大宮公園バッテリーポスト
アプローチ:大宮公園駅 容易
き電:野田線
大宮駅は、野田線末端に位置し架線電圧の低下防止、回生電力の有効利用のため上下一括き電を行い、且つバッテリーポストを設置して電力の有効利用を行っている。ここに設置されたバッテリーポストは、元は運河駅2014年3月に設置されたものだが、運河駅に変電所を設けたため大宮公園駅に移設(2017年2月)された経緯がある。
正式名称:東芝インフラシステムズ製回生電力貯蔵装置(TESS)
蓄電池は東芝独自の(SCiB)を使用。2017~2021年の約5年間の蓄電池の温度による劣化具合(内部抵抗・容量)を検証したが容量についてはモジュール当たり40Ahを維持、内部抵抗は、高温化の設置場所のモジュールが約10%上昇しているが運転には問題ない(200%が内部抵抗の目安)となっている。
大宮駅構内 右にき電ケーブル架空配線 |
き電ケーブルからき電線になる 右架線柱部分 き電線はタイボンドされ上下一括き電となる |
上下一括き電のためシーサスクロッシング部は、電車線区分標がない |
大宮公園バッテリーポスト(回生電力貯蔵装置)東芝製
大宮公園TESS |
蓄電池諸元 |
実際のラッシュ時 電圧上昇効果 |
チョッパ装置が2台、それぞれにバッテリーが繋がっている バッテリーが充電されているので+側(189B,289B)―側(189NB,289NB)に遮断器がついている。54Bは1号バッテリーと2号バッテリ出力をき電線に繋げる最終遮断器 |
右架線柱からダクトが立ち上がる。 上下線のき電線に繋がるケーブル各1本と上り帰線側に繋がるケーブル1本が出ている 帰線は、左側に架空ケーブル化 |
上り帰線側のケーブルは架空配線で別途インピーダンスボンドの中性点につながる 帰線は、左側に架空ケーブル化 |
下り方インピーダンスボンド中性点につながる帰線 |
跨線橋を潜る時にケーブル化されるき電線 タイボンドされている上下一括き電のため |
き電線は、跨線橋のがある場合東武は積極的にケーブル化している 上下一括き電のためき電線下り方から上下線にき電 |
緑の部分が上り帰線 |
拡大 バッテリーポストからの帰線が反対側の架線柱(左)に移動 左から架空ケーブルで帰線が来る |
拡大 最終的に上り方インピーダンスボンドの中性点につながる |
別角度 |
参考資料
佐竹 信彦; 省エネで安全かつ強靱な鉄道インフラを構築する回生電力貯蔵システム:東芝レビューVol.76,No.4,pp.7-10
渡部 洋平;鉄道事業者の電車線路設備:鉄道と電気技術,Vol.32,No.3,pp51-55,2021
関根 利文;東武鉄道の本線電力管理システム:鉄道と電気技術,Vol.22,No.2,pp.17-22,2011
千徳 通利;現場だより 東武鉄道 杉戸電気管理所:鉄道と電気技術,Vol.21,No.7,pp.71-74,2010
東武鉄道(株)電気部電力課;電力設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.58,No.1(臨増),No.1,pp106-109,2008
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東武鉄道(株)電気部電力課;電力設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.58,No.1(臨増),No.1,pp106-109,2008
東武鉄道(株)電気部電力課;電力設備の概要:鉄道ピクトリアル,Vol.68,No.8(臨増),pp94-97,2018
松本 健次ら;東武鉄道大宮公園バッテリポストの運転状況と電池劣化分析:鉄道と電気技術,Vol.32,No.1,pp45-48,2021