米沢変電所
グーグルマップで表示名がでるが、JR変電所としか書かれない。
アプローチ:米沢駅 容易
東北電力66kV 2回線受電 隣接の東北電力変電所から直接受電
並列運転可能なスコット結線変圧器2台 変電所の両端にデッドセクションがあり米沢駅構内を独立き電できる。また福島方が定位で切であるが、これは峠変電所のスコット結線変圧器のT座、M座間の不平衡を考えているのと、変電所中間点にき電区分所を設けていないためである。
通常 スコット結線変圧器は、二次側M、T座が平衡をとるような負荷構成であるが、米沢変電所の構成を見ると片座での運用となっており、一次側に影響を及ぼすことが考えられるが、隣接する東北電力の変電所から強力なバックボーンを持った電源を得てるのでネグレルのであろう。
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文献よりき電区分の定位 |
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中川き電区分所は、平坦な場所に設けられる予定であったが
電圧降下の観点で、脆弱なバックボーンをもつ中川変電所が設置された。
四角で囲って大沢と読めるが「米沢」の誤記である |
米沢変電所は、駅を挟んで両端にデッドセクションを持つ。これは、峠変電所が急こう配の頂点に建つ変電所であるため、変電所間の中間点に力行が一端止まるき電区分所を設けられなかったためである。 福島方は、その後赤岩き電区分所を設け、米沢方へ力行可能な、在来線しては初めての切替セクション方式を採用している。
米沢変電所は、近隣に東北電力の変電所を持ち強力なバックボーンを備えた変電所であるため峠変電所脱落時の救済時、また羽前千歳変電所脱落時の救済にき電経路の運用が考えられていたが、新幹線を通すため途中で設計変更があり、中川に変電所を設けため、変則的なデッドセクションになったものと思われる。
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左から受電 断路器 遮断器 MOF 所内母線 右 力率改善用リアクトルとコンデンサ |
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受電側 断路器 |
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受電側 遮断器、MOFとも2組 配置の構成 右断路器を経て所内母線
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力率改善用リアクトルとコンデンサ |
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左 所内母線から断路器を経てスコット結線変圧器 右 二次側 PFは変流器を経て M座、T座の所内母線 |
参考文献
荒井 仁ら;福米線の交流電化:JREA,1968,Vol.11,No.9,pp35-42
鳩巣 哲昭;電力設備と工事の概要:鉄道と電気技術,1992,Vol.3,No.7,pp.9-13
永峰 秀市ら;最近の新幹線 山形新幹線き電系統強化:鉄道と電気技術,2004,Vol15,No.5,pp69-73
永峰 秀市ら;山形新幹線き電系統強化:平成16年度電気学会産業応用部門大会講演論文集,2004,Ⅲ-355-338
三浦 梓 ;技術雑感 交流き電システムのおゆみ(第7話)福米線の交流化とATき電方式の開発:鉄道と電気技術,2006,Vol.17,No.8,pp.41-44
吉野 弘信ら;山形新幹線車両更新に伴うき電設備の検討:電気関係学会東北支部連合大会講演論文集,2009,2F22,pp.204