2017年12月6日

674. JR東日本 黒磯駅 構内 新設デッドセクション位置の考察 抜粋と追記(現調を含む)


黒磯駅 構内 新設デッドセクション位置の考察 抜粋と追記
 
四季島 高久方 新直交デッドセクション構築予定部分 通過

四季島 高久方 新直交デッドセクション構築予定部分 通過


四季島 高久方 新直交デッドセクション構築予定部分 通過


四季島 高久方 新直交デッドセクション構築予定部分 通過

576. JR東日本 自由研究 Deepな 黒磯駅 交直切換 老生常譚 デッドセクション 異聞に既にいろいろ書き連ねたが少し盛り込みすぎたので、デッドセクションの位置部分だけ抜き出し、追記をいれて再度Up

旧聞
576. JR東日本 自由研究 Deepな 黒磯駅 交直切換 老生常譚 デッドセクション 異聞 ブログリンク

デッドセクションの長さ
長さの根拠は、旧聞参照

長さは
直→交で40~60m 両端にデッドセクション中央に、無加圧のトロリ線を挟んだ構造

交→直で20m デッドセクションのみ 現状黒磯の交→直デッドセクションは、中間部に無加圧のトロリ線があり両端にデッドセクションが繋がっている。

位置は、交→直も直→交も高久寄りの場所となる。

ここで考慮しなければならないデッドセクション設置の条件は、架線柱の間隔となる。
2017 7/9現在の高久方の架線柱間隔は、広すぎるのである。
 
 通常の架線柱のスパンは、50mあるが碍子形のデッドセクションを設置するとなるとある程度の重量を保持できる架線柱間隔が必要である。
 文献上のスパンは、最大で40mでとなっている。しかし現在の常磐線では、20m間隔で架線柱が建てられている。JR東日本は、多くの場合碍子形のデッドセクションが多くあり、軽量のポリマ碍子を利用したものは、あまり見かけない。最近の東北新幹線絡みのセクション、日本海縦貫での村上セクションでは、軽量化対策と塩害対策でポリマ碍子が用いられている。黒磯はポリマ碍子製が採用されるのであろうか

常磐線 藤代デッドセクションの例だと直→交 架線柱間隔20+25+25mの4本が必要である。
また現在の西那須野方では直→交20m間隔で3本取っている。
 これらを考慮すると今後新しく架線柱を立てられた部分にデッドセクションが設置されると見てよいだろう。さて交→直では35m 架線柱2本の間に挟まれる必要がある。どちらにしても7月現在の架線柱間隔では、広すぎる

次に つくばEXのセクション例を以下記す

構造案では、スパンは20~30mである
 つくばEXでのデッドセクション構成 設計では160km/h対応である。
実際は20mスパンでデッドセクションは構築されている

黒磯駅 架線柱スパンの計測 画面上でのおおよその長さ
架線柱間隔と交流・直流き電線引止め位置
一箇所15m部分があるが、下り線側にポイントがある

交→直のデッドセクション位置の推定(最低20m)
 さて上り線デッドセクションの位置であるが、アンダーパスの付近であろうと考えている。那珂川を越える橋梁の上にはデッドセクションが設けられないだろう。理由は、デッドセクションは、架線と違いある程度の幅のFRP素材で構成されている。そのため、横風を受け易いので川風(川に沿って吹く風)によって振動が発生する恐れがあるためである。そして橋梁上に現在の架線柱を生かして中間部に架線柱を建てることは、無理である。橋梁上の架線柱は橋脚を支持台として利用しているので、新たな架線柱は建てることができない。また交→直のデッドセクションの長さは、普通20mくらいなのでアンダーパスの付近で十分距離が採れる。

 切替えの方法であるが、現在あるエアーセクションの末端(軌道中心から外れた位置)に別途デッドセクションを構築。架線ごと本線に移動し、片方のエアーセクションを解除して繋ぎこむ方式が簡単である。現在の黒磯駅の交→直のデッドセクションは、中間部に架線を挟んだ構造であり直→交のデッドセクションのミニ版が設備されているが、ここは1本ものであろう。
現在の214き電がつながる架線柱を利用して、架線柱を立てなくても20mの交→直デッドセクションは、構築できるが213き電線との取り廻しが面倒である。

直→交のデッドセクション位置の推定
 下り線側のデッドセクション(最低40m最高65m)の位置であるが、2案が想定される。それぞれ勝手に想定してみよう。
常磐線の藤代デッドセクションの例だと架線柱4本の間にデッドセクションが張られている。常磐線は、高速通過するので約20+20+25=65mの距離が必要となっている。 黒磯の場合運用 西那須野から黒磯、高久方面は、上り坂(10‰)であるので貨物の運転士交代がないとすると高速通過が考えられる。マージンを考え60mとして考えてみよう。

直→交のデッドセクション1案(廃案) 
直→交のデッドセクションの長さは、最低でも40mくらい必要であるので、高久側 那珂川の橋梁を渡りきった場所からBTセクションがある曲線の手前までの部分で対応できるが、現に交流き電線は、直前の電柱に引き止められているので、さらに延伸させる必要がある。但しこれでは、黒磯駅構外となってしまう。またこの部分から10‰の上り勾配と曲線が開始となっているので避けられるだろう
10‰ の標識 下り方 高久方

直→交のデッドセクション2案
 先の交→直のデッドセクションのところで述べたが、新設の交流き電線が引きとめられている電柱より黒磯方に設けられると考えると、全体が橋梁部分に架かる。風の影響を受けないと踏んでいるのであろうか、横風対応型のデッドセクションになるのか不明である。また橋梁に架線柱は追加できないのでデッドセクションのスパンを考えると橋梁上では架線柱の間隔は50mもありセクションの敷設は、ないと思う。
 那珂川は、この橋梁位置から下流は、大きく蛇行しており川風は、蛇行部の尾根で遮られるのであろうか?橋梁部分手前(黒磯方)上り線にもエアーセクションがあり、このエアーセクションを利用した全交換が予定されているのかも知れない。しかしながらこのエアーセクションの高久寄りには、ポイントがあり4,5番線から発車した郡山行きが通過する。
 このポイント以降高久方橋梁手前にデッドセクションの位置を取るとすると長さ45mは十分採れるが架線柱の追加が必要となる。現在のポイントを廃止して経路を新しく作りかえる場合も想定できる。この場合交流機留線部分を撤去して、線路を引き直しするのであろう、既に交流機留線の後方には、直流のき電分岐線がセットされている。また機廻し線の道床と枕木の強化も行われているので機廻し線を直線延長して上り線側と繋げるかもしれない。





JR東日本 大宮支社発表プレスレリース;東北本線黒磯駅電気設備改良切換工事に伴う列車運休及びバス代行輸送計画についてのお知らせ 以下引用

この配線図では、交通新聞がリリースした進路数の大幅な低下は、認められない

JR東日本発表の黒磯駅暫定配線図とデッドセクションの位置 pdf引用
交通新聞によると連動装置を電子連動装置に更新し、総進路数も177から89と約50%縮小させるとのこと単線時代の進路数が182あったことからすると大幅なポイントの撤去が行われることとなる。 ちなみにポイント数を数えてみたところ177個も無い。これは一つのポイントで二方向の進入を数えているからである。架線電源切換器は現在の交直切換断路器に相当 数は変わっていない。


1959年当時の黒磯駅構内


この発表は、あくまで暫定と思われる。高久方から進入する経路と黒磯止まり高久方への経路が平面交差する。この配置は、作並駅での地上切替を念頭に置いた配線図なので進路数の大幅削減を考えると新たな配線図を引き直さなければならない。
まずは直流で構内を統一して工事の際の安全を確保。老朽化した交直切替断路器を廃止。
交流き電線は、工事の支障のない高久方面 右に移動されており、既存き電線の撤去は容易

考えられる想定としては、
交直デッドセクションの位置は、確定。1月以降徐々に配線を変更
現在の機廻し線と1~3番線の運用が最終形態だと考える。

この奥にデッドセクションが設置されると予想 左手側


下り交直デッドセクション予想位置 左奥 DC-AC DS1

下り交直デッドセクション予想位置 DC-AC DS2

下り交直デッドセクション予想位置 DC-AC DS1


上り交直デッドセクション予想位置 AC-DC DS2



上り交直デッドセクション予想位置 AC-DC DS2 左奥に確定
 
現地調査

現実の位置
AC→DCの場所は、合っていた
DC→ACの場所は、橋梁よりにずれていた
渡り線は、生かされていた

AC→DCのデッドセクション 設置予定位置

碍子間にジャンパ線が入り架線に割り入れ AC側

碍子間にジャンパ線が入り架線に割り入れ DC側

左 架線柱ブラケット部から右架線柱ビーム部下のブラケットの間にデッドセクションが構築されるはず

AC側

DC側

DC側

DC側

DC側 DC→AC デッドセクション手前にDCき電線の準備 き電吊架線が束ねられている

橋梁手前の架線柱ブラケット上部に碍子

橋梁部の架線柱と橋梁手前の架線柱の間にデッドセクション構築予定
碍子の下にFRP製のセクション挿入
風の影響は無いのか

DC側 入り口

AC側出口 奥の架線柱にACき電線が引き止められてブラケットにつながる


AC側 出口


DC側 入口


このスパン間にデッドセクションが構築される
架線柱のスパンは53mある

デッドセクション 構造
村上 間島間のデッドセクションは、スパン間が広い


参考文献 追加
清水政利ら;常磐新線に対応した交直デッドセクション:電気学会交通・電気鉄道研究会資料,2002,TER-02,11-27,pp.29-34
渡辺祐一;つくばエクスプレスにおける高速用交直デッドセクション:鉄道と電気技術,2005,Vol.16,No.12,pp17-21

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