東北電力管内の東北新幹線 別の目的で新幹線変電所に給電される275㎸送電線の経路を追っていたら、なんと基幹送電線275㎸ 2回線に直結の太陽光発電所があったので記事としてUp。
太陽光発電所に繋がる送電網の電圧は高くとも154㎸だと思い込んでいたら、275㎸の基幹送電線網に繋がる太陽光発電所があった。
東北電力ネットワーク管内で、太陽光発電所が275kVの基幹送電線に直接連系している例は、2026年10月時点で2ヶ所。宮城県白石市のアマテラス白石ソーラーファームと、宮城県大崎市鳴子温泉鬼首のオニコウベ太陽光発電所である。
どちらも発電所側の主変圧器で275kVに昇圧し、既設の275kV幹線から1回線の専用線でT分岐している。
使った資料は東北電力ネットワークの公表資料4点。
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系統状況マップ(500・275・154kV系統) 2026年8月28日作成
系統状況マップ(500・275・154kV系統)
• 送電線の予想潮流等一覧表(一次系送電線) 2026年7月31日作成
送電線の予想潮流等一覧表
• 変電所の予想潮流等一覧表(一次系MT) 2026年7月3日作成
変電所の予想潮流等一覧表
• 送電線および変電所の予想潮流等に関する留意事項 2026年1月30日付
【送電線および変電所の予想潮流等に関する留意事項】
2ヶ所とした根拠は、送電線の一覧表にある、。275kV以上の幹線から1回線で分岐し終点が「発電所」の線は0157線と0158線の2本だけ。この2本の先が、上の2つの太陽光発電所である。2回線の分岐は、水力、火力、原子力に限定されている(調査済)
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この囲んだ部分が〒989-0731 宮城県白石市福岡深谷芳ケ沢山地区 Goggle Earth画像(Web版) |
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2026年現在 変電所ネットワーク用鉄塔が建設終了 Goggle Earth画像(Web版) |
青のラインが東北電力275㎸2回線の基幹送電線 T分岐 275㎸ 1回線で発電所に接続。
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2025年 造成中の設備がある 275㎸の基幹送電線に繋ぐ変電所は完成 Goggle Earth画像(Web版) |
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2021年 このころはアマテラス・ソーラ合同会社ではなく別の会社だった Goggle Earth画像(Web版) |
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275㎸の基幹送電線に連係のための通信鉄塔の基礎の穴 4つ Goggle Earth画像(Web版) |
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基礎の上の鉄塔を建設 Goggle Earth画像(Web版) |
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275㎸連係前の別会社時代の太陽光発電設備 左下の白い部分が変電設備 2020年 Goggle Earth画像(Web版) |
• T分岐の送電線:0157線 送電線No.0157 275kV 1回線 需要家線のため無名称
設備容量538MW 運用容量538MW 潮流方向「奥羽幹線分岐→発電所」 亘長約2.7km
• 通信設備:マイクロ波無線装置(通信用鉄塔)あり
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2021年は、まだゴルフ場だったGoggle Earth画像(Web版) |
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2022年には太陽光パネルが設備されているGoggle Earth画像(Web版) |
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| 2026年現在 Goggle Earth画像(Web版) |
発電所の同定
公表資料に発電所名は無い。発電所番号、送電線の一覧表、航空写真の3つを突き合わせて同定した。
発電所番号の読み方
系統状況マップの発電所番号は6桁。上2桁に意味がある。
• 1桁目:連系する電圧の階級 1=500kV・275kV系、2=154kV系
• 2桁目:県 1青森、2岩手、3秋田、4宮城、5山形、6福島、7新潟
1で始まる番号は、どれも500kVか275kVの線に繋がっている。
2で始まる番号は154kV線に繋がり、240番台は仙台周辺、260番台は福島県内と県ごとに分布している。
この規則で読むと、140001と140004は宮城県内で275kV以上に連系する発電所となる。規則そのものはマップにも注記にも書かれておらず、番号の配置から読み取ったもの。
• アマテラス白石:蔵王幹線の線形から発電所敷地までの最短距離は約0.3km。航空写真で、幹線から変電所敷地へ下りる163mの引込線を確認した。
• オニコウベ:奥羽幹線は北緯38.80~38.86度の区間で鬼首盆地を横切る。航空写真で、分岐点から発電所へ南下する約2.7kmの0157線を確認した。連系電圧275kVは、JUWI自然電力オペレーションの公表とも一致する。
両発電所とも、構内にマイクロ波無線装置の通信用鉄塔がある。
2. 275kV送電線はリアクタンスが抵抗よりずっと大きい(X/Rが大きい)。有効電力の変動ΔPが電圧にほとんど効かない。
仮の数値で、短絡容量5,000MVA、R/X=0.1の連系点で出力が100MW変動しても、電圧変動は約0.2%に留まる(例示の値で、両発電所の実際の短絡容量ではない)。太陽光による電圧上昇が問題になりやすいのは、むしろR/Xが大きく短絡容量の小さい配電系統の方である。
275kV連系で本当に問題になる点
• 事故時の運転継続(FRT):
基幹系で事故が起きると、広い範囲で電圧が瞬時に下がる。大容量のパワーコンディショナが一斉に停止すると百MW単位の電源が抜け、周波数が下がる。電圧低下時も停止せずに運転を続ける能力が要る。
• 保護と通信:
T分岐で幹線は3端子の送電線になる。3端子線の事故を確実に高速で切り離すには、各端子の電流を突き合わせる電流差動保護などが必要で、端子間の通信回線が欠かせない。両発電所のマイクロ波無線装置(通信用鉄塔)は、この保護・監視制御用の通信と推測する。
•系統の強さと高調波:インバータ電源の多い地域では、短絡容量に対する電源容量の比や高調波への配慮が要る。
最後に残された謎(深追いはしない・あくまでこれは番外記事)
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参参考資料
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東北電力ネットワーク;系統状況マップ(500・275・154kV系統):2026年8月28日作成
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東北電力ネットワーク;送電線の予想潮流等一覧表(一次系送電線):2026年7月31日作成
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東北電力ネットワーク;変電所の予想潮流等一覧表(一次系MT):2026年7月3日作成
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東北電力ネットワーク;送電線および変電所の予想潮流等に関する留意事項:2026年1月30日
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JUWI自然電力オペレーション;JUWI Shizen Energy
Operation launches 24/7 monitoring center:2023年6月19日
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東芝エネルギーシステムズ;宮城県・オニコウベ発電所の建設工事を受注:2020年3月30日
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ヴィーナ・エナジー;宮城県に東日本最大級となる162MWdcの太陽光発電所を建設:PR TIMES
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ヴィーナ・エナジー;アマテラス白石ソーラーファーム 商業運転開始:PR TIMES
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宮城県;アマテラス白石ソーラーファーム建設事業 環境影響評価方法書 技術審査会資料
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こぼしてっとう;東北電力蔵王幹線:2015年6月22日
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北本研究室(国立情報学研究所);日本全国の太陽光発電所(メガソーラー)一覧地図(エレクトリカル・ジャパン):出力ランキング表、発電所数20,110件、2026年10月21日最終更新











