2023年7月14日

1312. JR東日本 国分寺変電所・吉祥寺変電所66㎸化 送電網強化

   国分寺変電所の仮設変成設備が撤去され66㎸化が終了した。仮設の66㎸変成設備は、新座変電所に送られて屋内機器(整流用変圧器・シリコン整流器)の交換が行われる。

 1307. JR東日本 新座変電所 屋内機器交換準備(仮設変成設備設置)

 国分寺変電所の内部を見る機会があったが、金属プラットフォーム(溶融亜鉛メッキ)の上に受電設備が構築されている。今 はやりのC-GIS化ではなく碍子碍管の66㎸ VCBが設備されていた。

 66㎸は境-立川線のT分岐2回線受電であろう。OFAケーブル交換の際に66㎸受電引き込みをしたようだ。

971. JR東日本 国分寺変電所改修工事 仮設変成用設備 運開 中央線編成増(12両化)に対応 


右にあった仮設変成設備も撤去された

線路側は、シャッターになり、その内部に金属プラットフォームの受電設備がある

 吉祥寺変電所の22㎸送電ケーブル(境-吉祥寺線2回線)は当初から66㎸運用を踏まえて66㎸ケーブルが敷設されていた。以前 吉祥寺変電所の不具合でノッチ制御での運行が行われていた時があるが、その時が66㎸ 化の最中であったものと思われる。

吉祥寺変電所は国分寺変電所が66㎸化される前にすでに66㎸化されていたと思われる。

マンション内に入口がある吉祥寺変電所

 左から多分66㎸降圧22㎸送変(高円寺SSのBacku用)だと思う。(22㎸給電の東中野SSは新宿SSから2回線受電、高円寺SSは、東中野SSから1回線受電、荻窪SSから1回線受電している。荻窪SSが落ちたら高円寺SSは東西線にも供給しているので、66㎸化された吉祥寺SSに66㎸降圧22㎸送変を入れて荻窪22㎸母線と繋いでBackupされると思う)
整流用変圧器2台

66㎸ケーブルが収容されているダクト

表示は2万ボルトケーブル注意

急行線側帰線立上り

緩行線側帰線立上り

急行、緩行線 き電線立上り

この部分はインテグレート架線化されているので一部き電線がエア―セクション部まで伸びている

三鷹駅構内66㎸収容ダクト


三鷹駅通過 全て66㎸化されている(ダクト内に管路が収容)

吉祥寺駅構内を通過する66㎸収容トラフ

吉祥寺駅を通過する吉祥寺-荻窪線22㎸

吉祥寺駅を通過する武蔵境-荻窪線1回線

吉祥寺駅を通過する22㎸ 吉祥寺-荻窪線

154㎸接続部 武(武蔵境)-新(新宿)線

 これら一連の変電所66kV化は、中央線グリーン車増結(12両化)対応及び微量PCB含有変圧器交換等の計画に基づいて行われている。

 国分寺変電所の22㎸給電2回線は、専用線で武蔵境変電所から行われていた。吉祥寺変電所の22㎸ 給電2回線も同じく武蔵境変電所から行われ、直列に荻窪変電所の22kV母線1回線で繋がっていた。

以下 武蔵境交流変電所22㎸ 母線用GIS設備

武蔵境変電所内66㎸降圧22㎸ガス変圧器 2台のうち1台目

キュービクルの前には2万ボルトの表示

22㎸を分配する母線収容C-GISキュービクル 11盤
 左から送変2号二次、国分寺線2号、国分寺線1号、境吉祥寺線2号、境吉祥寺線1号、母線GPT/ES、22㎸ブスタイ、不明(多分整流用変圧器)、所内変、送変1号二次、配変の順 武蔵境交流変電所の22㎸は、直流き電部と配変に給電していると思われる。但し国分寺、吉祥寺は66㎸化されたのでこの盤は使用していない。
 一般的に交流変電所付属のき電用変電所(武蔵境、王子、上野、大井町)は22㎸給電である。例外は岡部交流変電所、蕨交流変電所、新宿交流変電所、神田交直変電所(66㎸化された)




このキュービクル型GIS内 国分寺及び吉祥寺は66㎸化のため使われていない

 左の22㎸ブスタイは、盤内表示を見ると22㎸母線2回線をタイ接続している。次の読めない盤内表示は、22㎸2回線からそれぞれ1回線分岐し直に配線されている。この武蔵境交流変電所内で、1回線ずつ接続されているのは、整流用変圧器しかない。一番右 所内変は、22㎸母線から2回線が分岐1回線になって所内変圧器に繋がっている。

手前の金属の箱は、電力洞道入口 車道を潜り、高架下まで伸びる
収容されているの境-新宿線154㎸、境-日野線66㎸、境-荻窪線66㎸、境-吉祥寺線66㎸

 荻窪変電所は、武蔵境変電所から直に66㎸給電が行われており66㎸降圧22㎸変圧器によって、吉祥寺、高円寺、東中野変電所に給電、同時に新宿変電所の154㎸三次巻き線付き変圧器によって降圧された66㎸及び22㎸のうち22㎸が東中野、高円寺に給電できる体制である。

28.  JR東日本 荻窪変電所(直流)

 山手線の変電所は、品川、巣鴨を除き66㎸化、 山手線沿線の配電所(池袋、総合、JR病院、渋谷、目黒、高輪)は22㎸化と住み分けているようだ。

 国鉄時代から23区内は22㎸送電で変電所が給電を受けていたが、徐々に66㎸化されてきている。まだ22㎸単独給電の変電所は田町、大井ふ頭、芝浦、両国、錦糸町、平井、巣鴨、日暮里だけとなっている。

 今回池袋変電所が66㎸ 化され66㎸降圧22㎸変圧器が新たに設置され、新宿交流変電所の22㎸系BackUp体制が強化された。

22㎸系統が優勢な時代の送電系統図(推定・2013年当時)

新宿-品川間は、重要区間にも関わらず1系統でき電、配電を賄っていた。同じく新宿-池袋間も同様である。

2013年当時の送電系統CAD画面(2013年当時のJR東日本Webから引用・改変)
武蔵境交流変電所部分を抜き出し

66㎸ 系統強化後の送電系統図(推定)

 吉祥寺変電所に66㎸が導入され66㎸降圧22㎸変圧器が置かれて荻窪変電所の22㎸母線強化された。高円寺、東中野は22㎸のままなので22㎸を強化する必要があった。
 また 池袋変電所に66㎸導入で66㎸降圧22㎸変圧器が置かれ、今まで新宿、王子からの22㎸送電だったものが強化された。池袋の新しく設置された池袋配電所は22㎸で受電。移転更新された渋谷、目黒は66㎸化されて22㎸系統から分離され強化された。

2023年現在の武蔵境交流変電所 66,22kV母線C-GIS盤の配分

1209. JR東日本 池袋変電所 老取 進捗状況(時系列)2022年2月から完工まで                  

1192. JR東日本 池袋変電所 老取 進捗状況(時系列)2022年1月まで

824. JR東日本 池袋変電所老取・池袋配電所、池袋変電所66kV大井町電源導入

40.  JR東日本 池袋変電所(直流)とその周辺

809. JR東日本 目黒変電所 老取

37.  JR東日本 目黒変電所(直流)

35.  JR東日本 渋谷変電所(直流)とその周辺     

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1394. JR四国 本四備讃線(瀬戸大橋)で架線切断で立ち往生 2024/11/10 随時記載

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