交検庫の後ろで引き留められる
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213,214交流き電線とNFの行く先
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デッドセクション側に延びる213,214交流き電線とNF
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交直デッドセクション部
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通常
デッドセクション部は、惰行で通過するので速度低下の恐れがない平坦部に設けられる。約11‰は、国土地理院の地図上での計算値 文献値では12‰で青函トンネル内の勾配と同じ
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この敦賀変電所は、以前は交交セクションで長さが短いデッドセクション部(8m)が新疋田方にあったが交直デッドセクションを設けるため、ある程度の長さが必要となっている。
そのため駅の北側の緩い勾配の部分に設けられることになった。(奥羽本線の峠変電所の交交デッドセクション部は3‰の勾配がある箇所となっいる)
上り線の交→直のデッドセクション部(約20m)は、下り勾配になるので惰行で通過することに問題は無い。
下り線の直→交のデッドセクション部は、上り勾配になるのである程度の電車・電気機関車の速度が求められ約60mのデッドセクションを惰行で通過しなければならない。また惰行中の停止は避けなければならない。そして加速中の電車・電気機関車がデッドセクション手前で何らかの事案で停止した場合。停車位置から再加速して通過できるように特殊な仕組みが必要となっておりそのため、下りデッドセクション部は2ヶ所の交直切替断路器がある。
この北陸本線での直→交のデッドセクション部60mは、以前は45mだったが昭和44年10月の全線電化の際に糸魚川ー梶屋敷間の直→交のデッドセクションで新しく電車・電気機関車速度を考慮に入れて60mに設定されている。
詳細は、別に記事にする。
おまけ
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この橋から線路沿いに旧機関庫まで歩ける 上に架かっているいる歩道橋はJR西日本職員専用橋
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旧機関庫先まで住民開放の経路があるので、このような場所も通行可能
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かつての日本テレコム 人孔 鉄道沿いに光ケーブル敷設
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参考資料(順不同)
吾郷 俊夫ら;北陸本線米原~長浜間直流化;鉄道と電気技術,Vol.3,No.3,pp.43-48,1992
崎山 隆;北陸本線直流化工事におけるトルネードき電線延線機械化工法:鉄道と電気技術Vol.17,No.12,pp.75-76,2006
増田 優;北陸線・湖西線(長浜・永原ー敦賀間)直流化工事の概要:鉄道と電気技術Vol.17,No.12,pp.32-35,2006
交直デッドセクション 直→交 60mになった根拠の資料 この検討以前は45mだった
森 忠治;交直デッドセクションについて:電気鉄道Vol.23,No10,pp.27-29,1969
鶴 通孝;交流電化発祥の地の50年 副題1957.10.1 北陸本線 田村‐敦賀間を中心に:鉄道ジャーナルVol41.No.11,pp.28-41,2006