2017年9月15日

602. 新幹線 小山新幹線車両センターと小山新幹線車両センター那須電留線の増線計画

小山新幹線車両センターと小山新幹線車両センター那須電留線の増線計画
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最近の鉄道ニュースを見ていたら、那須電留線の拡張計画があることが判明した。
そこで、現状の小山新幹線車両センターと那須電留線の面積を比較してみた。

赤で囲んだ部分 約5.8ha グーグルアースで算出
 

 
 
基地に入る入線部にあるブースター抵抗
エアーセクション間を接続
区分表示
トロリ線からのき電線引き出し部
ATがないので直接上下線トロリ線から基地内へ給電
ATがないので直接上下線トロリ線から基地内へ給電 上下線から
基地内区分断路器と計器用変流器
各基地内への区分点への電流測定
トロリ線からのき電線接続部 LT(線条変圧器)と避雷器 下り線側
基地線への接続遮断器
上り線 接続遮断器
下り線 接続遮断器
出庫線部のエアーセクション区分断路器

出庫側 エアーセクション ブースター抵抗

  那須電留線
301. JR東日本 新黒磯補助き電区分所(新幹線・ATき電)Web リンク
緑で囲んだ部分 約5.5ha グーグルアースで算出

 
 那須電留線車両基地



トロリ線から車両基地用き電線分離する断路器 下り方 入線
トロリ線から車両基地用き電線分離する断路器 下り方 入線

アプローチ



セクション間に挟まれた10Ω抵抗


 
参考 東北新幹線那須塩原電留線増設工事に伴うシーサスクロッシングの敷設について pdf 注意

線条変圧器 LT



電留線用接地型断路器群


電留線用接地型断路器がつながる同相セクション

電留線用接地型断路器群

電留線用接地型断路器


 
出庫線用セクション部の10Ω抵抗(セクション間)
セクション表示
セクション短絡用断路器



 入庫、出庫部の面積を除くと大体同じ位の面積。

  JR東日本では、この部分を8線から26線まで拡張する計画である
画像を同寸で確定し切り取り比較
そこで仮に拡張したらどのようになるか調べてみたのが下の画像 
 
グーグルアースで概略の面積をプロット 外周緑の線
 
さて単に線路数を増やせばよろしいかと言うと、そうは問屋が卸さない
那須電留線には、この土地に付随する特有の問題が発生する。それは那須岳から吹き降ろす寒風である。

現在の電留線には、冬期 夜間滞泊する際に新幹線車両の補機に電源を供給して車両を暖める仕組みがある。なぜ夜間だけ補機に電源を供給しなければならないかは、昼間は、本線トロリ線から電留線自体の電源をが供給されているのだが夜間の定時停電時に切れてしまうためである。

補機への供給は、新黒磯補助き電区分所に付随する昇圧変圧器が担当しているが、黒磯変電所より6.6kVの専用線で昇圧変圧器に送られ25kVに昇圧されて、新幹線の補機を動かすためだけに使われている。電留線の入換には、この昇圧変圧器は使えない

文献より引用
特殊な使用法をしている。
三相の単巻き変圧器のステップ昇圧である。一括で6.6kVから25kVに昇圧すると
6.6kVの高圧配電線が突入電流の影響で電圧が落ちてしまう。
そのため5kVづつ段階的に昇圧している。また三相を単相に変換するのに不等辺スコット結線変圧器
を使用して単相を取り出している。通常ならば不等辺スコット結線変圧器の出力側にコンデンサと
リアクトルをつけて不平衡を解消するのだが、こちらはわざわざ入力側に付けてコンデンサも段階的に
切り替えている。

新黒磯補助き電区分所 結線図



電留線昇圧用変圧器用放熱器


昇圧用変圧器25,000V出力端

昇圧用変圧器25,000V出力端


黒磯変電所からの6.6kV配電線 25,000V昇圧変圧器に繋がる


黒磯変電所からの6.6kV配電線 25,000V昇圧変圧器に繋がる

黒磯変電所からの6.6kV配電線 25,000V昇圧変圧器に繋がる




200系新幹線 補機電源容量 40kVAぐらいは消費している 文献より引用

 
これが今後8線から26線まで増加するとなると、賄いきれない。
そこで大規模な車両基地に、設備されている基地変電所の建設も付随して行わなくてはならない。
電留線の補機用変電所の検討例

現在の小山車両センターは、新小山補助き電区分所から供給を受けているので、本線定時停電時には、電源が切れてしまう。

 また同様に、那須電留線も新黒磯補助き電区分所からの電源を受けているので本線定時停電時には、電源が切れてしまう。但し、夜間保温のためだけに昇圧変圧器を導入した。

基地内での24時間業務を視野に入れた電源供給を完結するためには、専用の基地変電所の建設と、入出庫線の改良が必要となってくる。

現状は、入出線のセクションは、エアーセクションでセクション間に10Ωの抵抗がかましてあるが、基地内は、本線とは独立した電源系になるため分離する必要がある。

新設されると思われる基地変電所へ給電は、黒磯変電所からのケーブル受電66kVが妥当だろう。基地内は、同一電源での運用なのでスコット結線変圧器は使えないため、不等辺スコット結線変圧器もしくは、贅沢にJR東海の新鳥飼変電所のようなRPCの導入が行われるかもしれない。

車両基地内変電所
松コース 不等辺スコット結線変圧器 田端基地変電所(多分)
不等辺スコット結線変圧器による交流電気鉄道用電源不平衡補償装置の開発 pdf 注意
竹コース SFC 新幹線長野基地変電所
新幹線車両基地用不平衡補償単相き電装置の開発 pdf 注意
梅コース RPC
自励式電力変換器を用いた交流電気鉄道の三相不平衡補償に関する研究 pdf 注意

新鳥飼変電所 スコット結線変圧器の出力をRRCに入れて単相出力として
取り出し基地内の単一電源として利用 本線電圧安定化にも活用できる
在来線 車両センター変電所(交流機担当)
80.  JR東日本 大宮総合車両センター変電所(交流・直接き電)Web リンク

68.  JR東日本 尾久車両センター・田端運転所(交流・直接き電)Web リンク

450. JR東日本 大宮総合車両センター 交直デッドセクション 詳細 Web リンク

JR東日本 新幹線は
長野基地変電所
新潟基地変電所
仙台基地変電所
等 基地専用の変電所を持つ
249. JR東日本 田端車両基地変電所(新幹線・直接き電) Webリンク

JR東海 関東地方
262. JR東海 汐留補助き電区分所(新幹線・同軸き電) Web リンク
266. JR東海 大井周波数変換変電所(新幹線)大井基地の変電所を兼ねる Web リンク


参考文献
出口善高;新幹線車両基地変電所への自励式電力補償装置の導入
:鉄道技術連合シンポジウム講演論文集,2012,(CD-ROM),19th,論文No.1620,(J-RAIL2012))

川村克則;東北新幹線那須電留基地車両凍結防止電源設備の概要
電気鉄道,1983,Vol.37,No.8,pp16-20

川村克則;東北新幹線那須電留基地車両凍結防止電源設備について
電気鉄道,1984,Vol.38,No.4,pp3

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