2025年5月15日

1488. 九州巡検20 JR九州 日豊本線 南宮崎補助き電区分所としれっとBTき電 宮崎空港線とその周辺

 南宮崎補助き電区分所

 

隣に南宮崎変圧ポストがあるが区画があり個別の施設となっている。
補助き電区分所の守備範囲は、隣接する宮崎車両センター内き電と空港線へのき電を行なう。

空港線は、途中エアーセクションで区分されBTき電となり空港内に乗り入れられている。

 この南宮崎変圧ポスト(南宮崎ATP)は、南宮崎変電所がき電区分所となっているため日向市変電所の末端AT(単巻変圧器)として機能している。


南宮崎変圧ポスト(南宮崎ATP)
 単にATき電線(AF)とトロリ線(TF)間にAT(単巻変圧器)が並列に入っているだけ。ここのAT(単巻変圧器)のNW(中性線)にはGP装置が付いているのが珍しい。


南宮崎変圧ポスト(南宮崎ATP) 右 ATき電線からT分岐、左 トロリ線からT分岐
それぞれ避雷器を経由してAT(単巻変圧器)のAFとTF側に繋がる
 
反対側 下にAT(単巻変圧器)がある。
下部碍子部GP装置から電線が繋がり下に伸びている

AT(単巻変圧器)の裏にGP装置 ATの番号はAT5
AT(単巻変圧器)のNW(中性線)には太いバーが繋がり2分してケーブルが繋がっている

AT(単巻変圧器)のNW(中性線)に繋がるブスバーとケーブル2本


GP装置には2本のケーブルが繋がっている

2本のケーブル

GP装置の片方はインピーダンスボンドの中性点に繋がる
もう片方はAT(単巻変圧器)のNW(中性点)に繋がる
ではAT(単巻変圧器)の二分されたもう片方はどこに繋がる?


ATき電線には過電流表示器が付いている
過電流がどの方向から流れたかを表示する
左と右 両方の表示が赤ならば南宮崎変電所方、右だけならこのAT


過電流表示器

過電流表示器
線路に流れる過電流及び短絡電流を検出して表示し、一定時間経過後、自動的に復帰する機能をもつ過電流表示器です。

赤が過電流検知して表示中の状態



南宮崎補助き電区分所
空港線と車両センター内き電を行なう遮断器と断路器、変流器で構成


トロリ線からT分岐したき電線が補助き電区分所内に引き入れられる(中央架線柱右)
補助き電区分所内に引き入れられたき電線は2つの断路器に分岐する。左は車両基地用 右が空港線用。空港線用は直ぐ後ろの遮断器(GCB)271に断路器を経由してつながる。

2台の断路器に分岐 左 車両センター241断路器  右 空港線断路器271


空港線断路器からの配線は、中央遮断器(GCB)271に入る

右 遮断器(GCB)271 空港線用 左 遮断器(VCB)241 車両センター用
空港線用の遮断器の負荷側はCT(変流器・電流計)を通過して断路器に入る
車両センター用 遮断器の車両センター側が断路器に入る。それぞれのき電線は立ち上がる


き電線立ち上がり 真ん中 車両センター行 左 空港線行
右 縦型遮断器(GCB)が空港線用、その隣横型遮断器(VCB)が車両センター用

車両センター用遮断器は「入」表示

日向市方面のき電線が補助き電区分所内に引き入れられて、断路器、遮断器を経由して立ち上がる。中央 南宮崎駅構内線と表示。右 宮崎空港線と表示

拡大


拡大

南宮崎駅構内線下と宮崎空港線上のき電線は、この先の架線柱で向きを変える

赤 南宮崎駅構内線は構内へ、緑 宮崎空港線は反転して空港方へ分離


一応構内線電源と表示

南宮崎駅構内線(車両センター線)と車両センター

補助き電区分所からの南宮崎駅構内線が車両センター内トロリ線に繋がる

別角度

車両センター 空港側のき電区分用 交流同相セクションインシュレーター
車両センター南側は、空港線からしか入できない。電車線区分標が赤帯

赤丸が交流同相セクションインシュレーター
構内配線をみると空港線からしか車両センターに直接入れない。


車両センター北側 左が車両センター入出区線となる

車両センター入出区線入口にある交流同相セクションインシュレーター
電車線区分用の帯が白で全体が黒


電車線区分用の帯が白で全体が黒 裏側だから?


表側も白帯

10番線の接地極付き断路器 現在投入「入」


10番線の終端

9番線の接地極付き断路器は「切」 8番線は「入」状態

8番線接地極付き断路器 ブレードが上側 交流同相セクションインシュレーターの右からき電
「入」

別角度


8番線は「入」 9番線は「切」
但し、この表示は実際の架線電圧を検知して表示するわけではなく、断路器のブレードを入り切りするノブ部分にスイッチがありノブの状態を検知して表示している


電車の屋根に並行になっている架台への昇降口

断路器 誤投入時の事故防止のため接地器具が備えられている

接地器具の先端に接地線が取り付けられている

架線に取り付けられる接地器具
実際は、断路器「切」確認。検電して無電圧確認後接地器具を固定 作業に取り掛かる



空港線 BT区間とNFの処理
宮崎空港線は、途中からBT区間となり架線上にBTが4ヶ所取り付けられている。

空港そばのBT部分

 BTき電は、帰線電流を線条から吸上げNFに流しているので、NFに電流が流れる。これをAT側でどのように処理しているかが不明であった。反対にATき電はレール側に帰線電流が流れる。

奥 BTき電区間 NFの線が延びている
エアーセクションを形成

補助き電区分所からの宮崎空港線がトロリ線の宮崎空港側に繋がる

エアーセクションを形成 踏切から遠望 奥駅側
NFが碍子で絶縁されて駅側に伸びている
奥の線路際にオレンジ色の「絶縁部表示区間」がかすかに見える


レール部に絶縁用のインピーダンスボンドが入っている BT側

BT側のインピーダンスボンド中性点にはケーブルが繋がってない


もう片方のレール絶縁部

インピーダンスボンドがあり中性点にケーブルが繋がっている AT側
このケーブルの接続先は、多分本線のインピーダンスボンドの中性点に戻しているのだろう


レール絶縁区間(約10m)は、場所はこのエアーセクションの駅側
NFは碍子保持で駅まで延びる


NFを追うと駅に到達 ケーブル化される

補助き電区分所に引き込まれる

この電柱で引き下ろされる

地中に埋没

 推測するに一番妥当なNFの接続点は、AT(単巻変圧器)のNWであろう。NWはインピーダンスボンドの中性点を経由して変電所に戻る。


 ATき電区間はPW(保護線)も張られるが、日豊本線のPWは閃絡時の帰還電流を流すため張られているようで碍子での絶縁もなく、コンクリ架線柱の金具に直接繋がっていたり、はたまたAT(単巻変圧器)のNWと繋がっていなかったり色々である。


PWの色々











鎌形のATき電線保持金具に出会うとは懐かしい





































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